にげうまメモ

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16/11/30 日本酒

*日本酒

いつもの。

 

秋田県 秋田醸造 ゆきの美人 純米吟醸 美郷錦

美郷錦の55%磨き。瓶から注ぐとフルーティな香りが華やかに立ち上る。口当たりは非常に柔らかな、かつ鋭さのある酸。ここに美郷錦から来る優しい米の旨味を軽く膨らませつつ、甘味を優雅に感じさせながら抜けていく。二口目からは若干の渋味と苦味を主張し始める。香りが非常に豊かに存在するため、これは嗅覚も含めて味わうべき酒だろう。全体としては口当たりの酸味がトップこそやや鋭く存在するが、そのアフターは非常に柔らかで優雅なもの。透明感が高く、かつ飲み飽きしない完成度の高い酒に仕上がっている。比較的アフターの存在感が強いため、どちらかというと食中酒向けか。色としてはラベルの通り深みを湛えた緑のイメージ。

 

秋田県 秋田醸造 ゆきの美人 純米吟醸 愛山 6号酵母

愛山の55%磨き。口当たりは厚みのある酸だが、ここにどこかしっかりとした辛味を存在させながらも非常に切れ味鋭く斬れていく。一口目には微かな甘味を湛え、二杯目からは甘味が減少し若干の苦味を感じさせる。この柔らかみを含みながらも懐の深さを感じさせる切れ味は、まさに愛山のポテンシャルを存分に引き出した酒のそれだろう。一方で、味わいとしては口当たりの酸味が強く存在しているため重心はトップにきている。そのため、どちらかというと個性の強い食中酒として、トップの強さと後味の余韻を薄味の料理と共に味わった方がその切れ味の良さを引き出せる印象。非常に完成度の高い逸品。力強い酸味と辛味、懐の深い余韻は優に値段以上のものがある。

 

秋田県 山本合名会社 山本 純米吟醸 潤黒 Pure Black

秋田県産米の50%/55%。冷酒であると非常に鋭さを感じさせる酸味。しかしこれを甘味が底を支えており、全体としては非常にフルーティなものに仕上がっている。主体は若干の膨らみを感じさせつつも透明かつドライに抜けていく。とにかく口当たりの酸味が印象的な酒だろう。やや後味に渋味と苦味が残るところがあり、飲み進めると単体であれば気になるかもしれない。しかしこの華やかさな酸味を主体とした飲み口はそれだけで非常に完成度の高いものに仕上がっている。この力強く凛々しい酸味からなる切れ味は一度味わう価値のあるものだろう。

 

秋田県 新政酒造 亜麻猫 別誂 なかどり

酒こまちの40%/60%。今年から製法が大きく変わり、白麹単独での使用となる。口当たりは亜麻猫らしい柑橘系を思わせるフルーティで軽快な酸だが、去年とは異なりトップ下に来るやや甘味が引っ込みつつ、そのまま米の旨味へと移行する点が特徴的。後味は軽快に抜けていき、酸味の余韻となる苦味を軽く響かせる。甘酸っぱく軽快な酒という印象は相変わらずだが、若干酸味を前に出してきた点が去年までとは違うところだろう。常温まで戻してもこの酸味は軽快さを失うことはない。それは軽やかな柔軟さを持ちながら、触ると柔らかい膨らみと温もりを感じるところはまさに猫のイメージ。甘さが引っ込んだ分か、去年よりも飲み飽きすることなく料理にも合わせやすい逸品に仕上がっている印象。

新政酒造の作品は毎年定点観測すべきかもしれない。

 

秋田県 新政酒造 亜麻猫 改

酒こまちの40%/40%。昨年仕込んだものを1年半ほど熟成させたものらしい。一口目にはびっくりするくらい軽やかな柑橘系の酸だが、背後に存在する濃厚な味わいを甘味としての世界観に感じさせつつ綺麗に抜けていく。二口目にはこの厚みのある酸が強烈に主張し始めるも、これは尖ったものというよりはむしろ濃厚で膨らみを大きく感じさせる。辛味は渋味は一切感じさせず、軽く酸味の後味として苦味が存在する程度。やや甘味が含まれるのは特徴的。とにかく、この濃厚で鉈の切れ味を持つ酸は1年間の熟成の賜物だろう。この厚みと相反するような軽やかさはスペックからは想像すらつかないもの。熟成向きする作品らしいが、すぐに飲んでも比類なき完成度を誇る。同系統の酒としては、製法こそ全く異なるもののナチュールシリーズの火入れ版の中でも酸味を際立たせたものに似た印象。

 

岐阜県 三千櫻酒造 三千櫻 純米 雄町

雄町の55%磨き。口当たりは軽い酸を感じさせつつも明確な甘口を主張してくる。そのためフルーティに感じさせるが、ここからの旨味がそれなりに強く膨らみがある。常温まで戻すとやや酸味を引っ込めつつ、甘味と米の旨味と軽い臭みを前面に出してくる。まさに雄町のフルーティで厚みのある芳醇さを生かした酒だろう。しかし、雄町にしては米の臭みが少なく、比較的飲みやすい酒に仕上がっている。個人的には冷酒の方が好きだが、冷酒から常温までの味の移り変わりを明確に楽しめる酒だろう。

 

岐阜県 三千櫻酒造 三千櫻 純米 美郷錦

美郷錦の55%。冷酒であると伸びやかで柔らかい酸が主体となる。これは比較的ドライで透明感があるもの。常温まで戻すと軽やかな甘味が出てきて、若干の旨味が美郷錦らしさを主張する。しかしこのボディは決して厚ぼったさや過剰な広がりを持つものではなく、かなり軽快に抜けていく。雄町ほどの主張は強くないが、一つのメロディーとしての完成度はこちらの方が上か。食中酒としても使いやすい印象。

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