にげうまメモ

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16/11/12 Japanese Racing

*京都 良

京都ジャンプステークス (J.G3) 3170m

6頭立てと少頭数になってしまった。イギリスやアイルランドオセアニアなどのSteeplechaseではさほど珍しい光景ではない一方で、BHAは少頭数のレースを問題視しているという事情もある。事故を防止するという観点からは過剰な多頭数を避けるべきではあるのだが。

序盤から馬がエキサイトしたのかタマモプラネットが引き離し気味に逃げる展開。2周目からタマモプラネットは落ち着き馬群は密集するも、ここから番手にいたドリームセーリングが絡んでいく。3コーナー過ぎからタマモプラネットを競り落としたドリームセーリングが人気のニホンピロバロンの追い上げを凌いで勝利した。3着はウインアーマー。

ドリームセーリングは9歳にして重賞初勝利。長く平地でも活躍した馬であり、障害でも2013年からコンスタントに走り続けている。このような馬が長く活躍してくれることが障害競馬の醍醐味だろう。平均ペースを淡々と刻み続けるワンペース型の馬だけにタマモプラネットがややアップダウンの大きい流れを作る中、自らのペースを刻み続けた石神騎手の好騎乗は大きかった。特に二周目に入ったところでタマモプラネットの減速に付き合わなかった判断は素晴らしいものがある。飛越もベテランらしく終始安定していた。中山大障害でも自らのペースを刻めればチャンスはあるだろう。課題は鞍上の配置とバンケットといったところか。

一方のニホンピロバロンはやや悠長に構えすぎた感。少頭数の縦長集団となると、通常周囲を見て計算と誤魔化しの効くペース判断が狂う場合が往々にしてある。今回は石神騎手の好判断に出し抜けを食らった印象。しかしこの馬の飛越も比較的安定しており、暮れに向けて評価を落とす必要はない。

タマモプラネットは行きたがる気性が課題だが、あれを抑えるのが騎手の役割。また、バンケットの着地でミスが見られた。ウインアーマーは着地の際に重心を下に落とすクセが見られた。もう少し上に行ける馬。メイショウアラワシは飛越のスピードに付いていけていない感があった。中山GJ3着のある馬だが、前走から大敗続きである点が気になる。