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にげうまメモ

障害競馬と艦隊これくしょんの個人用メモ ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

15/8/7 日本酒

*日本酒

これに関してはある程度溜まったら適宜公開する感じで。

 

・新潟 高千代酒造 豊醇無盡たかちよ 純米大吟醸 無調整夏生原酒 Summer Blue

口当たりは、たかちよらしい濃厚な甘みがふわりと柔らかく口の中で広がる。ミドルも甘みが主旋律なのだけれども、それをしっかりと、そして決して主張せず、低音部から米の旨みが支えている。そして特筆すべきは後味。予想以上に甘みが残らず、夏酒らしく爽やかに抜けていく。米の旨みはもちろん、トップとミドルの甘みすら残らない。飲んだ全体の印象としては、口当たりの甘みからは想像もつかないくらい、予想外までの甘いすっきり系だろう。そんなわけで、主旋律は濃厚な甘みにも関わらず、全く飲み飽きない上にどんどん飲めてしまう。これは危険な酒。

 

・高知 亀泉酒造 亀泉 CEL-24 純米吟醸原酒 八反錦50%

口当たりは米の香り。そこから一瞬遅れて、ぶどうジュースを連想させる酸味と甘みの混じった芳醇な味わいが来る。後味は甘みや米の香りが全く残らず、酸味だけが爽やかに抜けていく。まさに夏の酒。これが常温だと、米の甘ったるさと香りが鼻につくので、あくまで冷やして飲むのがおススメ。ロックでもいける。冷やせば冷やすほど甘みが抑えられ酸味が強くなるので、より飲みやすくなると思う。冷酒はアルコール臭さが全く無いので非常に危険な酒。悪い人に騙されて飲みすぎないよう注意。

 

・岐阜 御代桜醸造 津島屋 外伝 純米酒 der Vater Rhein (父なるライン) 2015 summer

グラスに注ぐと、表面を一面に覆う微細な米の滓の膜ができるほどに強烈な二次発酵。唇に当たる泡が弾ける感触がまたたまらない。口に含むと、夏の夕立の雷鳴が轟くさまを連想させるほど、舌を麻痺させる強烈な炭酸が駆け巡る。これが一瞬で抜けていくと、続く風景は雨上がりの虹。夕暮れに残る強烈な日差しと水に濡れた自然の光景。すなわち夏らしい爽やかな甘酸っぱい味わいが口一杯に広がる。そして迎えるは夜の闇が辺り一面を覆う逢魔時。すなわち残るのは美山錦の旨みを基調とした、吸い込まれるような米の甘み。夏の夕立から雨上がり、そして夏の夜の闇が当たり一面を包んでいく逢魔時という一連の風景を連想させるこの味わいはまさに芸術品の一言。これは美味い。アルコール度数11%というのもこの爽やかさに一役買っているだろう。

なお、栓は二重になっており、外栓を開けたときに中栓が吹き飛ぶことがあるので要注意。中の人は吹き飛ばして手を負傷した。ついでに瓶は万が一破損した場合に備えてラップが厳重に巻かれている。取り扱いには要注意。それと常温になると夏の蒸し暑さを連想させる味わいと言うか、米の甘ったるさと臭みが前に出てくるので冷酒で飲むのがおススメ。

 

・佐賀 天吹酒造 天吹 純米吟醸 いちご酵母 雄町

苺の花から分離された酵母を用いた日本酒らしい。口当たりは苺を連想させる酸味の勝った甘酸っぱい味わい。そこから雄町のしっかりした米の味を隠しつつ、甘酸っぱく可愛らしい味わいが口の中を駆け抜けていく。後味は流石は雄町で醸した酒、雄町の味がしっかりと残る。常温に戻すと雄町の米の味が前に出てくるので、この辺は好き好きかな。個人的には冷酒がおススメ。

 

・群馬 松屋酒造 流輝 純米 無濾過生 亀ノ尾 夏囲い

米の旨みがガツンと来る口当たりから、味わいは切れ味のしっかりとした辛口。後味まで十二分に米の旨みが残る。どこぞの雑誌にはフルーティな味わいとか書いてあったが、全くその要素はない。さらに言えば夏囲いとあるが、あまり爽やかな夏酒という印象ではない。むしろ、やはり米に始まり米に終わるといった印象だろう。亀ノ尾の旨みが前面に出ていて、スタンダードに旨い酒。米の旨みをそのまま生かした酒という印象で、米の旨みが好きな人にとってはまず外れは無いだろうが、やはり日本酒自体の個性という点ではいまいち。

 

・栃木 小林酒造 鳳凰美田 ワイン酵母 山田錦 純米吟醸

口当たりは、ワイン酵母というところから連想させるような、酸味の勝った甘酸っぱい味わい。非常に口当たりは爽やかだが、これが味わい、後味には意外にも米の旨みがしっかり利いている。Kinoene Appleにイメージは近いけれども、こちらの方がやや酸味が尖っている印象。常温に戻すとやや甘ったるさが出てくるが、亀泉ほどではないので気にしなくていいと思う。個人的には、酸味と爽やかさだけではない、要は一本調子でない懐の深さが好み。これが好きな人は以前書いたKinoene Appleも好きだと思う。

 

・和歌山 九重酒造 雑賀 純米吟醸原酒 COOL DOWN

雑賀の夏酒。アルコール度数も12%と比較的抑え目。雑賀というと以前飲んだ雄町のイメージが強かったが、こちらは酒米は雄町ではなく、五百万石という酒米を使っているらしい。口当たりと味わいはびっくりするくらい爽やか。微かな酸味を含みつつも、ほとんど水のような爽やかさが駆け抜けていく。後味に残るのは意外としっかりとした米の旨み。新政のNo.6と同じく、いわゆる後味の酒だろう。口当たりは非常に軽く、飲みやすさで言えばトップクラスに危険な酒。

 

群馬県 浅間酒造 浅間山 特別純米 夏純

若水という群馬県産の酒米を使っているらしい。上記の雑賀と同時に飲んだのだが、さすがにこちらの方が米の旨みが前に出ている。流石にあの雑賀と比べるのは無理があるかもしれないが。とはいえ、この酒自体も非常に口当たり爽やかな酒。夏酒らしい綺麗な酸味と米の旨みが爽やかに駆け抜けていく。文句なしに旨い酒。この季節にはぴったりだろう。

 

福島県 曙酒造 天明 特別純米 亀の尾 無濾過本生 澱絡み原酒

某店スペシャルということで頂いた日本酒。底の方に澱が沈んでおり、しっかりと転倒混和してから出して頂いた。口当たりは亀の尾らしいしっかりとした米の旨みが前面に出ており、これを爽やかな酸味が支えている。とはいえボディは澱絡みらしくない澄んだ爽やかさ。後味まで米の旨みがあとを引くので、亀の尾の旨みを終始楽しめるお酒だが、そこに綺麗な酸味が絡みついており、予想外にさっぱりとした印象の日本酒だろう。なかなかに旨い酒。この酒造さんは面白そうなので追いかけてみる予定。

 

・石川県 松浦酒造 獅子の里 純米大吟醸 愛山

使用している酒米である愛山は非常に珍しいものらしい。この酒自体は非常に爽快な辛口がトップとミドルに来つつ、大吟醸らしい綺麗な米の旨みがそれを支えている。とても爽快な酒。ただしこの米の旨みが特徴的で、辛口の大吟醸にありがちな単純な切れ味勝負に持ち込んでいない点が面白い。爽快な辛口ながらも、米の旨みが味の豊かさと奥深さを醸しだしている。これは愛山という酒米のポテンシャルによるものなのだろうか。

 

・秋田 新政 紫八咫(再仕込み貴醸酒)

数年前に製造中止となり、すでに入手することは不可能な酒。飲食店に一部残っているので、そのような場所を捜していくしかない。酒としては、陽乃鳥を初めとする貴醸酒と比べてすらもはや別次元の領域にある。口当たりは貴醸酒とは思えないくらい爽やか。微かな甘みがこれから押し寄せる美しい世界を予感させる程度か。そして特筆すべきがミドルの味わい。当然のことながら甘みが主旋律なのだが、これが重層的な味の芳醇さ、豊かさを醸し出している。まさに再仕込み貴醸酒という、手間隙掛けられて作られたその工程すべてが、この奥深い味わいに凝縮されているといっていいだろう。この甘みの醸しだす美しい世界が口の中で膨張し、展開される快感は何物にも変え難いものがある。そして後味はその甘みの余韻が残りつつ、膨張した世界観とは裏腹に爽やかに抜けていく。この一連のメロディーはまさに芸術品。飲みやすく非常に危険な酒。製造中止となってしまったことが心から悔やまれる。

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