にげうまメモ

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15/3/13 Betfred Cheltenham Gold Cup (Grade 1)

*Betfred Cheltenham Gold Cup (Grade 1) 3m2f110y

Cheltenham Festivalの最終日のメインレース、そしてFestival全体を通じても最も盛り上がるレースといっても過言ではない、Cheltenham Gold Cup。長距離Chaseの王者決定戦。今年もそれにふさわしいメンバーが集まった。

人気はKing George Ⅵ Chase2連覇を達成したSilviniaco Conti。昨年は先頭に立ったところでまさかの斜行、その前は落馬と涙を飲んできている。今年は初戦こそ敗れたものの、その後のBetfair Chase、King George Ⅵ Chaseと主要なG1を力の違いを見せ付ける圧勝で連勝を飾っている。今年こそ悲願のGold Cup制覇なるか。期待がかかる。

昨年の勝ち馬Lord Windermereは今シーズンに入ってはいまいちな成績が続いている。しかしながらあくまで後ろから行く馬で、スピードに長けた馬ではないので、超ロングスパート合戦の持久力勝負はむしろ歓迎。ここ数戦はスピード負けしている印象が強いだけに、激戦となりがちなこのレースでの期待も大きい。もっとも、課題は良馬場のスピード勝負となりそうだが。

1昨年の勝ち馬Bobs Worth。久々の復帰戦となったLexus Chaseは全く良いところを見せられず大敗。しかしこの馬は復帰戦はぱっとしないので、一度たたいた今回は期待が持てる。昨年はSilviniaco Contiと差のない5着と力は間違いない。今年も期待したい。

人気的に続くのがあがり馬のMany Clouds。Hennessy Gold Cup Chase、BetBright Cup Chaseと連勝中。特に前走はDynasteらを下す強い内容であった。Cheltenham実績はあるだけにここも期待。課題はGoodな馬場か。好調Mullins厩舎が送り出すのはDjakadam。ただしHennessy Gold Cup Chaseでは大敗、前走もHeavyな馬場での勝利とやや疑問符がつく。

むしろCarlingford Lougに期待したい。Lexus Chaseは仕掛け遅れで涙を飲んだが、本来後ろから行く馬でスピードに長けた馬。ロングスパート合戦になればチャンスはある。前走のHennessey Gold CupでBoston Bobらを下すなど好調。そのBoston Bob、昨シーズンの終わりに調子を上げた馬で、これも後ろから行くスピードに長けた馬。今シーズンはやや精彩を欠くがこの馬も展開的な利があってもよい。

展開の鍵を握りそうなのはOn His OwnとRoad to Riches。特に後者はGalway Plate勝利、3m路線に転向してから2連勝。いずれも強い内容であった。Silviniaco Contiとの兼ね合いが心配だが、調子という点からは押すことが出来る。On His Ownは去年2着、スピードよりも持久力に長けた馬。その後はやや精彩を欠いていたが、積極的なレース運びでLexus Chase2着と復調の気配を見せた。ロングスパートの持久戦になればチャンスはある。

Noviceの身ながら参戦するのはConeygree。Denman ChaseはHoublon Des Obeauxを馬身千切る圧勝。7戦6勝、スピードに長けた馬だけに今回の馬場もプラス。Noviceの馬の勝利となれば歴史的名馬となる可能性があるだけに期待したい。

昨年3着のThe Giant Bolster。この馬はCheltenhamでしか走らないことで有名。この馬もどちらかというとスピード型で、Goodのほうが良い馬。昨年は前崩れになったところを利して追い込んできた形になったが、今年も前が早くなりそうなだけに期待が持てる。

Don CossackはおそらくNR。昨シーズンNoviceを走っていたHolywellは前走C2を圧勝。昨シーズンのNovice路線では最も高く評価されていた馬だけに、未知の魅力がある。

Houblon Des Obeauxはsoftな馬場のほうが良い馬で、スピード決着は向かない。フランスから参戦のRiver Choiceは全く比較がつかないが、成績的に目立つところはない。Lexus Chase3着のSam WinnerはRoad to Richesからは差を感じる3着。Smad Place、Home Farmはやや格下か。

 

歴史的な名馬が誕生した。Noviceから参戦したConeygree、前半から積極的に飛ばし、その逃げ足は衰えることなく、最後は外に膨れながらもDjakadam、Road To Richesの追撃を押さえ勝利した。

展開はConeygree、On His Ownがかなりのペースで引っ張った。On His Ownはペースが早くなると右に斜飛するクセを出すのだが、今回は終始その悪癖を見せていた。その後ろにRoad To Riches、Holywell。Silviniaco Contiは好位の内に構え、中団にDjakadam、Many Clouds、The Giant Bolster、Houblon Des Obeauxなど。Bobs Worth、Boston Bob、Lord Windermereは例によって後方から。早々にSam Winner、The GIant Bolsterあたりはペースについていけなくなり、レース中盤から脱落。Bobs Worthも13障害あたりから手ごたえが怪しくなり、残り5障害でPU。Lord Windermereもスピードに全くついていけず、前との差は広がる一方で残り2障害でPU。Carlingford Loughも中団にいたが、前との差は広がる一方。逆に激戦となったのが第二集団。Many Cloudsが外から、Djakadamが手ごたえの悪くなったSilviniaco Contiに代わって内から差をつめる。それにHolywellが何とか食らいつく。しかしConeygreeに並びかけるには至らず、最後は外に膨れたConeygreeがRoad To Richesを競り落としたDjakadamを抑えて勝利した。4着に何とか食らいついてきたHolywell。Many Clouds、On His Ownはスピードの差でこの集団からは遅れた。Silviniaco Contiは勝負どころから手ごたえが悪くなり大敗。

昨年は超ロングスパート合戦となり、結果後ろで我慢した組や勝負どころで一時は置いていかれた組が上位にきたこのレース。今年はConeygreeがかなりのペースで引っ張っており、そもそもこのペースについていけない、またはsoftな馬場がこなせない組は全く出番がないという質の異なるレースとなった。Silviniaco Contiもロングスパート合戦を制してきた馬だけにここは苦しかったか。馬場も合わなかった。逆にRoad To Richesのようなスピードの持続力に優れた馬が上位に来るという結果となった。驚きなのがDjakadam。アイルランドの重い馬場になれている馬なので、softな馬場が味方したとはいえ、想像以上のスピードの持続力を見せた。今後も楽しみな一頭。また先頭集団に食らいついたHolywellもsoftな馬場をこなした点、スピードの持続力を見せた点で評価できる。若い馬だけにより厳しいレースを経験し、力をつけていって欲しい。

On His Own、Many Clouds、Houblon De Obeauxは馬場こそ味方したはずだが、ここはスピードの違いを見せ付けられてしまった。Carlingford Lough、Boston Bobはレースの質も馬場も苦しかった。残念なのが昨年、一昨年の勝ち馬。Bobs Worthはこのような馬場が合わないのだろうか。それ以上にここのところのパフォーマンスが冴えない。Lord Windermereは致命的なまでにスピードのなさを感じる。ハンデこそ重くなるだろうが、ハンデ戦の消耗戦のほうが良いのではないだろうか。今シーズンのパフォーマンスを見る限り、急激な衰えのようなものは感じられず、まだまだ見限れない。良馬場の持久力勝負になれば勝機はあると思う。