にげうまメモ

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18/04/02 National Hunt Racing

*Fairyhouse Heavy

Easter Festival2日目なのだが、イースターとは思えない天気の悪さである。

 

Rathbarry & Glenview Studs Novice Hurdle (G2) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/2-April-2018/1445

軽快に逃げたGetabirdがそのまま逃げ切り勝ち。Draconien、Hardline、Sharjahと続いた。

Getabirdはこれでアイルランドに限れば5戦無敗とした。Cheltenhamではコーナーの辺りから他馬に殺到されそのまま脚をなくしていたが、スムーズに走ることが出来ればこのくらいはといったところだろうか。とはいえさほど今回はメンバー的に強力ではなく、この快勝劇をうのみにできるわけではないだろう。Draconienは経験の浅い馬だが健闘し2着。もう少し出世が速ければNovice重賞でチャンスはあったのだが。HardlineはMengli Khanをモノサシにすればこのくらいだろう。

 

Keelings Irish Strawberry Hurdle (G2) 2m4f

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-April-2018/1550/

Rennetiが発馬拒否。Forge MeadowとCoquin Mansが逃げるも、残り2障害辺りからCoquin Mansが先頭に立ち、そのままDiamond Cauchoisを突き放して勝利した。3着にはLet's Dance。

Coquin MansはこれがHurdle4勝目。重賞は初勝利となるが、なによりここでは水しぶきが飛ぶくらいの不良馬場に対する耐性があったと判断するのが良いだろう。Istabraq Hurdle、WKD Hurdleを見る限りでは重賞クラスでやれる素地はあるのだが、さすがに今回は馬場が特殊過ぎるので何とも言えない。Diamond CauchoisはNavanの勝利の勢いそのままに2着まで来た。Let's Danceはさすがにここまで馬場が悪くなると、機動力云々のレースにすらならない。Forge Meadowストライド型の馬で、脚が上がった残り2障害辺りからはもはや走れていなかった。途中棄権も仕方ない。Jezkiはさすがにこの馬場は気の毒だった感。

 

Devenish Chase (G2) 2m4f

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-April-2018/1625/

Un De SceauxとDoctor Phoenixのマッチレースになるも、残り2障害でDoctor Phoenixが落馬。そのままUn De Sceauxが逃げ切り勝利した。

Un De Sceauxはやはり重馬場ではよく走るのだが、むしろ今回はDoctoer Phoenixの好走をほめるべきだろう。前走Great Fieldのペースについて行き、最後まで追い詰めた持久力はさすがのものがある。ここのところは重馬場ばかりで、良馬場になった際にどこまでやれるのかは未知数だが、少なくとも16fのスピードが要求される20f戦では面白い存在となるだろう。Un De Sceauxはいつも通りのパフォーマンスだが、やはり走りを見る限りでは20fは若干長い印象。

 

Irish Grand National Chase (Grade A) 3m5f

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-April-2018/1700/

https://www.youtube.com/watch?v=w1Scm5cUPbI&t=0s

30頭立て。ものの見事なまでに雨が強まっており、走ると水しぶきが上がるくらいの不良馬場になっていた。レースはIsleofhopendreams、Pairofbrowneyes辺りが先頭を伺うも、これを制してBellshillが先頭に。途中でJetstream Jackがこれに絡んでくるも、Bellshillは軽快に逃げる。残り6障害辺りからArkwrishtが接近、さらにGeneral Principle、Isleofhopendreams辺りが接近。最終障害でBellshillは大きく外にヨレて、Arkwrisht、さらに玉突きでFolsom Blue辺りがそのまま外に膨らむ格好に。内から伸びてきたIsleofhopendreamsと、この玉突き事故を微妙に回避したForever Gold、さらに追い込んだBellshillとFolsom Blueのたたき合いになるも、真ん中から頭を出してきたGeneral Principleがこれらを抑えて勝利した。

勝ち時計が9分2秒20、3m5f = 5833メートルなので、単純計算すると1f = 201メートルとして、1ハロン18.7秒で走っている計算になる。このようなレースになると、もはやスピード云々以前に最後までまともに走り切ることが出来るかという勝負。レースはBellshillが大きく外に膨らんだことで、余力の残っていた上位5頭ほどの着順が入れ替わったというものだろう。General PrincipleはこれがChase3勝目。Novice時代にHugh McMahon Memorial Novice Chase (G3)を勝った経験はあるが、それ以上に馬場と超長距離への適性があったということだろう。やや勝ち味に遅い馬のようで、今回もやや加速がつくまでに時間がかかる場面があった。また、外々をスムーズに周ってきたレース運びの妙も光った。11歳馬Isleofhopenderamsは惜しい2着。Grand National Trial (Grade B)の2着馬で、PUに終わった今年初めの2戦から比べるとかなり調子を上げているように見える。Forever Goldは外につり出される不利はなかったものの、最終障害で減速する不利はあった。この馬の場合は良馬場でもこなせることはわかっており、今シーズンの残りは少ないがまだやれる可能性は残っている。Folsom Blueは大いに不利を受けて4着。Grand National Trial (Grade B)を勝っての参戦で、チャンスも大きかっただけに不幸な出来事であった。Gordon Elliot厩舎に移籍してから調子を上げており、今後も面白い一頭。Bellshillはご迷惑をおかけして4位入線の5着。とはいえ11stを背負って上位に来たのはこの馬だけであり、やはり力は見せた。今後G1路線を歩むのか、それとも長距離ハンデ戦を使うのかは不明だが、いずれにせよこの路線では要注意の一頭になりそうだ。