にげうまメモ

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16/09/10 Czech Racing

*Pardubice stav dráhy: 3.2 (pružná)

Cena OHD Pardubice

Proutky III.kat. - 3200 m, cena, 3letí 90.000 Kč

3歳馬限定のProutky。Normanがゆっくりと逃げる展開も、スタンド前からやや引っ掛かり気味にWaldo Pepperが先頭に。しかしWaldo Pepperは飛越にスムーズさを欠き、早々に後退。2周目の途中からDžidžaliが先頭に立ち押し切りを図るも、これを内からKoenigin Mumが交わし切り勝利。3着にはSabionが入った。

レースとしては経験の浅い馬らしく、あくまで残り数障害のスピード比べと言ったところだろう。Koenigin MumはイタリアSiepiを使うもさほど実績を残せずにいた。これでチェコProutkyは2連勝。Meranoよりも平易なHurdleであるチェコにおいてようやく飛越にも慣れてきたようだ。これでイタリア障害にも対応できるのであれば面白い存在になれるだろう。ポーランドの平地で活躍してきたDžidžaliはやや瞬間的な加速力には見劣る2着。

 

Cena SECURITAS ČR (pro mladé jezdce)

Steeplechase crosscountry IV.kat. - 3400 m, cena, 5letí a starší 60.000 Kč

割と盛り上がっているがただの下級条件戦である。

Glover、Dranなどが先頭集団を形成する展開。これをStefan、Lombarginiなどが追う。ペースはVI. kat.としては比較的流れ、序盤のポジション争いの勢いをそのままに進行する。馬群はかなり長くなる。StchのあたりからDranが先頭に立ち、これをGlover、Lombarginiと追いかけるが、最終障害でLombarginiが落馬。一旦はややポジションを下げたStefanがここから差し返して勝利した。2着にはGlover。

StefanはStcc初勝利。Stchにて実績を上げてきた馬だが、あまり飛越が安定せず良績を上げられずにいた。ただし今回、それなりに序盤からペースの流れる展開を最後まで踏ん張ったパフォーマンスは評価してよいだろう。Gloverは約1年ぶりとなったここでこれだけ走れたこのは今後に向けた明るい材料。LombarginiはStcc未勝利馬だが勝ちに等しい内容。最終障害の落馬は若干前に出ているほかの馬にタイミングを合わせてしまったことが原因だろう。

 

Cena deníku PRÁVO

Steeplechase crosscountry II.kat. - 3300 m, cena, 5letí a starší 120.000 Kč

相も変わらず盛り上がっているが条件戦である。

12歳馬Terebeszが積極的に引っ張る展開。これをTaras、Tarant、Libertinなどがぴったりマーク。途中からTarasも絡んでいきなかなかペースは下がらない。Stchの辺りからTarasが先頭に。そのまま押し切りを狙うも、ここにVicody、Libertin、Tarantなどが追ってくる。最終障害を飛んで脱落したTarasに代わっての激しい3頭のたたき合いは、一番鞍上のアクションが派手だったVicodyに軍配が上がった。

蛯〇ダンスを彷彿とさせる鞍上Dušan Andrés。ちなみにČeské derbyもVelká pardubická (Stxteen)も勝っている相当な名ジョッキー、あと素敵なおじさまである。II. katではDropを飛ぶのだが、このレースではスタンド前に存在する平易なDropのみであった。また、Tarasなどがかなり絡んでいったことによりペースがそれなりに早くなった。VicodyはStcc3戦目にして初勝利だが、ここまではどちらかというと長い距離を使っての大敗であった。今回は3300mまで距離が短縮されたことはこの馬にとって良い材料だろう。ただし上を目指すのであれば距離の克服が課題か。Libertin、Tarantは惜しいレース。どちらもこの辺りの常連であり、III. - I. kat.であれば見せ場を作れるだろう。

 

Cena společnosti STAFI – finalizace staveb, s.r.o.

Steeplechase crosscountry II.kat. - 4500 m, cena, 5letí a starší 120.000 Kč

同じII. kat.だがこちらは1000mほど距離が長い。

Marl Boraが先頭を伺う構え。これをCeladon、Talentが好位置から。Al Bustanは後方に構える。序盤にある巨大なDropを見越してさほどペースは上がらず、それを越えてもスローで進行。スタンド前のDrop、石垣を越え、水壕だけの障害を越えたところでTalentが先頭に。この辺りから一気にペースアップ、Talentが粘るMarl Boraを競り落とす。そのまま追ってきたAl Bustanを抑えて勝利。3着にはMarl Boraが入った。

TalentはCena ČASCH podporovaná společností Bělecký Mlýn (Stcc NL 4 letí)にて3着のある馬。今年に入ってからはIII. kat.にて入着を繰り返していた。今回はとにかくスローからの上がり勝負になり、そのスピード能力を存分に発揮できたことが勝因だろう。I. kat.勝ちのあるAl Bustanは後方に構え、やや後手後手に回ってしまった。Stchにて良績のあるNo time to Loseは見せ場なし。まだStccの飛越には慣れていないかもしれない。

 

Cena města Pardubic – EURO EQUUS - IV. kvalifikace na 126. Velkou pardubickou s Českou pojišťovnou

Steeplechase crosscountry NL - 5800 m, cena, 5letí a starší 400.000 Kč

本日のメインレース。Universe of Gracieが先頭を伺う構えも、序盤のDropにやや手間取り早々に後退。代わってGoscaterが先頭に。これを追うのがNikas、Peer Cooper、Status Quo。64歳の調教師兼騎手Josef Váňaを背にしたRabbit Hawk Wingは序盤の障害で落馬。ペースはさほど上がらずに進行。スタンド前のDropにてShersonが落馬。スタンド前のTimber RailからNikasがGoscaterに絡んでいくも、Stchに入り一気にGoscaterがこれを突き放し、最後は17馬身差の快勝。2着にはNikasが入った。Al Jazは3着。

GoscaterはCena společnosti VCES a.s. - Cena Labe (Stcc L)にてModenaの2着に入った馬だが、昨年はさほど実績を残せずにいた。Modena自身は持久力に富む馬ではないだけに、どちらかというとスローからの上がり勝負といったレースの方が得意な馬なのかもしれない。VELKÁ PARDUBICKÁ s Českou pojišťovnou (Stcc L)には登録がないので、Cena společnosti VCES a.s. - Cena Labe (Stcc L)を目指すと言ったところだろうか。

昨年のVELKÁ PARDUBICKÁ s Českou pojišťovnou (Stcc L)にて1位入線を果たすも、その後禁止薬物の検出で失格となったNikasは見せ場を作った。Velká cena města PardubVelká cena města Pardubic – XXIV. ročník – I. kvalifikace na 126. (Stcc NL)では大敗、Cena firmy Chládek a Tintěra, Pardubice, a.s. - III. kvalifikace na 126. Velkou pardubickou s Českou pojišťovnou (Stcc NL)では落馬ときていただけに、復調ぶりを見せつけるレースとなった。本来はハイペースで流れるところをとにかく高い持久力と精神力で勝負する馬だけに、ここは見せ場を作れれば十分と言ったところ。Marek Stromskýとともに悲願のVelká pardubická s Českou pojišťovnou (Stcc L)制覇に向けて、楽しみが広がる一戦となった。

かつてVelká pardubická s Českou pojišťovnou (Stcc L)にてOrphee des Blinsを追い詰めたAl Jazは3着まで。Dropに課題があったりと何かとアクシデントの多い馬だけに、とりあえずこれくらい走れれば十分だろう。昨年のVelká pardubická s Českou pojišťovnou (Stcc L)の4着馬Universe of Gracieはスローペースでの飛越に課題が見られた。本番では今回と異なり、第4障害のTaxis Ditchでペースをかなり上げる必要があるだけに、もう少しこの馬としてはレースを運びやすくなるだろう。有力馬と目されている中で、おそらく先手を切りたいだろうCharme Lookはさほどハイペースで行く馬ではない。ただしDropにてかなり手間取ったことは今後の課題か。なおRabbit Hawk Wingで落馬したJosef Váňaは元気にレース直後のインタビューに答えていた。64歳強い。代表的な管理馬のRabbit Wellとか日本来ないだろうか。

 

Cena za podpory módních značek BEATA RAJSKÁ a BLAŽEK

Steeplechase IV.kat. - 3900 m, cena, 4letí a starší 60.000 Kč

Spikeが先頭を伺う展開。Susain Bolt、Nikan、Stigrisなどが好位置から。スタンド前にかかる辺りの障害で後方のJasonが躓き落馬。途中からNikan、Stigrisなどが先頭を交わしにかかり、この中から抜け出してきたNikanがStigrisに11馬身差をつけ快勝。人気に応える結果となった。

NikanはSteeplechase初勝利だが、さかのぼればSTŘÍBRNÁ TROFEJ - Cena společnosti A.S.A. (Stch L)にて3着など比較的大レースでの実績もある。やや飛越にポカがあるのかStccでは結果を残せなかったが、ここで飛越さえこなせれば力は抜けているということだろう。

 

Cena společnosti SEKO AEROSPACE

Steeplechase crosscountry II.kat. - 4200 m, cena, 4letí a starší - klisny 120.000 Kč

牝馬限定戦。Fantaghiroが逃げる展開。これをRapa、Sun Belina、Jeceeなどが追いかける。První Láskaも好位置から。ペースは淡々と流れ全馬比較的綺麗な飛越を見せるも、急カーブで外に膨れてしまった後方のCreola Tigerがアブミを落とし、直後にPU。Stchに入った辺りでSun Belinaが一気に先頭に立ち、そのままVivienne of Gracieの追い上げを凌いで勝利した。人気のPrvní Láskaは3着まで。

なんか後ろの方で力強く踊ってる人いるよね。Sun Belinaはポーランド産馬でStccは初勝利。下級条件戦であればそれなりに入着実績があるだけにようやくの勝利と言ったところだろう。ただし比較的相手関係に恵まれた点は否めない。Vivienne of Gracieは全く実績のない馬だが健闘した。もう少し前目につけられればチャンスはあるだろう。

 

Cena společnosti AUTO IN , s.r.o.

Steeplechase crosscountry III.kat. - 4200 m, cena, 4letí 90.000 Kč

4歳馬限定戦。Čerokézがやや引き離して逃げる展開。これをGibb's Beach、Reki、Gotschaなどが追いかける。Stchから人気のGibb's Beachが迫り、最終障害でこれを交わしにかかるも、ここから内を掬って伸びた軽量馬二頭が先頭に。62.5kgのRekiが61.5kgのGotschaの追い込みを抑えて勝利した。

あくまで上位4頭は展開と斤量だろう。RekiはStcc初勝利。2着のGotschaとの差は道中前にいた分か。Stccで2勝を上げているGibb's Beachはここは勝っておきたかったが、軽量馬に足元を掬われる結果となった。Čerokézは道中ややスピードを制御しきれていない面があった。Stccでは未勝利だが、慣れてくれば勝ち上がりは早いだろう。

 

Pocta Věře Čáslavské – Dostih Východočeské televize V1

Steeplechase crosscountry III.kat. - 4500 m, handicap, 5letí a starší 90.000 Kč

ハンデ戦。やたらと盛り上がっている。

葦毛の白い方Aristmontotが逃げる展開。このクラスとしてはDropが2回あったりと比較的障害の難易度が高いためか、さほどペースは上がらないにも関わらず隊列は長くなる。好位からEldorado、Murcus Aurelius。途中の2連続障害の辺りからEldoradoが交わして先頭に。そのままStchでも追いかけようとしたAristomontotを振り切るが、最終障害を越えて追い込んできた葦毛の黒い方Marcus Aureliusがこれを交わし、All Scaterの追い上げを凌ぎ切った。Eldoradoは3着。

Dušan Andrésはこれで今日2勝目。伊達にダンスやってない。Marcus AureliusはStccは初勝利となる。スウェーデンSteeplechaseにて実績を上げてきた馬だが、PardubiceのStccでも入着はあった。ハンデ戦としてはさほどハンデ差がない今回、III. kat.としては難易度の高いコースを勝ち切ったことは今後に向けて明るい材料か。All Scaterは追い込むも2着まで。Stccは3戦未勝利だが、今後が楽しみになるパフォーマンス。Eldoradoは復調をうかがわせる3着。トップハンデのQuatikiは4着まで。III. kat勝ちのある馬だが、道中やや置かれる面があった。おそらく障害としてはもう少し平易な方が良いだろう。