にげうまメモ

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17/01/19 National Hunt Racing

*Wincanton Soft (Good to Soft in places)

Somerset National Handicap Chase (C3) 3m2f162y

Alfie Spinnerが逃げ切り勝ち。2着には中団にいたAbracadabra Sivolaが入った。第一障害で大きなミスをしたSaroqueは立て直して3着。Morney Wing、Onderunは途中棄権。Cyclopは残り4障害で落馬。

Good to Softに近い馬場ということで、比較的スピードが要求されるレースとなった。Alfie SpinnerはこれでChase3勝目。もともと長く超長距離ハンデ戦を走っており、Becher Chase (G3)でもOscar Timeの4着という実績もある。Nick Williams厩舎からKerry Lee厩舎に転厩してからは2連勝。やや踏切位置が安定しないところもあったが、早々から馬を押して飛越を調整していたJamie Moore騎手の好騎乗も光った。やはり上のクラスで走っていた馬ということもあり、体内ペースがこのクラスでは上なのかもしれない。Cyclopは持ったままで進出するももったいない落馬。Chaseは1勝のみだが、Southern National (C3)でも3着に入っている馬。Sussex National (C2)勝ちのMorney Wing、その4着のOnderunは疲労もあったかもしれない。

 

*Thurles Yielding to Soft

Ladbrokes Ireland Kinloc Brae Chase (G3) 2m4f

Smashingがややペースを上げて逃げる展開。これを追いかけてSub Lieutenant、Sizing John。Black Herculesはその後ろから。Boxing Along、Letter of Creditは遅れる。Letter of Creditがスタンド前の障害で落馬。Smashingは軽快に逃げるが、残り3障害辺りからSub Lieutenant、Sizing Johnが接近。この2頭のたたき合いをSizing Johnが制した。Black Herculesは3着。

Letter of Creditの落馬の影響で最終障害が迂回された。このため通常残り2障害地点が最終障害となり、ここから平地のスピード比べの要素が強くなった。Sizing JohnはなにかとDouvanの後塵を拝してきた馬だが、やはりこの馬自身も高い能力を持っている。Douvanとの決着付けはほぼ済んだ感もあるため、この馬にとって今回20f戦を勝ち切ったことは今後に向けて大きな収穫だろう。Sub Lieutenantもほぼ力を出し切っており、勝ち馬とは平地のスピード能力の違いだけなので気にすることはない。Black HerculesはJLT Novices' Chase (G1)の勝ち馬だが、自分の舞台で前の2頭とは離されてしまった。Smashingはもっと馬場が悪くなった方がよいだろう。落馬したLetter of Creditは幸いにして立ち上がったとの話だが、12歳となった現在そろそろこのクラスのスピードを相手にするのは厳しいかもしれない。

 

Arctic Tack Stud Hunters Chase (C1) 3m18y

ちょっと昔のアイルランド長距離Chase重賞のような面々。そんな3頭のマッチレースは残り3障害辺りでFirst Lieutenantを競り落としたFoxrockが勝利した。2着にOn His Own。

Foxrockは2015 Boylesports Handicap Chase (Grade A)の勝ち馬だが、その後は結果を残せず2016年の12月からHunters Chaseに移行していた。飛越もさすがに綺麗なものを見せており、またFirst Lieutenantにぴったりとついてこられるところを競り落としての勝利。9歳と比較的若く、まだまだここならばやれるだろう。On His Ownは最後まで脚を使っているが捉えきれないのがこの馬らしいところ。今年に入ってPTPで勝利を挙げてここに臨んできた。この馬も飛越はやはり素晴らしく、さすがにスピードの衰えこそあるが13歳となった現在でも元気な姿を見せてくれた。First Lieuntenantは11st2lbとハンデ差をもらっての敗戦。とはいえHunters Chaseではかなり格上の相手に見せ場十分の走りをした。スピードは全盛期のものには程遠いが、それでもここであればまだ十二分に勝機があることは示した。