にげうまメモ

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17/04/28 National Hunt Racing

*Punchestown Good to Yielding

Punchestown Champion Hurdle (G1) 2m

結果と映像:http://www.attheraces.com/racecard/Punchestown/28-April-2017/1730/

発馬の可否が注目されたLabaikだが、今回は普通にスタート。代わりにDiakaliが発馬拒否の形でWithdrawn。Identity Thiefが引っ張る形も、下り坂になった部分で一気に進出したWicklow Braveが先頭に。残り4障害の辺りでは大きなリードを付ける。My Tent Or Yours、Arctic Fireなどが接近するも、Wicklow Braveがこれらの追い上げを凌ぎ切って勝利した。Vroum Vroum Magは途中から遅れ大敗。

ここまで圧倒的なまでの平地のスピードを生かし切って勝つレースはアイルランド障害ではかなり珍しい。Wicklow Braveは2015年のCheltenhamにて下り坂から強烈なまくりを見せて快勝している馬。Irish St. Leger (G1)の勝ち馬でもあり、平地のスピード能力ではアイルランド障害の中では卓越したものを持っている。久々のHurdleとなった前走は飛越にスムーズさを欠き、平地のスピードを生かし切れずに終わっていたが、今回は綺麗な飛越を見せた。小さな馬だが非常にタフなロングスパートが可能。少々脚が上がってもゴールまで踏ん張る走りは障害馬としての高い資質を感じさせるもの。特異な能力を持った馬だけに、今後の障害馬としての活躍が楽しみになるものだろう。

My Tent Or Yoursは自身の競馬はしたのだが、勝ち馬のロングスパートに屈した感。Wicklow Braveほどのスピード能力はないだけに、あのように思い切って展開を動かされると厳しい。今年の3月に長期の休養から復帰したArctic Fireも力を見せた。中3日の出走であり、スタートで散々騎手に促されていたLabaikは普通にスタートしての4着。やや飛越技術では他の馬に比べると無駄が多く、また馬群に入って動ききれない部分があった。進路が空いた時の機動力は目立っていただけに、まともに走れば再度のタイトル奪還まであり得るだろう。期待されたVroum Vroum Magはさっぱり走らなかったが、レース後に跛行が見つかったとのこと。スタートで難しさを見せてしまったDiakaliは逃げて欲しかった。