にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

18/11/17 National Hunt Racing

*Cheltenham Good (Good to Soft in places)

JCB Triumph Trial Juvenile Hurdle (G2) 2m87y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2018-11-17/cheltenham/498641/jcb-triumph-trial-juvenile-hurdle-grade-2-registered-as-the-prestbury-juvenile-hurdle

引っかかり気味にNever Adaptが逃げる展開。残り2障害辺りから後続が接近し、Quel DestinとCracker Factoryが先頭に。そのまま2頭のたたき合いをQuel Destinが制した。3着にはなぜか復活してきたNever Adapt。

Quel Destinはフランスからの移籍馬で、フランスではいまいち結果をの子sていなかったのだが、これでイギリス移籍後は3戦2勝とした。飛越はまだ拙さが残っていたが、少なくとも良馬場でのスピード勝負においてはある程度の脚を使える馬であったと考えてよいだろう。Cracker Factoryは今年の4月からレースを使っている経験豊富な馬で、飛越技術もさすがに高いものがあった。Cheltenhamの決め手勝負となるレースはコーナーで外を回した方が有利であり、Quel Destinとの差はその辺りにあるかもしれない。Never Adaptは前半から引っかかってレースにならなかったのだが、最後差を詰めている辺り、能力的には勝ち馬と同格以上に扱うべきである。人気を背負っていたMontestrelは案外。

 

Novices' Chase (C2) 3m80y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2018-11-17/cheltenham/498642/mallardjewellerscom-novices-chase

Theatre Terriroryがゆったりと逃げる展開だが、残り2障害辺りから接近したIbis Du Rheuがこれを競り落として勝利した。The Worlds Endは3着まで。

Sam Waley-Cohenは昨日のThe Young Masterで同じようなレースで勝利しており、おそらくそのイメージで乗っていると考えられる。Ibis Du RheuはこれがChase初勝利になるのだが、実は2016年からChaseを使っていた馬であり、Seniorの重賞でも好走歴がある。明らかに飛越の経験値という意味でここでは上手であった。おそらくNovice戦線であれば十分にやれる馬だが、ある意味では限界が見えているだけに、今シーズンのNovice馬としてはIbis Du Rheuを越えていかなければ今後Noviceを卒業したあとが苦しくなるだろう。Theatre Terriroryもまた経験馬であり、Topham Chase (G3)への参戦歴もある。このような馬がNoviceを走る意味がわからない。人気を背負ったThe Worlds Endはさすがに前2頭と比べると飛越技術の面で見劣った。最後はじりじりと差を詰めているだけに、飛越技術さえ向上すれば逆転は十分に可能だろう。

 

BetVictor.com Handicap Chase (G3) 3m3f71y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2018-11-17/cheltenham/498643/betvictorcom-handicap-chase-grade-3

Cogryを制してConeygreeが軽快に飛ばす展開だが、好位を追走したRock The Kasbahが残り2障害辺りから抜け出すと、Royal Vacationの追い上げを凌いで勝利した。Coneygreeは3着。

Rock The Kasbahはこのような良馬場のハンデ戦で力を発揮するタイプで、どうにもここのところは休み休み使っているようだが、少なくとも前走ChepstowのC2をたたいて調子は上がっていたようだ。ある程度好位で流れに乗った時の破壊力は評価できる内容であり、ここ数年少しずつ力をつけている感を考えると、まだ上に行くことの可能性のある馬である。Royal VacationはWind Surgery明けの今年春は全く見せ場を作れずに終わっていたのだが、ここにきて驚きの好走であった。ムラ駆けタイプと考えるべきだろうか。ConeygreeはWind Surgery明けであったが見せ場を作った。11st12lbの斤量は小柄な馬だけに厳しかったと考えるべきだろう。Singlefarmpaymentは条件を考えればできれば勝負圏内に加わりたかったか。

 

BetVictor Gold Cup Handicap Chase (G3) 2m4f44y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2018-11-17/cheltenham/498644/betvictor-gold-cup-handicap-chase-grade-3

Frodonを制してハナに行ったBaron Alcoがそのまま逃げ切り勝ち。Frodonが2着に入った。

Baron AlcoはJamie Mooreと妙に手があっている馬で、Novice時代からある程度強引にでもハナに行き厳しいペースを刻むことで頭角を現してきた部分がある。もたもた走ると飛越が安定しない部分があるのだが、スピードに乗せてしまえば飛越は安定するという典型的な逃げ馬。今回もFrodonを制して前に行き、そのまま持たせてしまったこのコンビの良さが十二分に引き出されたパフォーマンスだろう。ここまで馬を動かすことが出来る人の騎乗は日本障害競馬でも見てみたいのだが、平地で活躍するRyan Mooreと違って日本には海外障害騎手の受け皿がないのもまた現状である。Frodonはさすがにここでは力が上であった。小さい馬ながらトップハンデを背負ってBaron Alcoを追い詰めたパフォーマンスは素晴らしく、おそらく20fのG1戦線でも面白い存在になるだろう。