にげうまメモ

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18/11/11 National Hunt Racing

*Sandown Soft

Future Stars Intermediate Chase (Listed) 3m37y

http://www.attheraces.com/racecard/Sandown/11-November-2018/1420

Might Bite、Coneygreeなど、近年は有力馬が始動するレースとして重要性を増しているレース。今回はTerrefortの参戦が話題になっていた。レースはThomas Patrickがやや注文を付けて逃げる展開だが、これにくらいついて行ったElegant Escapeが最後の直線でこれに並びかけると、Thomas Patrickとのたたき合いを制して勝利した。Terrefortは大きく遅れた。

Elegant EscapeはKauto Star Novices' Chase (G1)にてBlack Cortonの2着のある馬だが、その後のRSA Chase (G1)、Mildmay Novices' Chase (G1)はいずれも前とは大きく離された3着に終わっていた。どうにもノドの持病があったらしく、今回はWind Surgery明けの一戦であったが、さすがに昨シーズンの24f Novice Chaseの一線級の馬としての矜持を見せた。飛越としては自らのペースを刻んでいったThomas Patrickに比べると拙い部分が残っており、それでもThomas Patrickを退けた走りは評価できるものである。対するThomas Patrickはこの中では唯一Betway Handicap Chase (G3)を勝ってきた別路線の組だが、ここでも十分に通用することを見せた。Thomas PatrickはこのようなレースでBetway Handicap Chase (G3)を勝利しており、おそらくこの形が今後もこの馬のパターンになるだろう。Ultima Handicap Chase (G3)の勝ち星があるCoo Star Sivolaはあっさりフェードアウトし3着。どうもあっさりとレースをやめる場面が残っているようだが、今シーズンは2戦して結果を残せていないのは気がかり。注目されたTerrefortは散々飛越をミスし、完全にリズムを崩していた。Mildmay Novices' Chase (G1)の勝ち馬とはいえ、そこまで力差はなかったということだろう。飛越さえ戻れば十分に巻き返すポテンシャルは持っている。

 

*Navan Good

For Auction Novice Hurdle (G3) 2m

13:05 | Navan | Sunday 11th November 2018 | At The Races

Magniumがゆったりと逃げる展開で、これにぴったりとChoungayaがついて行くも、直線を向いて進出したAramonがそのまま前を差し切り勝利した。Magniumが2着。

Aramonはドイツ産馬で、今年の夏からWillie Mullins厩舎に移籍したようだ。レースとしてはほぼ直線におけるスピード勝負といったところで、特に勝ったAramonは良馬場でのフラットのスピードに長けた馬という印象。やや回転の速く軽い走法は馬場が悪化したときには不安が残るが、このような条件での決め手は今後も要注意だろう。割り切った騎乗が出来るPaul Townendとの手もあっているはず。未勝利を勝ったばかりのMagniumは自分のレースをした。Choungayaは最終障害で狭くなる場面はあったが、それでも3着に残ったようだ。人気のFelix Desjyは案外。

なお途中で呑気にコースでジョギングをしていた人が馬とニアミスをしているが、これはEvan Dalyなる騎手らしい。

 

Lismullen Hurdle (G2) 2m4f

http://www.attheraces.com/racecard/Navan/11-November-2018/1335/

Apple's Jadeがゆったりと逃げる展開。これを追いかけてDortmunt Park、Identity Thiefなどが続くが、残り2障害辺りからApple's Jadeが後続を突き放して勝利した。2着にはJezki。

Apple's JadeはG1を7勝しているアイルランドの名牝で、どちらかというと前に行った際のロングスパートを武器としている。今回は復帰戦ということで慎重な競馬を見せていたが、さすがにこのメンバーであれば機動力は一枚上手であった。次はHatton's Grace Hurdle (G1)に向かうということで、連覇に向けて視界良好といったところ。Jezkiはもはや存在自体がレジェンドなのでこれで十分。24fでは距離が長すぎ、16fではスピードが足りず、かといって馬場が悪化するとしんどいなど、いまいち好走には条件が必要であり、全盛期のギラギラした能力はもはや見る影もないのだが、それでも馬は元気なようだ。Drinomore Novice Chase (G1)勝ちのあるConey Islandはよい復帰戦になったようだ。昨シーズンは途中棄権が2回続いており、馬の状態を心配していたのだが、馬が戻っていればまた重賞戦線で勝負になっていい。Arctic Fireは色々あって現役復帰した馬。この馬も往年のスピードは失われているが、やはり存在自体がレジェンドなので一日も長く現役を続けてくれれば。Champion Novice Hurdle (G1)を勝ったDortmund Parkは案外。むしろこの辺りが走ってくれないと、昨シーズンのNovice Hurdle組がやや心配になる。Identity Thiefは残念ながら助からなかったとのこと。

 

Fortria Chase (G2) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Navan/11-November-2018/1410/

前半から軽快に飛ばしたBallyoisinが後続を寄せ付けず勝利。Ordinary World、Listen Dearと続いた。

BallyoisinはこれでAn Riocht Chase (G3)から4連勝とした。以前は好位で折り合いに専念するレースが多かったのだが、ここのところは前半から積極的に飛ばしていくレースが目立っており、かなり行きたがるところがある馬だけにどうやらこのパターンのレースがあっているようだ。飛越はスピードに乗せながらも安定しており、Ordinary World相手にこのレースができたことは、今シーズンの16~20f Chase路線においてかなり楽しみになる存在といっていいだろう。16f路線の常連Ordinary Worldはどうにもこのような役回りが多いのだが、レース振りを見る限りでは16fの方があっている。なぜか強い相手と当たることばかりなので、もう少し手薄なメンバーに入れば重賞勝利まであっていい。牝馬Listen Dearは初めて強い相手と当たったが、途中まで前について行くも最後は一杯になって脱落。やはり牝馬Chaseとはペースが違う。