にげうまメモ

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15/5/29 National Hunt Racing

*2miles Hurdle

ちょっと空いてしまったけれど、引き続き2014/15シーズンの英愛障害競馬における各カテゴリーの振り返り。今回は2miles Hurdle路線。

前評判としては、昨年のChampion Hurdleの覇者でPunchestownでもHurricane Flyに完勝してきた新たな王者Jezkiに対して、Champion HurdleではOur Conorの落馬の不利を受けたThe New One、無敗でNeptune Investment Management Novices' Hurdleを勝ってきたFaugheen、そしてG1最多勝利記録更新中ながらも昨シーズンの終わりはJezkiに連続して完敗するなどやや衰えが見られたHurricane Flyあたりが何処までやれるか、といったところであった。

ひとまず例によってRating150以上の馬から。詳しくはBHAのHPにエクセルファイルが落ちているのでそれを参照されたし。

 

174 Faugheen

169 Arctic Fire, Hurricane Fly

162 The New One

161 Douvan (Novice), Purple Bay

160 Kitten Rock

158 Annie Power

157 Peace and Co (Novice)

156 Top Notch (Novice), Zamdy Man

155 Blue Heron

154 Bayan, Garde La Victoire, Irving, Shaneshill (Novice), Vaniteux, Wicklow Brave

153 Cheltenian, Cyrus Darius (Novice), L'ami Serge (Novice), Sign of a victory

152 Chmping Ground Hargam (Novice)

151 Jollyallan (Novice), Melodic Rendezvous, Rebel Fitz, Sizing John (Novice)

 

ずば抜けた高評価を得たのがFaugheen。今季初戦のG2を危なげなく勝利すると、Christmas Hurdle (G1)ではPurple Bayの8馬身をつける大楽勝。しかしこの馬の真骨頂はなんと言ってもChampion Hurdleだろう。Jezki、Hurricane Fly、The New Oneらの強豪相手に果敢にもハナを切ると、これを潰しに来たJezki、The New Oneらを逆に振りきり、最後はArctic Fireの追撃を抑えて勝利。着差としては1馬身半だが、それ以上に強い内容と言っていいだろう。事実、Faugheenを潰しに来たJezki、The New Oneは最後完全に脚が上がっている。PunchestownでもArctic Fire相手に8馬身差の危なげない勝利を飾り、これで同馬は成績を9戦無敗とした。現状の他の強豪では手も足も出ないことはCheltenhamのパフォーマンスで照明済みであり、もはや絶対王者の誕生とまで言っていいだろう。歴代の2milesの王者と比べても非常に高い評価を得ており、実際にこれに匹敵するのは全盛期のHurricane Flyの175、そして伝説的名馬のIstabraq程度である。

Faugheenに次ぐ169という評価を受けたのがArctic FireとHurricane Fly、そして2 1/2milesカテゴリーではあるもののJezki。Arctic FireはなんといってもChampion Hurdleでの2着が大きかっただろう。しかし、あくまでこの着差は展開に助けられたものであり、事実その後のPunchestownではFaugheenに手も足もでない敗戦であり、このRating差は納得といったところだろう。

昨年のChampion Hurdleの勝ち馬JezkiとG1最多勝利記録更新中Hurricane Flyはシーズン初戦から3戦連続で対戦、しかしながらいずれもHurricane Flyの完勝と古豪健在振りを見せ付けられる結果となった。Hurricane Flyの高評価はこれらによるものだろう。JezkiはChampion Hurdleの敗戦後Aintree Hurdleに参戦し勝利、その後Punchestownの3mのG1、World Series Hurdleに参戦しHurricane Flyを下して勝利。これが169という評価に繋がったのだと考えられる。ただし2頭ともFaugheenには手も足も出ないことはもはやわかっており、来シーズン以降は中長距離路線に移行することが予測される。

 

これ自体は2m4f戦である。なお最終障害で落馬したArctic Fireは無事。

昨年のChampion Hurdleでは落馬による不利を受けながら3着に入り、今期こそはと期待されたThe New One。162という残念な評価に終わった。秋から精力的に出走し、G2を2勝を含む4連勝。さすがといったところを見せていたが、いずれも手薄なメンバーが相手。確かに完勝続きではあるものの、あくまで格下のメンバー相手の完勝であり、一線級との比較といった点ではやや怪しい部分があった。肝心のCheltenhamのChampion Hurdleでは積極的な競馬で逃げたFaugheenを潰しにいくも、逆に振り切られ最後はバテるという完敗の内容。この評価もやむをえない部分があるかもしれない。

NoviceのDouvanはPunchestownのChampion Novice HurdleでSizing Johnに7馬身半をつける圧勝。Cheltenhamでも危なげない勝利を見せており、その能力の高さは161と昨年のFaugheenに並ぶ高評価を得ている。これで同馬は4戦4勝だが、どうやらChaseに転向するとのこと。これだけの素質馬がChaseに転向するのは非常に興味深い。来シーズンのNoviceを賑わせてくれることを期待する。

その他何頭か。昨年のWorld Hurdle2着の牝馬Annie Powerは怪我で始動が遅れ、復帰戦となったCheltenhamのOLBG Mares' Hurdleではまさかの最終障害で落馬。次走のPunchestownのMares Champion Hurdleではさすがに勝利したが。ただし、どうやら牝馬Hurdle路線を使うような感があるのが気がかり。牝馬Hurdle路線では間違いなく1強状態の馬だろう。セン馬相手に走ってくれると面白いのだが。

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あとは4yo路線を勝ってきたPeace and Co。英国初戦となったG2ではStarchitect相手に19馬身差の圧勝劇を演じ、鮮烈な英国デビューを飾った。その後もその勢いは衰えず、3連勝で4yo路線のトップレースであるJCB Triumph HurdleではTop Notchを下して勝利。4戦4勝と未だ底を見せていないだけに未知の魅力はある。気がかりなのは4yo限定戦しか使っていない点。この路線の有力馬の一頭であったBristol De Maiが上のクラスで歯がたたなかったように、やや4yo路線のレベルという点では疑問が残る。

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いずれにせよ、この路線はFaugheenの1強状態と見て間違いないだろう。対抗となりそうなJezki、Hurricane Flyはおそらく3m路線だろうし、The New Oneはややもの足りない。DouvanはChaseに転向の噂、さすがにPeace and Coは厳しいだろう。こうなったらどこまで素晴らしいパフォーマンスをFaugheenが見せてくれるか、来シーズンも楽しみである。