にげうまメモ

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18/04/25 National Hunt Racing

*Punchestown Yielding (Yielding to Soft in places)

Irish Daily Mirror Novice Hurdle (G1) 3m

http://www.attheraces.com/racecard/Punchestown/25-April-2018/1655/

Blow by BlowとGeneral Consensusがゆったりと逃げるも、残り800mくらいから一気に馬群が凝縮。Kilbricken Stormが抜け出しを図るが、ゴール前でNext Destinationがこれを捉えて勝利。2着にはDelta Workが上がった。

非常にアイルランド的なレースとなった。Next DestinationはLawlor's of Naas Novice Hurdle (G1)の勝ち馬で、Samcroにこそ完敗していたがここでは力を見せた。どちらかというとHeavyに近い馬場で器用さを生かして勝ってきた馬だが、今回は外々からまくり上げる内容で勝利をつかんだことは今後に向けて明るい材料だろう。ただしスピード勝負になった際にどこまで対応できるかは疑問が残る。Delta Workは最終障害の飛越で前とは遅れたことが悔やまれる。Albert Bartlett Novices' Hurdle (G1)の勝ち馬Kilbricken Stormは最後遅れ3着だが、この辺りは展開の綾もあるだろう。

 

Punchestown Gold Cup (G1) 3m120y

http://www.attheraces.com/racecard/Punchestown/25-April-2018/1730/

Djakadamが軽快に逃げるも、最終障害でこれを捉えたBellshillがDjakadamの反撃をしのいで勝利。3着にはRoad to Respectが入った。

Bellshillはやや渋った馬場でスピードと持久力を生かすことのできる馬で、前走のIrish Grand National (Grade A)では11st5lbを背負いながらも見せ場十分の5着に入っている。Grand NationalやCheltenham Gold Cupに出ていても有力視できた馬なのだが、ようやくここに来て大きな勲章を手にすることになった。良馬場のスピード比べとなるとやや分が悪いのだが、多少なり渋った馬場で持続的なペースを刻んだ際の強さは特筆すべきものがある。来シーズンのアイルランド24f Chaseを引っ張っていくべき一頭だろう。DjakadamはこれでG1での2着は7回目らしい。やはりこの馬もBellshillと同じく渋った馬場でのスピードと持久力を兼ね備えた馬なのだが、どうにも瞬発力であるとかトップスピードであるとか、もしくは非常に厳しいレースとなったときの踏ん張りという面で若干足りない部分があるようで、今回もBellshillのスピードの前に屈することになった。前半から厳しいペースを刻んでいくレースはこの馬の良さを十二分に引き出す素晴らしいものであったが、それ以上の走りをBellshillが見せたということだろう。この後フランスに行くという話もあるようで、ある程度前方向へのベクトルを持った飛越を見せる馬だけに、障害さえこなせれば面白いかもしれない。

Road to RespectはDjakadamに真っ向勝負を挑むも最後は遅れ3着。LeopardstownはPunchestownほどの起伏はなく、やはりここまで厳しいレースとなると一歩足りないようだ。Killultagh Vicは途中の飛越は全くバラバラで、そのまま沈むかと思いきやエンジンをかけてからはいい飛越を見せていた。前半からリズムに乗せて飛越を試みた方がいいだろう。Edwulfはペースが合わない。Grand Nationalから参戦したTotal Recallはなぜ出てきたのかわからないが、さっぱりいいところなく途中棄権。さすがにお疲れだろう。

なおこの日の7レースのうち6レースをWillie Mullinsの馬が勝ち、ひとまずリーディングトレーナー争いではGordon Elliotを制して首位に立ったらしい。だいたい7レース中6レース勝つとか意味が分からない。とはいえGordon ElliotはまだSamcroやApple's Jade辺りを残しているので、勝負の行方はまだわからない。