にげうまメモ

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16/08/10 New Zealand Racing

*Canterbury Racing-Canterbury J.C. @ Riccarton Park Slow9

https://www.nzracing.co.nz/RaceInfo/45212/Meeting-Overview.aspx

Grand National WeekのRiccarton Park競馬場。レース映像や結果の詳細に関しては上のリンクから見ることが出来る。ついでに馬の戦歴なんかも見れたりする。ニュージーランド競馬は非常にサービスが良いのでこれを機に是非。なお平地は省略しているのであしからず。

 

Trevinos Restaurant & Bar Maiden Hudle MDN HDL 3100m

His Nibs、Second Innings、Runny Honeyなどが並んで逃げる展開。レースは未勝利戦らしくスローで進行。この中からRunny Honeyが2周目くらいから少し抜け出してくる。最終コーナーに入るところで後方からHighly Likelyが捲り上げてくる。さらにこれを交わしてArdenneが捲ってくるが、残り2障害で同馬は後肢の着地に失敗する形で落馬。これに触れてPaddy Owenも落馬。そのままSecond InningsがYardstick、Pheasantなどの追い上げを凌いで勝利した。

Second Inningsは平地ではListed3着などの実績がある。HDL初参戦であるが見事な勝利を上げた。少なくともMDNクラスでは実力上位のYardstickを下したことは評価してよいだろう。ただしレースとしては未勝利らしい上がり勝負であり、OPNクラスのスピードに対応できるかが今後の課題か。昨シーズンのトップジョッキーShaun Fannin擁するArdenneは勿体ない位置での落馬。立ち上がったところを再度ぶつかられる形で転倒している。無事だとよいのだが。

 

Racecourse Hotel & Motor Lodge Steeplechase 0-1 Win STP 3200m

葦毛のIrishwiseが先頭を伺う構えも、Get Flashがやや引っ掛かり気味に先頭にたつ流れ。人気のMaillyは出遅れ後方から。2周目のSteeple Courseに入ったところでIrishwiseが躓き騎手が落馬。逃げるGet FlashにBeforunoitが絡んでくるも、二連続障害のところで馬が外側に逃避、騎手は落馬。後方からMaillyが押し上げてくるも、直線に向いてMaillyは後退。代わって内から追い上げたZenocoinが後続を突き放し、Mendozaに6馬身差をつけて快勝。

Zenocoinは日本ではお馴染みのゼンノロブロイの産駒。HDLでは2014 Grand National Hurdles (PJR)にてGargamelの2着に入った実力馬である。その後はやや精彩を欠き、今シーズンからSTPに転向していた。前走のOPN STPはさすがに荷が重かったらしくPUという結果に終わったが、相手が大幅に弱化したここでは結果を残した。前走はやや引っかかるところを見せていただけに進境の見られる結果だろう。RST OPN HDLからMDN STPと3連勝を飾ってきたMaillyは全く動けず。相手は前走下してきたMendoza、Bunkered辺りであったのだが。

 

Hospitality New Zealand Canterbury 127th Grand National Hurdles (PJR) OPN HDL 4200m

昨年の勝ち馬Tallyho Twinkletoeの不在は残念だったが。

レースはRevengeが積極的に出ていく展開。Wheeler Fortune、Danza Lad、Ngarioは好位に構える。Gagarin、Wee Biskitは早々に後方に下げる。スタンド前から上がってきたWheeler Fortuneは2周目からRevengeに絡んでいき、2頭で後続を大きく突き放す逃げを打つ。2周目の入り口辺りの障害で好位にいたMy Magicianが落馬。一時は後続を大きく引き離したRevenge、Wheeler Fortuneの2頭だが、2周目の後半からみるみるその差は詰まり、早々にWheeler Fortuneは後退。後続からWee Biskit、続いてGagarinが捲ってくるもWee Biskitは飛越をミスして万事休す。最終コーナーで先頭に立ったNgarioは内から迫るReady Eddie、捲ってきたGagarinを残り2障害で振り切ると、最終障害はセーフティに飛んで4馬身差の完勝。2着にはGagarinが入った。

昨シーズンのリーディングジョッキーShan Fanninに導かれたNgarioは完璧なレース運びを見せた。Ngarioは今年の上がり馬。HDL初戦こそ大敗したが、その後はMDN、RST OPNと連勝。OPN HDLでMy Magicianの2着に入ったあとはRST OPN HDLを快勝していた。ここではその勢いのままの勝利といったところか。とにかく飛越、位置取りを含め安定しており、トップスピードも一流のものを持っている。課題は今後増加する斤量への耐性といったところか。

昨年のGreat Northern Hurdle (PJR)の勝ち馬Gagarinも力を見せた。昨年の同レースは残念ながらLRという結果に終わったが、その鬱憤を晴らすような豪快な捲りであった。最後はやや勝ち馬には突き放されてしまったが、これは脚の使いどころの差だろう。とにかく長い距離で、持久力勝負になればなるほど力を発揮する馬。やや飛越には難があるようだが、今年のGreat Northern Hurlde (PJR)でも楽しみな一頭であることは間違いない。

内を立ち回って好走したのがReady Eddie。今年のPrritt Sand Waikato Hurdles (PJR)の勝ち馬である。ややメンバー的には小粒であり、その後のRST OPN HDLで大敗したのが評価を落としていたようだが、どうやらSlow9という馬場が良かったようだ。Heavy11ではほとんど走れていないだけに、今後も馬場には注文が付きそうだが、直線入り口まで抵抗できたことは評価してよいだろう。Regalo Reaalはほとんど無名の馬だが4着に好走した。RST OPN HDLなら上位といったところだろうか。トップハンデを背負っていたWellington Hurdle (PJR)の覇者Wee Biskitはコーナーでの飛越をミスして5着まで。昨年3着からの巻き返しを図ったが、この馬自身、やや本来4000m級は長いようだ。期待されたDanza Ladは終始引っかかって大敗。道中の抑えが効かないようではこのクラスでは厳しい。