にげうまメモ

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19/01/05 National Hunt Racing

*Sandown Soft (Good to Soft in places)

Unibet Mares' Hurdle (Listed) 2m3f173y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-01-05/sandown/507132/unibet-mares-hurdle-listed

明けましたね。今年もよろしくお願いします。

チャンネル再編でRacing UKがRacing TVに、At the racesがSky Sports Racingとなった。アイルランドを含めほとんどの競馬場がRacing TVの管轄に置かれたが、NewcastleなどのもともとATR管轄であった一部のイギリスの競馬場はSky Sports Racingに残っている。動くなら全てRacing TVに移動して欲しかった。というか平地競争は見ないので、障害競走と平地とでチャンネルを分けて欲しいところである。ひとまずRacing UK時代の回線の悪さは解消されたようで、ATRの回線の悪さや余計な広告の多さを考えれば(面白い物もあったので寂しいのだが)、今のところ個人的にこのチャンネル再編に対してはあまり否定的ではない。

さて、せっかくの牝馬Listed競走なのだが、Laurinaの出走表明で2頭立てとなってしまった。レースは終始先頭を走ったLaurinaがそのままSensulanoを突き放して勝利した。Laurinaは昨シーズンMares Novice Hurdle Championship Final (G1)を含む4連勝を上げた馬。そのいずれもが強烈な圧勝劇であり、ここでもその評判に違わぬレースを見せた。Sensulanoは牝馬限定戦とは言えC2まで連勝を重ねてきており、さほど弱い馬ではないのだが、この馬が持ったままで走るLaurinaを追走するだけで精一杯となり、残り2障害辺りからは完全に脚が上がってしまった辺りLaurinaの能力の高さを示すものである。牝馬限定戦であれば有力角の一頭だろう。Champion Hurdleという話もあるようだが、セン馬相手には走っていない辺りが気がかり。

 

Tolworth Novices' Hurdle (G1) 1m7f216y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-01-05/sandown/507133/unibet-tolworth-novices-hurdle-grade-1

終始先頭を奪ったElixir De NutzがそのままGrand Sancyを抑えて勝利した。3着にはSouthfield Stone。Rathhillは後退し4着。

Elixir De NutzはCheltenhamから3連勝とした。いずれも逃げての勝利であるが、今回はBetfair Exchange Trophy (G3)にて4着のあるGrand Sancyを抑えきったというところに価値があるだろう。ただし、さすがにCheltenhamではここまで楽な展開にはならないことが想定される。このように逃げて勝ってきたSouthfield Stoneは今回は番手からの競馬。最後は遅れたがいい経験になったはず。Rathhillは道中難しい位置に入ってしまい、やや動くのに苦労していた。Barry Geraghty騎手は技術は高いのだが、どうにも道中の位置取りで失敗するパターンが目につく。

 

Veterans' Handicap Chase (C2) 3m37y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-01-05/sandown/507134/unibet-veterans-handicap-chase

10歳以上限定戦。このシリーズは昨年から続いているので、結果的に11歳以上の出走馬となっている。今年15歳になった2年前の勝ち馬Pete The Feat、連覇を狙う12歳のBuywiseなどの参戦で盛り上がっていた。出走馬はお馴染みのベテランであり、ファンも多い馬ばかりである。レースは例によって13歳のLoose Chipsが積極果敢に行くも、第16障害辺りから12歳のHoublon Des Obeauxが先頭に。これをBuywiseが追いかけるも、最終障害で落馬。そのままHoublon Des Obeauxが後続を突き放して勝利した。Theatre Guide、On Tourと続いた。

Houblon Des Obeauxはもともとフランスを走っていた馬で、2011年からイギリスデビュー、当時はZarkandarやThird Intentionなど、時代を感じさせる相手と戦ってきた馬である。大きな勝ち鞍としてはUnited House Gold Cup (G3)、Denman Chase (G2)などがあるが、それよりもCheltenham Gold Cup (G1)への参戦、Grand Nationalへの2回の参戦など、長く長距離戦線で戦ってきたベテランである。やや前向きな気性で前を積極的に追走する戦い方が主であり、若干湿った馬場におけるC2~Listedクラスのペースでは高い持久力を発揮する。Loose Chipsはこのクラスで長くペースを刻んできた馬であり、展開としてもHoublon Des Obeauxに向いたものとなった。どうにも気性的にはアテにしにくい部分があるのだが、まだ現役で戦うポテンシャルは持っているということだろう。

連覇を狙ったBuywiseはもったいない落馬。さかのぼればSilver Trophy Chase (G2)勝ちはあるのだが、この馬もまたGrand Nationalへの参戦歴もあるベテランである。今シーズンはいまいちぱっとしなかったのだが、おそらくここが目標ということで馬がその旨を理解していたのだろう。ここ数戦とは明らかに馬の状態が違った。最終障害の落馬ということで馬が心理的なダメージを受けていなければいいのだが。Theatre Guideもここのところ低迷していたが好走した。こういうベテラン馬は近走成績から読み切れないところがある。