にげうまメモ

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16/04/17 German Racing

*Zweibrücken weich

Preis der Landesbausparkasse Rheinland-Pfalz 3500m

ドイツの競馬場における障害はハードルに類似した小さなものから、それなりに大きな生垣障害が存在したりと比較的多彩である。その中でもそれなりにしっかりとした障害が連続するZweibrücken競馬場。

レースはいきなり後方のCoyaiqueが第1障害で馬上で騎手がバランスを崩すミスからスタート。逃げるのはIndian Sun。これを追うのがSaola、Midnight Game、Tinkers Laneなど。人気のNasuadaは中段から。第2障害でGelonaが着地時に小さなミス。第3障害で中段にいたRonnie Rockcakeの騎手が落馬、競争中止。第5障害で先頭の空馬が飛越を躊躇する場面があり、やや先頭のIndian Sunは不利を受けてしまうが事なきを得る。ペースはSoft(weich)で小回り、かつドイツ国内としてはそれなりにしっかりした障害ということもあり、比較的スローで流れる。Indian Sunは軽快に逃げるが、二回目のたすきコースを経た辺りから先頭集団にいたMidnight Game、Tinkers Laneの手綱が動く。Tinkers Laneは脱落。Supervisor、Nasuada辺りも外を回って追い上げる。その後の障害で中段まで脱落していたSaolaの騎手が落馬、競争中止。この辺りからMidnight Gameが逃げるIndian Sunに並びかける。Supervisorは脱落。この二頭の一騎打ちになる。最終コーナーを出るところで空馬が2頭の前を横切るも事なきを得る。一度は前に出たMidnight Gameを内からIndian Sunが抵抗し、差し返したところがゴール。離れた3着にはCoyaiqueが入った。

小回りで小さな競馬場、比較的しっかりとした障害ということもあり、なかなかにEventfulなレースとなった。Indian Sunは11歳の牝馬。2014年辺りに活躍し、Gran Corsa Siepi (G1)に参戦したほどの馬だが、2014年の後半からは調子をめっきり落としていた。ここでも人気を落としていたが、復活の勝利となった。もしかすると比較的高い障害が味方したのかもしれないが、やや飛越時に飛越を躊躇する場面が見られたのは気がかり。Midnight Gameは元々は愛国の馬。HurdleではG1に挑戦したほどの馬だが、Chaseでは結果が出せていなかった。おそらくこれがドイツ移籍初戦だと思われるが、さすがは障害の聖地から来た馬、最後こそスピード負けしたが安定した飛越を見せつけた。Hurdleクラスの競馬場ではやや苦戦するかもしれないが、楽しみな一頭だろう。フランスからの移籍馬Nasuadaはおそらく60kgという軽量が人気の要因かと思われるが、最後はバテて大敗。前走平地を勝って挑んだRonnie Rockcakeは残念な落馬。元々は英国で障害を跳んでいた馬なのだが。いずれにせよ、このレースに関しては相手関係という点でやや疑問が残るだろう。