にげうまメモ

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15/12/27 National Hunt Racing

*Kempton -WilliamHill Winter Festival- Good to Soft (Soft in places)

williamhill.com Novices' Chase (G2) 2m

人気の一角Ar Madが飛ばす展開。人気のVaniteuxは第一障害でミスをするも、最終障害でAr Madに並びかける。しかしここからAr Madが抵抗し、平地での2頭の叩き合いは僅差でAr Madが競り勝った。Arzalなど他の馬は付いてこれず。

レースとしてはなかなかにレベルの高いものだろう。Ar Madは前走Henrry VIII Novices' Chase (G1)にてBristol De Maiをそのスピードの違いで圧倒してきた馬。Hurdleでは下級条件勝ちのみと芽が出なかったが、Chaseの転向して4戦3勝。序盤からハイペースで飛ばし、最後まで逃げ足が衰えないレース振りはNoviceとしては中々評価してよいだろう。

Vaniteuxもよく追ったが2着まで。やや最終障害を慎重に飛んでしまったことが最後の差に繋がったか。この馬はHurdleでG1に出走するなど、一流馬相手に勝負をしてきた馬。Chase2戦目ながらその高いポテンシャルを見せ付けた。短距離Novice Chaseでは面白い一頭であることは間違いないだろう。

 

Desert Orchid Chase (G2) 2m

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Sprinter SacreとSire de Grugyが人気を分け合う形となった下馬評。Somersbyがスローで引っ張る展開。Sire de Grugy、Vibrato Valtatがそれを追う。Sprinter SacreとSir Valentinoは後方から。第8障害からSire De Grugyが先頭に立ち、押し切りを狙う展開も、残り2障害からこれを追ったSprinter SacreがSire De Grugyとの叩き合いを制し勝利。Vibrato Valtatは3着まで。

2013年の同レース中に発症した心疾患でPUし、同シーズンは休養を余儀なくされたSprinter Sacre。昨シーズンは復帰するも精彩を欠き、今シーズンの復帰戦となったShloer Chase (G2)にて見事な勝利を飾り、かつては10戦10勝、その全てが圧勝と向かうところ敵なしであった怪物短距離Chaserの復活をアピールしていた。これに対して昨シーズンの前に骨折を発症し、昨シーズンは復帰するも精彩を欠いていたSire De Grugy。今シーズン2戦目となった前走のTingle Creek Chase (G1)で短距離Chaseの強豪Special Tiaraを下し、13/14シーズン短距離Chaseチャンピオンの復活の狼煙を上げていた。2013年、短距離Chaseチャンピオンとして出走したSprinter Sacre、上がり馬として挑戦したSire De Grugy。2頭の歴史的な強豪が時を経て、各々の疾患を乗り越えて再戦することになったこのレース。まさに関係者と馬の尽力の賜物だろう。まずはこのような感動的なレースが見られることに対して心から感謝の意を表したい。

レースとしては逃げる馬がいなかったためスローの展開。Sire De GrugyとSprinter Sacreの勝負は最終障害で差が付いたように思われる。最終障害までリードしていたSire De Grugyは比較的飛越に難があるため慎重に飛んだ一方、Sprinter Sacreは飛越には問題がないため、踏み切りが遠くスピードを殺さない飛越を見せた。この差が最後に現れたといっていいだろう。ただし、3着にこのような展開では滅法強いVibrato Valtatが入っていることは特筆に価する。同馬はこのようなスローからの上がり勝負では無類の強さを発揮する馬であり、この馬を相手にしなかったこの2頭は流石と言うしかないだろう。

Sprinter Sacreの課題としてはやはりペースが速くなったときの対応だろう。復帰2戦ともにスローからの上がり勝負であり、消耗度としては比較的高くない。しかしCheltenhamを目指すに当たってはハイペースで引っ張るSpecial Tiara、Un de Sceauxと当たることは避けられず、Tingle Creekもハイペースで飛ばすUn De Sceauxが出走を予定していたことから回避したという経緯もある。全盛期の力が戻っていればこの程度の展開の綾は克服してくれることを期待するが、過信は禁物だろう。一方のSire de Grugyは前走Special Tiaraの作り出したハイペースを克服しての勝利だが、やや障害の配置が特殊なSandown競馬場、最終障害での事件など様々なアドバンテージがあっての勝利であった。Special Tiaraを追撃するときに同馬がペースを落としたところを見計らって押していく必要があったように、直線の前に下り坂があり、ペースが落ちることがないCheltenhamでどこまでやれるかは疑問である。

 

Handicap Chase (C2) 3m

先行したViva Steveが第12障害から先頭に立ち、押し切りを図る展開も、最終障害で並びかけたThe Last Samuriが最後の直線で一気にこれを突き放し快勝。

The Last Samuriは11st7lbを背負っての勝利。これは立派だろう。昨シーズンChaseに転向してから徐々に力をつけている馬であり、飛越のミスも見られなかった。長距離ハンデ戦では面白い馬だろう。

 

*Leopardstown Heavy

Paddy Power 'so Quick, So Easy Iphone App' Chase (G1) 2m1f

要するにPaddy PowerのApp入れてね! というレース。ほら日本のソシャゲでも何百万ダウンロード達成圧倒的感謝祭!(プレミアム10連ガチャSSR出現率5倍) とかあるでしょ! そこ、笑ってはいけない。

レースは圧倒的人気を背負ったUn De Sceauxが引っ張る展開。後続は追走に苦労し、やはりここでは力が違うか、と思った矢先の残り2障害でまさかの落馬。番手にいたSimply NedとFlemensterの叩き合いはFlemenstarに軍配が上がった。

Flemensterは2011/12シーズンのアイルランド短~中距離戦線では無敗を誇った強豪である。今年の3月に500日近い休み明けから復帰するも、その後は精彩を欠いていた。今回も最低人気ながらまさかの勝利。とりあえずはその復活を祝いたい。

レースとしてはもはや事故の部類だろう。Un De Sceauxのハイペースについていった努力賞みたいなものである。Simply Nedも大レースの経験こそあれど、一流どころに比べると力は落ちる。このレースが今後に繋がるかというと微妙である。

 

Future Champions Novice Hurdle (G1) 2m

Long DogとBachassonが人気を分け合う形となったレース。Log Dogが引っ張る展開、Bachassonはこれを番手で追う。しかし残り2障害辺りからBachassonは後退、Long DogがTombstoneの追撃を振り切って勝利した。

先日Kemptonで派手な勝ち方をしたAltiorに比べるとやや地味なレースとなった。Long DogはこれでHurdle6連勝とした。Heavyとこの時期のアイルランドでは多い馬場だが、Cheltenhamに向けてはあまり参考にならないレースだろう。とりあえずLond Dogはこの特殊な馬場でも勝ちきったことを評価するべきか。