にげうまメモ

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18/12/02 National Hunt Racing

*Fairyhouse Good

30 Free Bet Baroneracing.com Juvenile Hurdle (G3) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/2-December-2018/1235

ゆったりとLever Du Soleilが逃げるも、残り2障害辺りから抜け出してきたChief JusticeとCoeur Sublimeのたたき合いはChief Justiceに軍配が上がった。

この時期の3歳戦は往々にして慎重なレース運びとなりやすいのだが、今回も例にもれず残り2障害辺りからの瞬発力勝負となった。Chief JusticeはこれでHurdleは6戦4勝。この時期の3歳馬としてはかなり経験のある馬であり、やや飛越位置が近すぎるきらいはあったものの飛越自体は安定していた。1戦1勝で挑んできたCoeur Sublimeを斤量差を貰いながら下している辺り、フラットのスピード能力の面ではこちらを上に取るべきだろう。

 

Royal Bond Novice Hurdle (G1) 2m

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-December-2018/1305/

淡々と逃げたQuick Grabimがそのまま後続を突き放して勝利。Triplicate、Aramonと続いた。

Quick GrabimはこれでHurdleは3勝目とした。後方から進めた前走は前を捉えきれずに終わっているのだが、前々で自分のレースを作ったことが今回はよかったのだろう。Ruby Walshが前で張っていると見ている方としては交わせる気がしないのだが、それはさておき。フラットでは2勝を上げているTriplicateはよく追いこんだが、もう少し飛越の向上が欲しい。前走のFor Auction Novice Hurdle (G3)を勝ってきたAramonは案外。

 

Drinmore Novice Chase (G1) 2m4f

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-December-2018/1335/

Rashaanが発馬拒否。High Nellieが前を伺いつつも、外から引っかかったJetzが前に出る。しかし、残り2障害辺りから抜けだしてきたDelta WorkがLe Richebourgとのたたき合いを制して勝利した。Jetzが3着。

Delta WorkはHurdleではPertemps Network Final (G3)勝ちがある馬で、Irish Daily Mirror Novice Hurdle (G1)でも2着がある。本来は24fクラスを走れる馬なのだが、20fのここにも対応できるスピードを見せたことは今後に向けて明るい材料だろう。Chaseは2戦2勝とやや経験は少ないが、今後が楽しみになる一頭。2着のLe Richebourgは前評判の高さ通りの走りを見せた。勝ち馬とは数完歩でわずかに前に出られたといった内容であり、決して決定的な着差がついたわけではないだろう。Jetzは散々引っかかりながらも3着に来ている辺り、持っている能力は高いように思える。

 

Hatton's Grace Hurdle (G1) 2m4f

http://www.attheraces.com/racecard/Fairyhouse/02-December-2018/1440/

前半から積極的にWicklow Braveが引っ張る展開だが、これにApple's Jadeがぴったりとついて行く。後続はやや後方から。残り2障害辺りから手ごたえが悪くなったWicklow BraveをApple's Jadeが振り切ると、そのままリードを広げて20馬身差の圧勝。2着にはSupasundaeが入った。

Apple's Jadeは同レース3連覇、G1はこれで8勝目とした。もともと持久力のあるスピード能力を武器に戦ってきた馬で、どうにも一瞬の機動力勝負となると取りこぼしが多かったところもあるのだが、今回は前半から平地でも戦うことが出来るスピードを持ったWicklow Braveが果敢に引っ張る展開となり、この馬の持続的なスピード能力を存分に生かすことが出来た。できればSoftよりも重い馬場の方がこの馬の能力的には適性があるのだが、良馬場でここまで圧倒的なパフォーマンスを見せることが出来たことは、この馬の能力をフルに引き出した時の破壊力の高さを物語るものであろう。16fを戦うほどの瞬発力はないため、今後も20f以上が主戦場となると思われるが、完全にこの馬の特性を手の内にいれたJack Kennedy騎手とのコンビで、これからもさらにG1勝利を積み重ねることが出来る馬である。

Punchestown Champion Hurdle (G1)、Irish Champion Hurdle (G1)勝ちのあるSupasundaeは意地を見せた。距離不問で粘っこいスピードを見せることが出来る馬だが、さすがに今回は前半からペースが激しかったか。馬場や距離に関わらず上位に顔を出してくるその勝負強さは卓越しており、この馬の今後のレース選択が注目される。Liminiは久々の障害参戦であったが好走した。やや飛越にミスはあったが許容範囲だろう。Quevega Mares Hurdle (Listed)においてApple's Jadeに先着した経験もある馬で、ある程度ペースが緩んだ際の破壊力は高いものを持っている。やはりこのように明確な武器を持っている馬は障害競馬で見てみたい。AuteuilのPrix La Barka (G2)を勝ってきたBapaumeは終盤大きなミスをしながらも追い込んで4着。かえってChaseの方がよいのだろうか。Wicklow Braveはこのような狂気をはらんだレースを見せることがあるのだが、さすがに今回は展開が厳しかった。