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にげうまメモ

障害競馬と艦隊これくしょんの個人用メモ ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

17/01/06 日本酒

日本酒

*日本酒

いつもの。

 

・栃木県 せんきん 仙禽 雪だるま しぼりたて活性 にごり酒

山田錦・ひとごこちの40%/50%磨き。澱の量がかなり多いが、瓶の内側に塊を形成した去年のものとは異なり瓶底に沈む。穴あき瓶を使用しているためさほど開栓に手間はかからない。口当たりはまさに甘酒サイダー。澱の甘味を前面に出しつつも、微炭酸と軽やかな酸味が口の中で弾け飛ぶ。にごり酒にありがちな澱の微粒子感は全く存在せず、むしろシルキーでキメの細やかな澱が柔らかな感触を作り出している。飲み進めるとここに米の旨味と甘味をやや前に出した澱の味が残ってくる。しかし雑味や嫌味は全く存在せず、あくまで甘酒の如く軽やかさと仙禽の酸味、そして微炭酸の発泡が新雪のような感触を作り出す。去年も非常に素晴らしい完成度を誇った雪だるまだが、今年の完成度は特筆すべきものがある。特にこの沈殿部分のクリームのような美しさは一度味わう価値があるものである。

 

奈良県 美吉野醸造株式会社 花巴 水酛 純米 無濾過生原酒 春仕込み 番外編

吟のさとの70%精米。室町時代に発達したと言われる水酛仕込み、酵母無添加という珍しい製法。グラスに注いで特徴的なのが黄色掛かった色合い。口に含むと強烈で重厚な酸味が襲い掛かると同時に、辛味をトップとしてどこか発酵感のある味わいがやってくる。それでも米の雑味や嫌味はなく、意外と後味は余韻を残しつつもさっぱりと抜けていく。冷酒であるとどこかトップに山葵のような独特の風味が感じられるとともに、酸味と発酵感に重心を置けばヨーグルトのような味わいが認められるだろう。甘味はほとんど感じられず、柑橘系の酸味と共に重厚でクリーミーな酒質が目立つ。かなり個性が強く、発酵感やヨーグルト感で好みがかなり分かれるだろうが、個人的には非常に興味深い逸品に仕上がっているように感じられた。

 

秋田県 新政酒造 平成27酒造年度 全国新酒鑑評会 金賞受賞酒

美郷錦の30%/30%磨き。酒母が40%磨き。きょうかい6号酵母で醸した作品。昨年と変わらず黒の箱入りとなっているが、シリアルナンバーを記載したカードが入っている。昨年度のものとはっきり異なるのはその酸の主張の仕方。昨年度においては酸味は微かに味の和音の一つとして存在していたが、今年度のものでは酸味は前面に押し出され、トップの主旋律として存在している。トップからミドルに流れるときの味の複雑さや緻密さは相変わらずだが、やはり酸味が主旋律として存在する分、酸味から後味の苦味への移行が目立って存在している。食事に対してはオールドレディのように柔らかに寄り添うことが出来るが、昨年度のような得体の知れぬ透明感と遠近感溢れた豊潤で奥深い世界を作り出しているわけではない。素直に美味い酒であり値段相応だと思われるが、この辺りはあくまで好みといったところだろう。

 

・福岡県 若波酒造 若波 純米吟醸

山田錦・夢一献の55%磨き。購入した酒屋さんからは「今年の若波純米吟醸は凄い」というコメントを頂いた。冷酒であると口当たりはややシャープな印象を持つ酸味だが、ここに柔らかく膨らみのあるエレガントな甘味が間髪を入れずにやってくる。この甘味は米の旨味を伴いつつゆったりと広がりを見せ、後味はその広がりと同じような柔らかさを伴って引いていく。主張し過ぎず、華やかに過ぎずとも、確かな存在感と余韻をもって打ち寄せる甘味と酸味は、まさに蔵元のコンセプトである「味の押し波・余韻の引波」を体現している。非常に柔らかく美しい甘酸っぱさの押し引きは極上の食中酒として仕上がっている。

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