にげうまメモ

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18/10/14 Czech Racing

*Pardubice stav dráhy: 3.0 (pružná)

メインレースの話はこちらで。

 

Cena firmy Chládek a Tintěra, Pardubice, a.s.Cena Jana Kašpara

Steeplechase crosscountry II.kat. - 4400 m, cena, 5letí a starší 120.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=UCnEgWAn_wA

早々に人気のCaline De Juilleyが滑って転倒するアクシデント。淡々とApple's Kamikazeが逃げるも、Drop、Steeplechaseにてミス。代わって先頭に出たNew Finchだが、ゴール前でApple's Kamikazeがこれを捉えて勝利した。

馬場は相当良いようで、このような馬場だと若干の飛越のミスからのリカバリーや再加速が容易な条件となる。一方でスピードが出る上に馬場が滑るため、コーナーで滑って転倒するリスクは上がることになる。人気のCaline De Juilleyのミスはその辺りだろう。Apple's Kamikazeは日本でもお馴染みのアグネスカミカゼの産駒で、Pardubice競馬場のCrossはこれが初勝利。ただし随所に踏切位置でのミスが見られ、あくまでこの馬場に助けられた結果ともいえるだろう。2連勝で挑んできたNew Finchポップロックの産駒だが、どちらかというとこの馬の走法から見るともう少し馬場は悪くなったほうがいいだろう。

 

Cena společnosti PARAGAN – Cena Laty Brandisové

Steeplechase crosscountry NL - 4200 m, cena, 4letí a starší - klisny 200.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=xsLa-uCActg

Tanjaと並んで逃げたPoinsettiaがSteeplechase Courseから後続を引き離すと、追いかけてきたApas Rockaを振り切り勝利した。

Poinsettiaはポーランドスウェーデンにも精力的に遠征している馬で、さほど結果は出ていないのだがいつも安定したレースを見せている。久々のPardubiceであったが、ここは牝馬相手に格の違いを見せるレースであった。さすがに実力通り走ればここは固いといった内容だが、ここから急激に良くなってくることが期待できるタイプでもなく、あくまで牝馬同士であればといったところだろう。4歳馬のApas Rockaはまたもやポップロック産駒。ただしスピード能力だけで見ればPoinsettia相手に4kg差を貰っていただけに、直線差を詰めることが出来なかったのは少々物足りない内容。

 

CENA SPOLEČNÉ STOLETÍ - Cena ČASCH

Steeplechase crosscountry NL - 4200 m, cena, 4letí 200.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=6Mys9VLITeE

軽快に逃げたEvženが後続を振り切ると、そのまま9馬身差の圧勝。

EvženはSo You Thinkの産駒で、これで平地を含めると4連勝とした。4歳馬相手に走ってきたここ2戦と同様に内容的には完勝であり、ほぼこの路線では敵なしといったところで、あとは強力な移籍馬が出現してといったところか。若馬らしく飛越はやや荒削りな部分が残っていたが、これは許容範囲だろう。同じくイギリス産馬のFather Pauloは安定したレースを見せていたが、勝ち馬とはフラットのスピードの面でかなり差がありそうだ。期待されたMr Spexは3着まで。このレースにはタイガーカフェ産駒が2頭出ていたのだが、Čmelákの3着同着が最高。

 

Cena hejtmana Pardubického kraje - Cena Vltavy

Steeplechase crosscountry NL - 4500 m, cena, 5letí a starší 400.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=mQpxmB1G934

人気の一角Turdusが先頭を伺うも、Irish Bankで落馬。代わってIzynkaが引っ張ると、そのままあっさり後続を突き放して勝利した。2着には葦毛のMarcus Aurelius。

Izynkaは昨年の牝馬限定戦であるCena Laty Brandisovéを制して頭角を現してきた馬だが、その後のIII. kvalifikaceではまさかの飛越拒否、Cena DENÍKU PRÁVO (Stcc II. kat)ではやや不甲斐ない3着に敗れていた。どうにも気性的に面倒な部分があるようで、おそらく今回のように主導権を握ってスピードに乗せた方がよさを発揮するように思える。おそらくこの形であればこの路線では一枚格上の存在として君臨することが可能だと思われるが、今後距離を伸ばすのであればレース運びが課題となるだろう。Marcus Aureliusはなぜかこのレースだけは走る馬で、これで2年連続の2着となる。

 

Cena společnosti VCES a.s. - Cena Labe

Steeplechase crosscountry L - 5200 m, cena, 6letí a starší 700.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=gDQ-gzCbkUg

メインレースにはスロバキアからの挑戦馬のみで、フランスからは来なかったのだが、なぜかこのレースに限ってはUnbrin de L'Isle、Neflier、Sarikaの3頭がフランスから挑戦していた。もしかすると昨年Art And Coがそれなりにうまくいったという背景があったのかもしれない。人気は主にフランス馬から。

例によってEldoradoが引っ張る展開だが、Irish Bankで大きなミスをして一旦後退。代わってSilk、Power Zar辺りが前に行く。残り2障害辺りからフランスのNeflierが仕掛けていき、一旦は先頭に。しかし最終障害を越えて前に出てきた葦毛のUnbrin De L'Isleを、内から忍び寄ってきたMahonyが捉えて勝利した。Unbrin De L'Isle、Playerと続いた。

Unbrin De L'Isleに乗っていたFelix De Giles騎手はフランスの凄く上手い人で、昨年はUrgent De Gragaineに騎乗してVelká pardubickáに挑戦している。一旦は後続に大きな差をつけたのだが、ゴール前でNo Time To Loseに差されるというレース。Unbrin De L'Isleは内からするすると進出する完璧なレース運びであったのだが、どうにもFelix De Giles騎手はここではゴール直前で差される呪いにでもかかっているらしい。さて、Mahonyはまさかのここが初勝利という馬。どうも距離を伸ばしてパフォーマンスを上げてきたタイプのようで、前走はCena Peruána (Stcc II. kat)にてZarifの3着に入っている。おそらく来年はVelká pardubickáを目指すことが想定されるが、かえって距離延長で進境を見せる可能性がある一頭として注意しておいた方がいいだろう。フランスのUnbrin De L'Isleは前走のPrixx Super U Craon (Listed)にて前とはやや離されたといえ4着に入っている馬。スイスも含めフランスのCross Countryを渡り歩いてきた飛越技術はここでも安定していた。できればVelká pardubickáにて見たかったのだが。Playerはようやく距離に目途をつけることが出来る3着。Power Zarはおそらく6900mは長いのだろう。フランスのNeflierは見せ場を作ったが、最後はフラットのスピードの差で遅れてしまった。12歳馬のSarikaはややミスが目立つ場面があった。2013年の同レースに勝ち馬なのだが、当時は5.5の重馬場であり、いくら経験のあるコースとはいえ条件が違い過ぎた感がある。