にげうまメモ

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15/10/31 National Hunt Racing

*Ascot Good (Good to Soft in places)

Novices' Hurdle (C3) 1m7f152y

Britanio Belloが引っ掛かり気味に逃げる展開。勝ったのはCh'tibelloとの叩き合いを制した人気のAltior。

AltiorはNHFを1勝している馬。Hurdleではこれで2戦2勝とした。ややトップスピードに乗ってからの飛越が低い点が気になったが、平地の脚は確かなようだ。2着のCh'tibelloはHurdle2着2回。勝ち上がりは早いだろう。

 

Handicap Chase (Listed) 2m192y

Ulck Du Linが短距離らしいペースで引っ張る展開。人気のSgt Reckless、Baby Mixは好位から進めるも、勝ったのは後方から徐々に進出したCold March。2着のPearls Legendに7馬身差をつける快勝。

5歳のCold Marchはかつてはフランスで走り、昨シーズンはNoviceを使っていた馬。Noviceでは勝ち鞍を挙げることは出来なかったが、夏を越して成長が伺えるようだ。11st4lbを背負っての勝利は立派だろう。

 

Handicap Hurdle (Listed) 1m7f152y

軽量のFavorite Girlが引っ張る展開も、馬群は一団となって進む。その中から抜け出してきたNabuccoが後方から追い上げたUnanimite、Jolly's Cracked Itの追撃を抑えて勝利した。なお名前が可愛いMy Manekinekoは大敗。

軽量馬が上位を占める結果となった。しかしNabuccoは平地でListed勝ちのある馬であり、平地のスピードという点では一枚上手だったか。ただし2着に入ったUnanimiteは昨シーズンの4yo戦線ではやや一枚下の馬。さほど強調はできないだろう。

 

Sodexo Gold Cup Handicap Chase (G3) 2m7f180y

本日のメインレース。What a Warriorが引っ張る展開。Fox Appeal、Pendra、Ned Stark、Lost Legendは好位から。Virakは第一障害でミスをして中段から。Double Rossは後方に近い中段。残り2障害あたりからPendraが抜け出しを図るも、これを追ったのがDouble RossとFox Appeal。しかしレースはそのままPendraがこれらを振り切って勝利した。

Pendraは勝ち鞍こそ下級条件に留まるものの、Irish Grand Nationalに挑戦するなど、上のクラスにも果敢な挑戦を見せてきた馬。今回は軽量も生きただろう。Double Rossは13/14 Noviceの中心的な馬。昨シーズンこそ精彩を欠いたが、ようやくここにきて調子を上げてきたか。元々は先行するタイプの馬だけに、今回は新しい面を見せた。Virakは大敗。さすがにNoviceからの馬で、ここはクラスの壁か。Houblon Des Obeauxは大敗だが、本来softな馬場でこそ生きる馬。今回の負けは度外視してよいだろう。

 

*Wetherby soft

Novices' Chase (C4) 3m45y

Softな馬場の長距離戦。Noviceの馬にはかなり厳しいレースとなった。その中で圧勝したのがSouthfield Royale。2着の馬に20馬身差をつける勝利である。

どうやらSoftな馬場が向いたようだ。Southfield Royaleは目立った実績こそ無い馬だが、Heavyな馬場での好走暦がある。ただし最後はかなり脚が上がっていただけに、次どこまでやれるかは未知数だろう。

 

West Yorkshire Hurdle (G2) 3m62y

かつてのChampion Hurdleの勝ち馬Rock On Rubyの長距離転向初戦。

引っ張るのはGolden Jess。Kilcooley、Closing Ceremonyらが好位。Splash of Ginge、Grumetiが中段。Rock On Rubyは中段の外。明らかに叩き台のThe Druids Nephewはのんびりと後方から。途中から先頭に立ったKilcooley、Rock On Rubyの追撃を振り切ると、むしろ最後はこれらを突き放して13馬身差の圧勝。Rock On Rubyは2着に敗れた。3着にはAqalim。

やはり馬場への適性がモノを言ったレースだろう。KilcooleyはG2勝ちのある馬だが、そのときの馬場もHeavyである。逆にRock On Rubyは特徴的な低く無駄の無い飛越は影を潜め、やや飛越に戸惑う場面が散見された。最後は脚をなくしての2着だけに、馬場が合わなかったと見るべきだろう。むしろこれで長距離を諦めるのは早計か。

 

Mares' Hurdle (Listed) 2m

Blue Buttonsが5馬身差の逃げ切り。2着には中段から追い上げたIntense Tango。注目されたMa Filleuleは6着に敗れた。

Blue Buttonsはさほど実績のある馬ではないが、やはりSoftな馬場が合っていたのだろう。Ma Filleuleはスピードのある馬ではなく、またsoftな馬場も合わない。今回の負けは度外視だろう。

 

Charlie Hall Chase (G2) 3m45y

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本日のメインレース。逃げるのはSam Winner、Holleywellが好位から。Cue Cardはややほかの馬から離して先行。Dynaste、Many Clouds、Ballynagourはその後から。第14障害で後方にいたMenorahが大きなミス、同馬は直後にPU。残り4障害から先頭に立ったCue Card、追ってきたDynaste、Ballynagourを退け久々の勝利。Holywellは途中から遅れ5着。Many Cloudsは見せ場無く敗れた。

Cue Cardはかつてはこの路線の中心的な馬として活躍していた。故障により一時は精彩を欠いていたが、ここで久しぶりの勝利を上げた。ただしほかの馬とは離して走らせたり、着地した後の二歩目に問題が合ったりと、やはりまだ完全とは言い切れない。しかし調子を上げてくればこの路線では必ずや面白い馬となるだろう。

Dynasteはまたもや2着。どうも長距離では詰めの甘さが目立つ。中距離に転向すれば中心的な馬だと思うのだが。Holywellはムラな面が目立つ。実力は確かなのだが。今年のGrand Nationalの覇者Many Cloudsは見せ場無く敗れたが、この路線ではややスピード不足だろう。本来激しい消耗戦になった方が強い馬。今回はレースの性質が合わなかったか。

 

*Down Royal Yielding (Soft in places)

3yo Hurdle 2m

Overturesが逃げる展開も第5障害で落馬。残り3障害で先頭に立ったMissy Tataが後続を突き放し、19馬身差の大楽勝。

勝ち馬はどうやらフランスで走ってきた馬のようだ。経験の少ない馬が多いここでは力が違ったか。

 

Irish Whiskey Chase (G2) 2m4f

Shadow CatcherとShanahan's Turnが並んで逃げる展開。Ptit ZigとClarcamは並んで好位から。先に動いたのはClarcamだが、これを残り3障害から交わしたのがPtit Zig。最後はClarcamに9馬身差をつけて快勝。

Ptit ZigはNovice上がりの馬。Vautourには歯が立たなかったが、今回はかつてのNoviceの中心的な馬としての意地を見せた。Hurdleでも実績のある馬であり、そのスピードも生きたか。ただし最終障害でややミスをするなど、飛越の不安定さも目に付いたのでそのあたりの改善が望まれる。Clarcamも昨シーズンのNoviceの中心的な馬であるが、ここ2戦は精彩を欠く。

 

JNwine.com Champion Chase (G1) 3m

Roi Du Meeが逃げる展開も、これを三番手から追ったDon Cossack、Rocky Creekらをまとめて交わすと持ったままの8馬身差の圧勝。

いぢめとはこのことを言う。Roi Du Mee、Rocky Creekも長距離の実力馬だが、さすがに相手がトップクラスでは歯が立たない。むしろDon Cossackはこの相手にはこれくらいのパフォーマンスを見せなければ今シーズンチャンピオンを狙う馬としては先が危ぶまれるといったもの。最後Roi Du Meeをねじ伏せたRocky CreekはGrand National路線だろうか。