にげうまメモ

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15/7/30 National Hunt Racing

*Galway (IRE) Good

Beginners Chase 2m6f111y

終始先頭を切ったShantou FlyerとAs De Ferbetのマッチレース。両馬並んで最後の二連続障害を飛ぶも、平地の脚でShantou Flyerが勝り最後は2馬身半差の勝利。

Shantou FlyerはHurdle G2で2着がある程度の馬。As De Ferbetは5戦して全て2着。他馬は引き離しているだけに今回は平地のスピードに優れた相手が悪かったということだろう。いずれにせよ、そろそろ勝ち星が欲しいところ。

 

Novice Chase 2m2f54y

Shesaportraitがある程度強引に引っ張る展開。残り5障害で同馬のリードはなくなり、代わって人気の二頭、Rock The WorldとSizing Platinumが抜け出す。最後はSizing PlatinumがRock The Worldを振り切り、3馬身差の勝利。

なかなかレベルの高い馬が揃った一戦であった。Sizing PlatinumはこれでChaseは2戦2勝。Rock The Worldは最後のスピードで負けた感。Galway競馬場はスピードの出にくい二連続障害を飛んでからはゴールまで障害がないので、今回はどちらかというと平地の脚で負けたという結果だろう。

 

Guinness Novice Hurdle (C1) 2m4f81y

やや気合を付け気味に先頭を切ったSandymount Duke、鞍上の手ごたえの割に最後までしっかりと粘り腰を発揮し、後続の追撃を抑えきって勝利。

Sandymount Dukeは実はこれで4連勝。しかも11st12lbというトップハンデを背負っての勝利。見かけとは裏腹にかなり強い内容である。

 

Galway Hurdle Handicap (Grade A) 2m

Aintree Hurdle (G1)でThe New Oneの3着などの実績もあり、前走もG3でThousand Starsを10馬身千切ったDiakali、Haies D'auteuil Grade 1 Hurdle (FR)勝ちなどの実績のある11歳の葦毛の馬Thousand Stars、今年のCheltenhamのVincent O'Brien County Handicap Hurdle (G3)を8馬身差で圧勝したWicklow Brave、Chase中距離G1路線の常連ながら、前走平地の未勝利戦を勝ってこちらに矛先を向けてきたHidden Cyclone、グレイトジャーニー産駒Max Dynamiteなど、多彩なメンバーが集まった一戦。言うまでもなく、Galway Festivalを全体を通じても目玉となるレースの一つである。

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レースは一団となってスタート。とりあえず先頭を切るのはRich Coast、The Game Changer、Hidden Cycloneなどが先頭集団から。Diakaliは中段の外、Max Dynamiteは中団の内、Thousand Starsは後方から。第3障害で後方のRawnaqが落馬。このあたりからHidden Cyclone、Plinthが先頭に。残り3障害あたりでDiakaliが外から動き、馬群は一団に。Max Dynamiteは馬群の後ろで行き場をなくしていた。Quick Jackは好位の内。一旦は下がったHidden Cyloneは先頭集団の外に持ち出す。Plinthのリードは早々になくなり、代わって外からHidden Cycloneが先頭に。これに内から並びかけるのはQuick Jack。さらにそこに一気に外からThomas Edisonが並びかける。しかし事件が起こったのは最終障害。一気に先頭に代わるかと思われたThomas Edisonが落馬(なお馬はすぐに起き上がっていた)。これで外にいた馬がやや被害を受けてしまう。そのままレースはQuick Jackが一気に抜け出し勝利。2着には大外から追い込んできたMax Dynamiteが入り、3着にはやはり外から来たTed Vealeが入った。Hidden Cycloneは最後力尽き4着。

完全に展開、斤量と平地の脚がモノを言ったレースだろう。10st4lbの軽量のQuick JackはTrip To Parisの2着もあるほど平地の脚のある馬。今回は先頭集団の内で立ち回ったのも良かっただろう。Cheltenhamは重馬場に泣いたが、さすがはGalway競馬場の一大イベント、今回は非常に馬場がいい。それも同馬には味方したと思われる。これに対してやや踏み遅れた感のあるMax Dynamiteは評価できる。ただし10st1lbの斤量も味方したか。いずれにせよ、良馬場の方が良い馬で、かつてはG1に挑戦したほど平地の脚もある。アイルランド調教馬であるが、より馬場の良い舞台に挑戦したほうが良いのではないだろうか。Ted Vealeもさすがに力のあるところを見せた。10st7lbとそれなりの斤量を背負っていることを考えると、上位馬はさほど差が無いだろう。

Hidden Cycloneは積極的な競馬を見せるも最後は力尽き4着。納得の敗戦だろう。元々は中距離ChaseG1路線の常連。これで立ち直ってくれれば良いのだが。Thousand Starsは完全に踏み遅れだろう。11st7lbを背負ってあの競馬では勝ち目がない。それにしてもDiakaliは全く動けなかった。斤量もあるだろうが、ペースが上がったところを無理に外から上がって行こうとしたのが堪えたのだろうか。やや心配な敗戦である。