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にげうまメモ

障害競馬と艦隊これくしょんの個人用メモ ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

16/08/12 日本酒

*日本酒

飲んだ日本酒の感想と言うか雑感。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 鶴亀

ドメーヌさくら・亀の尾の19%磨き。冷酒であると微かに香るフルーティで甘酸っぱいフレーバー。口当たりは軽快な酸と思いきや、ここに意外なほど強い辛味と酸味が襲い掛かってくる。後味はこのそのまま軽快に切れていくが、二杯目以降となるとその底にある甘味を基調にしながら、若干の渋味がじわじわと残っていく。この世界は19%とは思えないほど密度があり、かつ透明さ清純さを併せ持つ併せ持つ美しいもの。美しい酸味と辛味のメロディーの中に、仙禽らしい複雑でじゃじゃ馬の如き躍動感溢れる味わいがベースラインとして存在する。この清純さは冷酒の方が強調されるだろうが、その緻密で調和のとれた味わいは常温の方が花開いて来る。冷から初めて常温までの温度の移り変わりを楽しみたい酒。19%磨きの静寂と透明な世界の中に存在する芳醇で華やかな旋律は飲む者を至福の瞬間へと導くだろう。

 

岡山県 嘉美心酒造 神心 純米吟醸 瓶囲い

使用酒米は不明だが58%磨きの純米吟醸。冷酒であると、口当たりはかなり強めの酸味と辛味。ここからじわりと甘味が忍び寄りつつも、この口当たり通りの辛味が主体となって切れていく。底に若干の苦味を感じる分、味に奥深さが醸し出されている印象。後味に雑味や嫌味はなく、この強い酸からなる辛味と忍び寄る甘味、苦味のバランスが素晴らしい。杯を進めて常温まで戻すと、辛味は相変わらず主体ながらもやや苦味が強調され、甘味は薄れていく。この苦味は口当たりから後味まで比較的しっかりと残る。これはこれで比較的辛味が爽やかなのだが、個人的にはどちらかと言えば冷酒における、甘味を底に持たせた緻密な味のバランスが好みのように感じた。冷酒であればその味わいの完成度は一級品のそれだろう。

(追記:使用酒米はアケボノらしい)

 

・栃木県 若駒酒造 若駒 亀の尾80% 無濾過生原酒 

亀の尾の80%精米。香りはややアルコール臭さが目立つが、冷酒であると口に含むと亀の尾らしい綺麗な酸味と辛味が目立つ。ここから柔らかな甘味を醸しだしながら、ふわりと口の中で女性的な柔らかさを伴った膨らみを持ちながら綺麗に抜けていく。常温まで戻すと、この酸味と辛味が薄まり、より柔らかで緻密な膨らみを感じられるようになる。とにかくこの渋味を伴った女性的でしなやかな膨らみが美しい。ここには低精米から考えられる雑味や嫌味が一切存在せず、むしろその複雑な味わいを立体的な世界観へと変革している。これは亀の尾の酒米としてのポテンシャルのみならず、蔵元の高い酒造技術を裏打ちするものだろう。

 

・栃木県 若駒酒造 若駒 美山錦70% 無加圧採り

美山錦の70%精米。瓶の底に微かに澱が沈んでおり、少し瓶を揺さぶると澱の立ち上りが認められる。口当たりは柔らかな酸味。ここから70%磨きらしい膨らみのある味わいの中、甘味を主としながら苦味、渋味といった米の風味を感じさせながら綺麗に抜けていく。特に澱が混ざってくるとこの立体感と膨らみのある世界観が顕著に出てくる。ここに米の臭みや雑味は一切感じられず、低精米ながらもその味わいの複雑さを世界観の奥深さへと変えている技は驚嘆すべきものがあるだろう。とにかくこの美山錦の持つ味の複雑さと低精米による柔らかで立体的な世界観が美しい。70%磨きにも関わらず、その美しさは大吟醸のそれを思わせるものがあるだろう。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 ナチュール・トロワ

亀の尾の90%以上磨き、酵母無添加、蔵付酵母、生もと酵母、木桶仕込みという超古代製法で作られた変態酒。ナチュールシリーズはタンクごとに販売されるらしいが、その第三弾。ナチュール・トロワにて特徴的なのがその口当たり。冷酒であると甘酸っぱさを主張しながらも、しっかりとした渋味を底に持つ。これを常温まで戻すとやや甘味が引っ込み、酸味をトップとしながらも渋味を軸に持ったかなり力強い味わいへと変わってくる。しかし、その力強さはあくまで女性的なしなやかさに縁どられたものであり、その味わいは貴婦人のそれを想わせる美しいものである。これは渋味と苦味を底とした亀の尾独自の透明感と立体感溢れる世界観を醸しだし、後味は90%磨きとは思えないほど綺麗に抜けていく。タンクごとにここまで世界観の違いを出せるとは恐るべき製法である。そして、そのそれぞれが一級の芸術品の如く美麗なものであることは、蔵元の高いポテンシャルを雄弁に物語るものであろう。

 

*ワイン

頂きもの。美味しかったので。

 

・Pietro Rinaldi 2009 San Cristoforo (Barbaresco)

イタリア産ワイン。ワインには全然詳しくないのでメモ書き程度に。冷だとややスパイシーな風味が直線的に刺さるが、これが常温までゆっくりと戻すとその中にある複雑な味わいが花開いて来る。それは酸味と辛味がかなりスパイシーに効きながらも、その中にあるどこかどっしりとした渋味とカカオを思わせる苦味が混じり合い、非常に強い芯を持ちながら立体的な世界を激しく主張してくるもの。どちらかというとそれは女性的なふくよかさというよりも、やはり酸味と辛味が主張する刺激的な華やかさを伴った風味。なかなかにこれは新鮮で面白い。渋いか甘いかでいうと渋味を基調としたワインだが、そのスパイシーで多様な風味を含んだ味わいはなかなかに面白いものであると感じた。

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