*Punchestown Soft
競馬ファンが納得するルールとはお題目のように言われるけれども、その中にはスポーツマンシップ、ギャンブル性、動物愛護や公正かつ明瞭な評価、加害者への制裁... 複数の因子が存在するのではと。
Ryans Cleaning Craddockstown Novice Chase (G2) 2m
霧がひどくてレースが見えない。
Ordinary Worldが逃げる展開。Identity Thiefがこれをぴったりとマーク。Bentelimar、Attribution、Ball D'arcと続く。霧がひどいためかなかなかペースは上がらず、最終障害でIdentity ThiefがOrdinary Worldに並びかけると、1馬身ほど前に出て勝利した。Ball D'arcは伸びを欠き4着。
Softな馬場での微妙な着差。Punchestownの坂の多いコースに霧が出ており、レースとしてはかなり難しいものとなった。各ジョッキーかなり大事に乗っている。Identity ThiefはこれでChase2戦2勝とした。Fighting Fifth Hurdle (G1)勝ちのあるスピードに優れた馬であり、最後前に出たのはこの分だろう。飛越も綺麗なものを見せていたが、さほど厳しい競馬はしていない点は今後の課題だろう。Ordinary Worldはさほど実績はないが踏ん張った。ただし展開に助けられた分は大きい。
Florida Pearl Novice Chase (G2) 2m6f110y
やっぱり何も見えない。特に葦毛のDiskoとか霧に紛れてる。
Nambourが逃げる展開。これを追いかけてJetstream Jack、Disko。後ろからA Toi Phil、Space Cadet。早々にGeorges Connは遅れる。ペースはNoviceらしくゆったりとしたもので進行するも、やや隊列は長くなる。残り2障害辺りからNambourにJetstream Jackが接近。この間を割ってきたA Toi PhilがJetstream Jackに7馬身差をつけて勝利した。Diskoが3着。
A Toi PhilはChase転向後2戦2勝とした。Hurdle時代にはG2勝ちのある実績馬。GigginstownショックでElliott厩舎に転厩している。前のJetstream Jackが残り2障害の着地をやや失敗しながらも、狭い馬の間を縫って出てきただけに余力は十分だったと考えられる。問題は鞍上のRuby Walshが乗ってくれるかといったところ。人気のDiskoは案外。
Morgiana Hurdle (G1) 2m
JRA-VAN worldでも記事になっていた。海外障害競馬の話題を取り上げてくれるのは素直に嬉しい。ちなみに以前はウィリー・ムニョス調教師だったのが世界のG田さんに合わせてウィリアム・マリンズ調教師になっている。なお競馬場名はパンチタウンと言うらしい。わたしそんな競馬場知らんな。
Nichols Canyonが逃げる展開。Jer's Girlがこれをぴったりとマーク。Sempre Medici、Simenonはこれを無理には追いかけず。Ivanovich Gorbatovは後方から。Jer's GirlはNichols Canyonを潰しに行くが、残り2障害辺りからNichols Canyonがむしろこれを突き放し、Jer's Girlに12馬身差をつけて勝利した。Ivanovich Gorbatovは追いあげて3着。
Nichols CanyonはこれでMorgiana Hurdle (G2)は2連覇とした。G1はほかにIreland Champion Novice Hurdle (G1)など7勝のあるアイルランドの名馬である。5月にはアメリカに渡り、Iroquois Hurdle (G1)に参戦していた。さすがにFaugheenやAnnie Power相手ではやや分が悪いようだが、このメンバーが相手であれば実力は一枚上だろう。20f戦までこなせる持久力もあり、今シーズンのHurdle路線を賑やかしてくれる楽しみな馬になりそうだ。2016 Ireland Champion Novice Hurdle (G1)を圧勝してきたJer's Girlは真っ向勝負を挑むも完敗の内容。おそらく20f戦の方が持ち味を発揮できるだろう。また、4歳の牝馬ということで今後の成長が楽しみである。JCB Triumph Hurdle (G1)の勝ち馬Ivanovichi Gorbatovはやはり16f戦の方が良い。この馬も4歳ということでこれからの成長に期待だが、今後大レースを目指すとなるともう少し積極的な競馬が望ましいところ。Sempre Medici、Simenonはやはりここに入ると苦しい。