にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

15/4/9 The Aintree Manifesto Novices’ Steeple Chase (Grade 1)

*The Aintree Manifesto Novices’ Steeple Chase (Grade 1) 2m4f good to soft-good in places

Grand Opening Dayの第一レース。中距離Novice ChaseのG1。今年もNovice路線を代表する馬たちが集まった。メンバー的にはArkle Challenge Trophy Chaseの再戦といったところ。どの馬もUn De Sceauxの圧倒的なスピードの前に太刀打ちできなかった馬だが、ここはあえて距離を伸ばすことで良化を見込んでいるといったところだろうか。

そのArkle Chagllenge Trophyにて再先着を果たしているのがJosses Hill。Noviceに転向してからはC4でSolar Impulseを下した程度の勝ち星しかないが、その素質は高く評価されている。しかしどうも飛越が遅くもたつくところがある馬で、前走はかえってUn De Sceauxが強烈なペースで引っ張り、それを無理やり押して上がってきたような印象があるだけに、同馬がいない今回はまたその弱点が出る可能性がある。前走で厳しい競馬を一度経験し、変わってくればよいのだが。

Arkle Challenge Trophyにて4着に入ったのがVibrato Valtat。今シーズンはNoviceの重賞を3勝しているように、その能力はNoviceの中では明らかに上位のもの。Un De Sceauxにこそ太刀打ちが出来なかったが、本来スローペースからのロングスパート合戦になりがちなNovice戦において、同馬の持つ持久力、トップスピードでの飛越の安定さはNoviceのそれではない。今回もチャンスか。

Clarcamはアイルランドから参戦。Un De Sceauxの後塵を拝すレースが続いているが、Racing Post Novice Chaseで17馬身差の圧勝劇を演じている実力はUn De Sceuaxという圧倒的な存在がいなくなったここでは脅威。

Three KingdomはVibrato Valtatの2着こそあるが、前走のArkle Challenge Trophyは上位陣とは差を感じる負け方。やや厳しいか。Cash And Goは前走C4で34馬身差の圧勝を演じているが、これはCouldhavehaditallが落馬してのもの。Val De LawもそのCash And Goに負けており、実績的に押せるところはない。

 

Clarcamがゆるいペースで引っ張る展開。外にJosses Hill、3番手集団の内にVibrato Valtat、外にVal De Law、後方にThree Kingdoms、Cash And Go。第9障害でCash And Goが落馬。Clarcamは徐々にペースを上げ、そのまま逃げ切った。2着にVibrato Valtat。Josses Hillは良いとこなく4着に敗れた。

結局はUn De Sceauxが抜けている、というArkle Challenge Trophyの結果をなぞるものとなった。Clarcamはゆるいペースで行けたこともあっただろうが、Un De Sceauxさえ居なければ実力は上位であることを見せた。Vibrato Valtatはやや仕掛け遅れか。ただし最後は勝利馬からむしろ離されているように、ここは実力負けといったところだろう。Josses Hillは前回は超ハイペースの持久戦を無理やりおして上がっていったことが幸いしたようだ。どうも飛越が遅い馬だけに、このようなスローからの上がり勝負になると分が悪い。