にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

15/10/3 National Hunt Racing

*Gowran Park Good (Good to Firm in places)

PWC Champion Chase (G2)

10月に入り、世間はとりあえず目先の凱旋門賞一色ではあるが、ぼちぼち有力な英愛障害馬たちの今年のローテや状態が聞こえてくるようになってきた。障害シーズンはすぐそこである。どこかで英愛障害競馬について個人的にまとめた簡単な解説記事を上げる予定。

さて、同レースでの注目は昨年の中距離Noviceにおける有力馬の一頭であり、AintreeにてManifest Novices' Chaseを勝利したClarcamの始動だろう。対する馬も夏にGalway Plate (Grade A)を勝利したShanahan's Turn、重賞勝ちのあるAlelchi Inois、愛国中距離路線の常連、Devils Bride、前走Rebel Fizを破り調子を上げてきた牝馬Cailin Annamhなど、なかなか豪華なメンバーがそろった。

レースはとりあえずCailin Annamhが逃げる展開。Alelchi Inoisは好位から。Clarcamは後方の内、Shanahan's turnはその外。第6障害でCailin Annamhと後方にいたIndevanが大きなミス。これを見てAlelchi Inoisが変わって先頭に。早々にIndevanは手ごたえが怪しくなり、一旦は馬群から脱落。そのままペースはなかなか上がらず、Clarcamは内を掬って徐々に進出。逆にShanahan's Turnは手ごたえが怪しくなり、徐々に脱落。残り2障害あたりでは馬群が凝縮、最終障害で外に持ち出したClarcamが逃げるAlelchi Inoisに並びかけるも、同馬が着地時に外によれたことによって致命的な不利を受けてしまう。レースは内を掬ったCailin AnnamhがAlelchi Inoisとの叩き合いを制して勝利。Clarcamは必死に追うも3着まで。Shanahan's Turnは最下位と敗れた。

Cailin Annamhはこの路線の常連。Hurdle時代にはLittle King Robinを下したり、前走はRebel Fizを下したりとそれなりに有力な相手と戦ってきた馬。さほど実績はないだけに重賞勝ち馬が揃う今回は人気の盲点になっていた。スローの上がり勝負も向いただろう。Alelchi Inoisは自分の競馬で見せ場を作ったが、やはり平地のスピード不足を露呈した。勿体無かったのがやはりClarcam。瞬間的に加速できない障害馬にとってあのような不利は平地馬以上に大きい。今回はやや大事に乗りすぎたか。比較的平地の脚のあるTexas Jackは本来展開は向いたにも関わらず大敗。衰えが見られる。Shanahan's Turnは残念な敗戦。しかしNoviceでは一線級とはやれていなかっただけに、Clarcamをモノサシにすればこんなものかもしれない。