にげうまメモ

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17/03/16 National Hunt Racing - Cheltenham Festival - Ryanair Chase (G1)

*Cheltenham Good (Good to Soft in places)

Ryanair Chase (Grade 1) 2m4f166y

結果:http://www.attheraces.com/racecard/Cheltenham/16-March-2017/1450/

映像:http://www.thejockeyclub.co.uk/video/20170316/2671872/15993502

本日の準メイン。20f Chaseの最高峰となる。今年はG1を6勝、16f Chaseにおける有力馬と目されていたUn De Sceauxの参戦が注目された。Willie MullinsとRuby WalshのコンビはQueen Mother Champion Chase (G1)にDouvanを送り込んでおり、Douvanとの使い分けでUn De Sceauxはこちらに回ってきた形となっていた。対するは上がり馬Empire of Dirtを筆頭に、Sub Lieutenant、一昨年の勝ち馬Uxizandreなど。

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(写真:人気のUn De Sceuax)

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(写真:Alary)

Uxizandreが思い切って飛ばす展開も、第5障害辺りからペースが緩んだところでUn De Sceauxがするすると先頭に。そのまま軽快に飛ばすと、追い込んできたSub Lieutenantを凌ぎ切って勝利した。3着には人気薄のAso。Empire of Dirtは4着まで。

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(写真:Un De Sceauxと関係者の方々)

Un De Sceauxはいちおう21f戦の実績もあるのだが、本来は16f戦をハイテンポかつワンペースで行き切るタイプの馬。序盤に少しゆっくりと入り、そこから緩めることなく引っ張る形は昨日のQueen Mother Champion Chase (G1)のSpecial Tiaraと同様である。ハイテンポを繰り出す馬の身体特性こそこの2頭の間では大きく異なるのだが、ペースの刻み方は類似している。それにしても、やや踏切位置に難のあるこの馬を乗りこなすのはRuby Walshならではの技術だろう。今回も何度か踏切位置が遠く大きな飛越を繰り出す場面が散見された。おそらくDouvanがRyanair Chase (G1)、Un De SceuaxがQueen Mother Champion Chase (G1)に行った方が馬の適正から考えれば良かったかもしれない。出来れば16fに戻して欲しい馬。

Sub LieutenantはHenry de Bromhead厩舎に移籍してから急激に力をつけているようだ。残り3障害辺りから前が詰まったのが悔やまれるが、ラップの刻み方としてはQueen Mother Champion Chase (G1)のFox Nortonと同様だろう。全く人気のなかったAsoはこのペースに付き合う形での3着。ハイペース耐性のある馬なのだが、問題としては20f戦でここまでのペースが刻まれることは少ないということだろうか。Empire of Dirtはややペースに付いていけず。24f戦の方が良いだろう。フランスから期待されて移籍してきたAlaryは英国3戦目にして完走を果たした。可愛い馬なので何とか頑張って欲しいところ。Uxizandreは自らの守備範囲に入らなければ脆いところがあるようだ。長期休養明けからの2戦目というところもあったのだろうか。