にげうまメモ

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16/11/05 National Hunt Racing

*Aintree Good to Soft (Good in Places)

Betfred Supports The Btrc Hurdle (C2) 2m4f

Un Temps Pour Toutが淡々と逃げる展開。これを追いかけてZarkander、Vyta du Roc、Mister Miyagi。残り4障害くらいからペースは上がり、やや置いて行かれ気味になったVyta du Rocを残して3頭のマッチレースに。しかしこの中で一番手ごたえの良かったZarkandarが最終障害でまさかの落馬。Mister MiyagiをUn Temps Pour Toutが抑えきって勝利した。

Un Temps Pour ToutはHaies d'Auteuil Grade 1 Hurdle (G1)の勝ち馬。昨シーズンからはChaseに転向しUltima Handicap Chase (G3)勝ちの実績を収めている。ただし比較的四肢の関節の可動域が狭い馬であるだけに、Chaseへの適性という意味では疑問が残る。Mister Miyagi自身は16f戦ではスピード負けするところがあるので20f戦の方が良いのかもしれないが、World Hurdle (G1)を狙うのであればUn Temps Pour Toutはここは楽勝しておきたいところだった。てっきり同日のAuteuilに行くのかと思ったのだが、今後のレース選択に注目だろう。Zarkandarは勿体ない落馬。馬は元気そうだったが、鞍上のSean Bowenは攻める騎乗をする一方でこのようなミスも多い。

 

*Wincanton Good

Rising Stars Novices' Chase 2m4f35y

VirgilioとShantou Villageが並んで逃げる展開。これをFrodonが追いかけるが、残り3障害辺りから一気に捲って先頭に。Virgilioは置いて行かれPU。Shantou Villageが抵抗するも最終障害で落馬。Frodonが唯一の完走馬となった。

FrodonはChase転向後は3戦3勝。Hurdleでは4yo路線の一線級に太刀打ちできなかったが、ここまではChaseにてなかなかの成績を上げてきている。飛越の安定感と懐の深さという点ではここでは一枚上手であった。Shantou Villageは綺麗な形で飛越に向かえた時は良いのだが、そうでないときはミスを連発していた。踏切など事前の調整能力という点で疑問が残る。

 

Elite Hurdle (Grade 2 Limited Handicap) 1m7f65y

Aintreeと被って実況がない。

Rayvin Blackが逃げる展開。Aristo Du Plessis、Zubayrがこれを追う。Sceau Royalは後方から。残り3障害辺りから一気に上がってきたSceau Royalが先頭に立つと、反撃するZubayrを引き離してそのまま9馬身差の勝利。2着にはRayvin Blackが入った。Zubayrは最終障害で落馬。

Sceau Royalは前走のC2に引き続き2連勝。4歳限定G1でこそいいところを見せられなかったが、ここ2戦はその高いスピード能力を遺憾なく発揮している。とにかくスムーズに捌けることが条件の馬だが、そう頭数さえ多くなければその実力は4歳の中では一線級だろう。Zubayrは勿体ない落馬。Adonis Juvenile Hurdle (G2)の勝ち馬で、やはりJBC Triumph Hurdle (G1)では大敗しているが、あくまでこのクラスならではといったところか。

 

*Down Royal Good (Good to Yielding in places)

JNwine.com Champion Chase (G1) 3m

Silviniaco Contiが先頭を切る展開。好位置からThe Last Samuri、Sadler's Risk。Don Poliは好位につけるも少しずつ遅れる。Valseur Lido、Lord Scoundrelは後方から。第13障害でMonkslandが落馬。Don Poli、The Last Samuriに代わってValseur Lido、Lord Scoundrelが追い上げる。そのままValseur Lidoは逃げるSilviniaco Contiを相手にせず、11馬身差の快勝。2着にはSilviniaco Contiが入った。

Valseur LidoはGrowise Champion Novice Chase (G1)、Drinmore Novice Chase (G1)の勝ち馬。やや飛越が安定しないところがあり、昨シーズンは惜敗か落馬という結果に終わっていたが、今シーズン初戦は素晴らしい勝利を見せた。今回は課題の飛越でも特に目立ったミスも見られず、もしかすると飛躍のシーズンになるかもしれない。期待の一頭だろう。Silviniaco Contiは自身のレースはするも2着まで。今回は勝ち馬を褒めるべきか。Galway Plate (Grade A)の勝ち馬Lord Scoundrelはトップスピードの違いで勝ち馬とは引き離されてしまった。どちらかというと長い脚をひたすら持続的に使うことに長けた馬であり、ハンデ戦向きだろう。The Last Samuriはあくまで一叩き。Don Poliは騎手に反抗しているところが見られた。今回の敗戦は実力ではないだろうが、やや気性面で心配である。