にげうまメモ

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16/11/13 National Hunt Racing

*Cheltenham Soft (Good to Soft in places)

Sprinter Sacre引退の報がレース前に流れたThe Open Meeting3日目。相変わらずOld Course使用だが、3日目ということもあり馬場はかなり悪くなっていたようだ。

 

Supreme Trial Novices' Hurdle (G2) 2m87y

Moon RacerとBallyandyの再戦のような形のレースとなった。逃げるのはMirsaale。Moon RacerとBallyandyは好位から。Moon Racerは残り3障害辺りから外に持ち出し先頭を追いかける。そのまま抵抗するMirsaaleを抑えきって勝利。Ballyandyはやや馬群を捌くのに苦労し3着まで。

Noviceらしい上がり勝負、さらに各馬が外埒沿いを回ることで車間距離が非常に狭いレース。そのなかでスムーズに立ち回ったMoon Racerはレース運びという点で一歩リードしていた。Moon Racerは2015年Champion Bumper (G1)の勝ち馬でHurdleは2戦2勝。飛越は安定しており流石に平地のスピード能力は高いものがあるようだが、この馬場であればもう少し着差はつけてほしかったというのが正直なところだろう。2015年にChampino Bumperを勝ってからHurdleデビューまでかなり時間を空けている点も気になる。2016年Champion Bumper (G1)の勝ち馬Ballyandyは馬群を捌くのに苦労しての3着。これでMoon Racer相手には2戦2敗となるが、さほど評価を落とす必要はないだろう。

 

Arkle Trophy Trial Novices' Chase (G2) 1m7f199y

葦毛のMick Thonicが逃げる展開も、早々に飛越をミスして後退。代わってSome Planが先頭に。これを追いかけてLe Prezien、Hammersly Lake。Some Planは残り2障害で落馬。そのまま抜け出したLe PrezienがHammersly Lakeを突き放し4馬身差の快勝。Three Starsは3着まで。

Le PrezienはMersey Novices' Hurdle (G1)にてYorkhillの2着がある馬。Chaseは2戦目にして初勝利となる。Three Stars、Some Planなどを抑えきったパフォーマンスは素晴らしいものであったが、もともとSoft以上に重い馬場で実績を残してきた馬。良馬場への対応が課題となるか。

 

Shloer Chase (G2) 1m7f199y

Special Tiaraが例によって注文を付けて逃げる展開。第1障害でModuleがミス、第3障害で後方にいたSimonsigが落馬。Special Tiaraは軽快に逃げ、これを追いかけるのがFox Norton、Simply Ned。Module、Top Gamble、Just Cameron、Savelloは早々に遅れる。Special Tiaraに残り3障害辺りから並びかけたFox Nortonが残り2障害で後続を突き放すと、Simply Nedに9馬身差をつける快勝。Special Tiaraは3着に敗れた。

Fox Nortonは昨シーズンに短距離Novice Chaseを戦ってきた馬。Douvanには歯が立たなかったが、これでC2から3連勝となる。Chanpion Four Year Old Hurdle (G1)にて3着のある馬であり能力はやはり高いのだろう。また、どちらかというとNoviceの上がり勝負よりも序盤から引っ張る展開の方が得意なようだ。今回はSpecial Tiaraのペースに付いていき、脚を伸ばしきる強い競馬を見せた。今後が楽しみな一頭。Simply NedはC2で好走歴のある程度の馬だが調子の良さもあったのか今回は見せ場を作った。Special Tiaraは重馬場と細かい起伏のあるコースはからきし駄目な馬。今回はそもそもメンバー的に手薄であり、ペースに付いていけない馬が殆どだったことからとりあえずは3着まで粘った。この敗戦は度外視でよい。年末のKemptonかSandownに出てきた場合、良馬場ならばチャンスはあるだろう。昨シーズンに桁違いの走りを取り戻したSprinter Sacreが引退し、Sire de Grugy、Dodging Bulletsの調子がいまいち上がらず、短距離Novice Chaseで破格のパフォーマンスを見せてきたDouvanは長距離Chase路線。馬場状態次第では大きいところを取れるだけの能力を持った馬である。

なお復帰戦ということで期待されたSimonsigは残念ながら安楽死の処置。同馬のご冥福を祈る。