にげうまメモ

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16/10/19 日本酒

*日本酒

いつもの。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 ナチュール・サンク

亀の尾の90%以上磨き、酵母無添加、蔵付酵母、生もと酵母、木桶仕込みという超古代製法。ナチュールシリーズはタンクごとに販売されるらしいが、その第5弾。前回に引き続き火入れバージョンとなる。口当たりとして特徴的なのがやや重層的で厚みのある酸。強く柑橘系を連想させる味わいを伴い、これがやや後味まで尾を引く。これを少しずつ常温に戻してくると、酸味の強い葡萄を思わせる渋味を伴う甘酸っぱさに変化し、常温まで来ると今度は甘味が引っ込み辛味が出てくる。主体はやはり酸味だが、キャトルとは異なり若干の渋味と生命力が溢れる立体感を伴う力強いもの。ラベルの「満ちていく心」のイメージから連想されるような、芳醇かつ躍動感溢れた完熟した酸の饗宴がここにある。火入れすることによってやはり世界観が統一され一定の方向を向いているが、キャトルとは異なるメロディーを醸しだしている点は興味深い。甘酸っぱい日本酒が好きな人にとっては、新たな日本酒の可能性を感じさせてくれる逸品であることは間違いない。

 

新潟県 朝日酒造株式会社 久保田 純米大吟醸 30周年記念酒

五百万石の55%/50%。口当たりは華やかだがやや米の旨味が前に出ている。酸味は少なく、どちらかというと辛味が強い。さらに二口目には比較的力強い渋味と苦味が膨らみをもって主張する。甘味はほとんど感じられず、キレの良さというよりは米の旨味を前に出した力強いもの。やや雑味が後味まで残る。味のバランスと構成をソツなく作ってくるあたりは流石有名酒造の記念酒と言ったところだろう。決して奇をてらった酒ではないが、辛口で旨味を主張した酒としてはオーソドックスで外れのないものだろう。

 

愛媛県 石鎚酒造 石鎚 限定大吟醸 斗瓶取り

全国新酒鑑評会の金賞受賞酒。山田錦の35%。一口目は非常にフルーティで軽やかなものだが、二口目になるとやや米の旨味が前に出てくる。とはいえ口当たりは非常に柔らかなもの。やや後味にアル添特有の渋味やエグ味が残るが、山田錦のクセとも相まってさほど気にならないもの。酸味や甘味は非常に控えめであり、どちらかというと山田錦特有の渋味と苦味を綺麗にした印象。とにかく山田錦を綺麗に磨いた酒。値段・スペック相応と言ったところか。

 

三重県 元坂酒造 酒屋八兵衛 純米ひやおろし

山田錦・五百万石の60%。ひやおろしらしい米の旨味が非常に強い。酸味や甘味はほとんどなく、とにかく口当たりから後味まで芳醇な米の旨味を主張する。味わいはとにかく熟成感を持つ濃厚で立体的なもの。とはいえこの濃厚さは角が取れた丸みを持ったものであり、非常にまろやかでどこか優しさを伴っている。冷酒であるとややこの重さが冗長な感があるので、おそらく常温から燗の方が美味いだろう。これはこれで完成度が高い酒だが、個人的にはさほど好きではない。

 

・石川県 株式会社吉田酒造店 手取川 吉田蔵 You Yoshidakura 純米無濾過生原酒

石川門・五百万石の50%/60%。アルコール13.5%の低アルコール酒。冷酒であると比較的フルーティな酸味を感じさせつつ、軽やかな膨らみを広げた後に青リンゴを連想させるような爽やかな甘味を残して消えていく。これが常温にまで行くと口当たりにはやや辛味が目立ってきて、冷酒であった時の軽い膨らみが強くなり、青リンゴ感を漂わせる甘味は消えて米の旨味が出てくる。低アル酒らしい軽さを生かすため、どちらかというと冷酒の方が良いだろう。比較的これ単体で目立つ酒ではないが、とにかく飲み疲れせず、また料理を邪魔しない食中酒といったイメージ。普段飲みには良い作品だろう。

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