にげうまメモ

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18/11/02 National Hunt Racing

*Wetherby Good

Novices' Chase (C4) 3m45f

http://www.attheraces.com/racecard/Wetherby/2-November-2018/1355

終始先頭を走ったRocky’s Treasureがそのまま勝利。Poetic Rhythmは辛うじて2着に入った。

Rocky's Treasureはこれで3連勝とした。もともとHurdleではC3辺りを走っていた馬だが、Chaseでは持ち前の飛越の上手さを生かしてここまで危なげない勝利を続けている。とはいえ現時点のNoviceの24fは基本的にこの距離をまともに走り切れる馬が前に来るというレースであり、ここから上を目指すことが出来るかどうかはこれからの走り次第といったところか。Poetic Rhythmは踏み切り位置が安定せず、結果的に飛越のたびに障害の手前でブレーキをかける動作を繰り返していた。このような飛越で2着に来たのはさすがといったところだが、いくら何でもこの飛越ではHurdleに戻すことも選択肢に入るかもしれない。

 

Weatherbys Hamilton Wensleydale Juvenile Hurdle (Listed) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Wetherby/02-November-2018/1430/

好位から進めたCracker Factoryが勝利。Chief Justiceが2着に入った。

Cracker FactoryはHurdle4勝目。6月から使っている馬らしく飛越は安定しており、ここでは完成度の面でやや抜けたものを見せていた。フラットだけで7馬身突き放すスピードはかなり高く評価できそうだが、この路線はフランスからの移籍馬次第で一気に様相が変わる可能性があるだけに相手関係には注意した方がいいだろう。3連勝で挑んできたChief Justiceは6月にCracker Factoryと当たった時と同じ着差であり、ノドの手術明けとはいえさほどこの辺りの順番に変化はなさそうだ。

 

bet365 Handicap Chase (Listed) 2m3f85y

http://www.attheraces.com/racecard/Wetherby/02-November-2018/1505/

Delusionofgrandeurが逃げるもミスをして後退。第6障害から先頭に立ったBorn SurvivorがそのままGuitar Peteらを突き放して勝利した。

Born SurvivorはもともとC3辺りを走っていた馬で、やや緩いペースを継続的に追走することに長けた馬。重賞クラスだとやや分が悪いようだが、少なくともメンバー的にはかなり楽になっていたここでは力を見せた。重賞勝ちのあるGuitar Peteはどうにもエンジンの掛かりが遅く2着だが、いまひとつ信用しきれない部分が残る。

 

*Down Royal Good (Good to Yielding in places)

Lough Construction Ltd. Irish EBF Mares Novice Hurdle (G3) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Down-Royal/2-November-2018/1310/

ゆったりと逃げたThe Princetonianを交わして先頭に立ったSancta SimonaがそのままHolding Patternを凌いで勝利した。Dont Hesitateはしまい伸びず4着。

さすがにこの時期の牝馬Novice戦ということで、かなり慎重なレースとなっている。Sancta Simonaはこれで2連勝。飛越はさほど上手いという印象はなかったが、少なくともここでは瞬発力という面で上であったと考えればいいのだろう。Holding Patternは内をうまく立ち回って抜けてきたが勝ち馬を捉えきれず。

 

Wkd Hurdle (G2) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Down-Royal/02-November-2018/1345/

Sharjahがゆったりと逃げる展開。例によって好位につけたSamcroだが、残り2障害辺りからBedrockが接近。そのまま最終障害でBedrockがSamcroを交わすと、そのまま1馬身ほどの差をつけて勝利した。

おそらくアイルランド障害競馬ファンが揃って頭を悩ませていることだろう。SamcroはPunchestown Champion Hurdle (G1)の落馬を除けば昨シーズンのNoviceはいずれも圧倒的なパフォーマンスで無敗街道を進んでいた馬で、今シーズンはChampion Hurdle (G1)を目指すとの報が出ていたところでのシーズン初戦であった。ただしCheltenhamではどうにも飛越でのミスが目立ち、身体能力で2着以下を封じ込めたとはいえ、飛越の向上が望まれる内容であったことは記憶しておくべきであろう。シーズン初めらしくSharjahがゆったりと逃げることでラスト数障害の瞬発力勝負となったここにおいて、経験馬相手に飛越におけるスピード能力の差で見劣ったと考えるのが現在のところでは妥当な線だろう。BedrockはHorse & Jockey Hotel Hurdle (G3)から連勝とした。平地と兼用で走っている馬らしく、飛越技術とスピード能力の両方に長けた馬で、このようなスローからの瞬発力勝負は得意としていたのだろう。アメリカ移籍という話もあるのだが、できればもう少しアイルランドで見てみたい。