にげうまメモ

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16/06/18 New Zealand Racing

*Manawatu R.C. @ Awapuni Heavy11

Winstone Wallboards Maiden Steeplechase MDN STP 4200m

たいてい第一レースはHDL、そのあとにSTPという順番なのだが。

And Thatz Scottyが逃げる展開。番手からBunkered、Twentythirtyfour。人気のFair Scriptは内々を立ち回る。2周目の早々からOff Handが先頭のAnd Thatz Scottyに絡んでいき、さらにそこにTwentythirtyfourが仕掛ける。早々にAnd Thatz Scottyは後退。Off Hand、Bunkeredなどの追撃を振り切ったTwentythirtyfourが残り2障害でミスをしながらも、後続のBeforunoitを9馬身ほど突き放して勝利。人気のFair Scriptは途中から天神乗りの状態になり、よく追い込むも4着まで。

日差しは認められるがHeavy11という非常に重い馬場でのレースである。その中でも2周目の早々からペースが上がるというかなり厳しい競馬になった。TwentythirtyfourはSTP初参戦にして初勝利。やや飛越に危ないところは見られたが、この重い馬場での激しい競馬を勝ち切ったことは評価してよいだろう。ただし、やや馬にダメージが残る可能性、また馬場が良化した際の対応が課題か。BeforunoitはSTP2戦とも惜敗続きであり、勝ち上がりは早いだろう。Fair Scriptは度外視できる敗戦。

 

Tasman Insulation / Senco Brands Maiden Hurdle MDN HDL 2900m

Perry Mason、Jack's Boy、Wheeler Fortuneなどが並んで先頭を切る展開。スタンド前あたりでPerry Masonが先頭に立つ。ペースはMDNらしくスローで進行。馬群は凝縮するが、やや先頭のPerry Masonが飛越に若さをのぞかせており、全体的に不利を受ける格好になる。途中からJack's Boy、Wheeler Fortuneが仕掛けていき、Perry Masonは後退。それを追ったZed Caseが残り2障害辺りで先頭に立つと、追ってきたZedeedudadeekoを最終障害の飛越で勝り、この猛追をしのぎ切り勝利。人気のWilly Dugganは大敗。

Zed CaseはHDL初参戦にして初勝利。Flatで結果を残している馬でもない。最終障害での飛越は綺麗であったが、メンバー的にどこまでやれるかは疑問だろう。Zedeedudadeekoは最終障害こそ若さを覗かせていたが、その後の平地の脚は見事であった。平地で3勝を挙げているように能力の高い馬。伸びしろとしてはこちらを上に取った方がよいだろう。

 

Manawatu ITM Awapuni Hurdles OPN HDL 2900m

Superturfが出遅れ、例によってD'Llaroが逃げる展開。Thatz Davidがプレッシャーをかけていき、レースとしては比較的ミドルペースからハイペースで進行。2周目から中団にいたMy Magicianが仕掛けていき、一躍先頭に躍り出る。これを追うのがNgario。D'Llaroは後退。最終コーナーで先頭に立ったMy Magicianは内からのThatz David、外からのNgarioの追撃を抑えて勝利した。

My MagicianはRST OPN HDL勝ちのあるこのクラスの常連。Heavy11という非常に重い馬場が得意な馬である。内容としても自ら動いて後続をしのぎ切る強い競馬。ただし馬場が良化した際が課題だろう。NgarioはMDNからの2連勝でここに挑んだが、勝ち馬とは差のない2着。これがHDL4戦目であり、今後も楽しみな馬か。かつてはNatural Farm Wellington Hurdle (PJR)勝ちのあるThatz Davidは復調をうかがわせる好走。Boyはこのような出入りの激しい展開は合わない。D'Llaroは前半からプレッシャーをかけられ、中盤には捲られる厳しい展開。これは度外視した方がよいだろう。

 

Manawatu ITM Manawatu Steeplechase OPN STP 4400m

人気のSnodroptwinkletoesが逃げる展開も、Big Brownieが積極的に絡んでいき、ペースは比較的早くなる。これを見るのがWise Men Say。Kick Backは例によって後方から。早々にNo Quotaは遅れ、Wise Men Sayが先頭に絡んでいく。Big Brownieも2周目の途中から脱落。Kick Backが2周目の後半から一気に上がっていくと、残り3障害からはSnodroptwinkletoes、Wise Men Say、Kick Backの争いに。この中からスピード能力で一枚秀でたKick Backが出て、Wise Men Sayが猛追してきたところがゴール。Snodroptwinkletoesは3着まで。

Kick BackはSTP4勝目。どちらかというとこのように後方から一気に脚を使う馬であり、途中で飛越をミスしたりすると大敗するなどやや信頼性に欠ける部分はあるが、ここではそのスピード能力を生かし切った見事な競馬を見せた。Wise Men SayはRST OPN STPでも十分やれる馬。この2着は誇ってよいものだろう。昨年のGreat Northern Steeplechase (PJR)2着のSnodroptwinkletoesは前半から絡まれる厳しい競馬で僅差の3着。他の2頭に比べて4kgのハンデを背負っているため、この馬を一番上に取るのが妥当なところだろう。ただしやや惜敗が多いように能力は高いものの決め手には欠けることは注意した方がよいかもしれない。