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にげうまメモ

障害競馬と艦隊これくしょんの個人用メモ ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

15/10/3 日本酒

*日本酒

相変わらず溜まってきたら上げる方針で。あくまで一個人の感想なのであしからず。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 亀ノ尾 火入れ

まさかの麹米35%精米という出品酒並みのスペック。掛米も50%と磨きが強いが、口に含むと予想外に亀ノ尾の味がガツンと来る。しかしこの米の味が実に芳醇で、緻密な旨みが口の中に広がる。後味までしっかりと米の味が残る、非常に亀ノ尾の味が前に出た酒だが、これを底から爽やかな酸味が支えている。全体的な印象としては、米の味が非常に前が出ているにも関らず、非常に爽やかで飲みやすいというイメージであろう。とにかくこの芳醇で緻密な亀ノ尾の味が美しい。一見するとスタンダードに美味い酒という印象だろうが、飲み進めるにつれてその緻密さがわかるというものだろう。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 Dolce Bouquet 無濾過生原酒

ラベルからして日本酒らしからぬデザイン。口に含むと白ワインと間違うほどフルーティで爽やかな酸味と甘みが広がる。ワイン酵母を使用しているそうだが、ここまで日本酒らしからぬ、ワインと見紛う程の風味を醸し出しているのは珍しい。後味は意外と米麹の味が酸味と共にしっかりと残る。精米歩合も50%と磨きが強く、米の雑味がほとんど残らない点は高評価。これは美味い。合わせる料理としては実はブルーチーズを選んだのだが、これが結構正解だった。ブルーチーズの臭みをしっかりと残る米麹の味が緩和してくれる。もはや日本酒という域を越えている酒だろう。

 

島根県 簸上清酒 七冠馬一番人気 純米吟醸

競馬ファンならば一度は飲んでみたい酒だろう。口当たりは比較的やわらかく、ボディは山田錦の旨みの混じった甘めの味わい。後味は米の味が強く、やや雑味が残る。全体としては米の味を比較的前に出した甘口の酒といったところだろう。日本酒としては癖がないため肴を選ばないという長所はあるが、特別飲んで美味いと感じる酒ではなく、どちらかというと無難で差し障りのない日本酒といった印象。入手も地元では容易であり如何にも地酒といったところであるため土産物には向いているだろうが、個人的にリピートはない。

 

奈良県 梅乃宿酒造 梅乃宿 ひやおろし 山廃仕込 純米吟醸

山廃仕込、ひやおろしらしいしっかりとした芳醇なコクと旨みのある酒である。しかしこの旨みには純米吟醸にも関わらず雑味が多く、かつ繊細さ、奥深さとはかけ離れた非常に雑で表面的な味である。たまたま下記の新政酒造特別頒布会の各酒と一緒に飲んだせいか、その雑で汚い味わいが際立ってしまった。わたしは一口で飽きて残りは捨てた。当然の如くリピートはない。大手百貨店で売ってるくらいの量産型の酒なのでこの程度だろう。やはり日本酒は「信頼できる酒屋でのみ買うべき」である。

 

秋田県 新政酒造 新政 亜麻猫

強烈な酸と微かな甘みの混じった爽やかな口当たり。ボディは同様に頼りなさげな甘さを含んだ酸味でしっかりと味が作られている。甘さはいかにも甘味でございという強烈なものではなく、あくまで米本来の旨みから出る甘さを自然に出してきたという印象で、全体として嫌味がなく非常に軽やかで飲みやすい。従って常温でも問題ないし、むしろ米の甘みを楽しむのなら常温まで戻したほうがいいだろう。そして後味は雑味がなくさっと抜けるので料理を邪魔しない。なんでもクエン酸を多量に精製する白麹と、黄麹の二種類を混合して醸しているのだとかなんとか。この辺りの薀蓄は新政さんなら必ず裏ラベルに詳しく書いてあるので是非見つけて読んでみて欲しい。

 

秋田県 新政酒造 新政 亜麻猫改(L型)

亜麻猫に用いられる白麹だけを用いて醸した酒。S型に比べて麹の生育期間を長く取っているらしい。口当たりは亜麻猫に比べてはるかに強烈な酸。甘みはどこにも感じられず、印象としては爽やかというよりも痺れるほど、というものかな。ボディは亜麻猫を濃縮したような感覚。改にこそある強烈な酸の中に、亜麻猫の甘みと旨みをずっしりと重くしたような味わいが存在する。このずっしりと重い甘みと旨みこそがL型の本質だろう。それでも後味は爽やかに抜けていくあたりがさすが新政といったところだろうか。亜麻猫は料理を邪魔しない軽やかな食中酒といった印象だが、改ではそれ自体で味わいが強烈で重く、そして完成されているため、単品かそれメインで飲んだほうがよいだろう。

 

秋田県 新政酒造 新政 亜麻猫改(S型)

L型と同様に、亜麻猫に用いられる白麹だけを用いて醸した酒。麹の生育期間を短く取っていることからS型と称されている。口当たりはL型と同様に甘みも何もない鮮烈な酸。しかしL型と大きく異なるのがそのボディ。L型は酸の中に重厚な甘みと旨みが存在する一方で、S型はこの強烈な酸を主旋律として清冽な辛味が存在する。冷酒として飲めばまさにライムジュースそのものだろう。常温ではこの鮮やかな酸と辛味をしっかりと米の旨味が支えている、緻密な味の構成が分かるはずだ。そして後味は爽やかに抜けていく。合わせる料理としては甘みがない分、比較的L型よりも種類を選ばないだろう。個人的には肉料理でも良いと思う。

 

 

秋田県 新政酒造 新政 特別頒布会2015 ~素晴らしき酒米の世界Ⅱ~

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秋田県酒米にスポットを当てた企画。近くの酒屋で受付していたので予約してみた。ちなみに受付開始後は一瞬で満口になったらしい。この企画自体は蔵元が毎年行ってくださっているそうだが、来年は予約できるかどうかわからない。日本酒としては全て精米歩合60%、純米造り、6号酵母で醸している一回火入れのものだそうだ。違いは酒米だけという、日本酒好きにとってはたまらない企画だろう。なお日本酒6種に加えて、酒米についての詳細な解説、及び新政各種ロゴのステッカーがついてくる。なお全て開封・試飲は2015年9月。開封時期によって味が異なってくる可能性があるので注意。個人的には味覚と批評力に信頼の置ける人を中心に人数を集めて同時期にまとめて飲み比べをすることをお勧めする。

[改良信交]

新政やまユを飲み比べた人ならばこの酒米の違いをご存知だろう。比較的冷酒に近い温度では他に比べて酸味が強く、非常にフルーティな味わい。米の味はさほど強くなく、飲み口、ボディ、そして後味ともにとても爽やかである。常温に戻すとこれが若干表情を変えてくる。米の味と甘みを主張し始めるが、これが非常に柔らかく、立体的な広がりのある優しい味わいである。

[亀の尾]

栽培の難しい酒米らしい。しかしその酒米としてのポテンシャルはこの酒が雄弁に物語っている。口当たりは一瞬味がないかと見紛う程の爽やかさ。軽い酸味と甘みが混ざった印象かな。ボディは控えめな甘みと共に、非常に芳醇で奥深い、緻密な米の味がガツンと来る。それにも関わらず後味は米の味が残らずすっきりと抜けていく。これは美味い。信頼できる蔵元ならば亀の尾の酒は外せないだろう、とまで思わせる逸品である。

[吟の精]

非常に個性的な味わいである。口当たりこそまろやかな甘みであるが、ボディはしっかりとした米の旨みとは別に甘みが存在する。この甘みは米の旨みから出たものというよりは、別個に独立して存在するものである。この甘みが独特であるため、好みとしては人それぞれと言ったところだろう。

[美山錦]

先に断っておくが、お恥ずかしながら、 わたしには美郷錦との区別がつかない。冷酒においては若干美郷錦に比べて米の味が前に出ている印象だが、常温に戻すと難しい。口当たりとしては非常に米の味が強く、ボディも甘みの強い荒々しい米の旨みが口の中を暴れまわる。しかし、その旨みは力強いものでありながら、非常に繊細で奥深く、そして美しい。後味にもしっかりと米の味が残る点は特徴的だろうか。

[美郷錦]

比較的冷酒に近い状態では酸味と甘みのバランスが取れた飲み口。これを常温に戻すとトップに若干の苦味が出てくる。ボディは酸味、甘み、渋み、苦味などの混ざった複雑な味わいに、やはり強烈な米の旨みが主張してくる。この旨みと複雑な味わいの混成物はなんとも解きほぐし難く、そして繊細で奥深い。後味にもしっかりと米の味が残る。しかし美山錦との区別はなかなかに難しい。わたしには出来る自信がない。

[秋田酒こまち]

強烈な米の旨みが特徴的である。しかしその旨みは強烈でありながら、とても柔らかく、そして雑味がない清純なものである。甘みも若干あるものの、これは吟の精の甘みとは異なり、あくまで米の旨みから出たものといった印象。はっきり言ってこの清純さは大吟醸かと見紛うほど。とても精米歩合60%とは思えない酒であろう。しかしこの清純さを持ちながら、はっきりと酒のキャラクターを緻密に造ってくる辺りはさすが新政酒造といったところだろうか。

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