*Leopardstown Good(Good to Yielding in places)
Ireland Spring Juvenile Hurdle (G1) 2m
久々に競馬を見てひどく凹んでいたので。レースはSir Erecが逃げ切り勝ち。2着には追い込んだGardens of Babylonが入り、Joseph O'Brien厩舎のワンツーとなった。
Sir ErecはこれでHurdleは連勝とした。平地ではListed勝ちのある馬で、AscotのLong Distance Cup (G2)ではStradivariusの3着もある。いくらなんでもこのクラスの馬をゆったりと行かせてはフラットのスピード比べでは分が悪いというものだろう。飛越はどうにも若さが残っており、気分よく飛越できた分を差し引くともう少し技術の向上が欲しいところ。Gardens of Babylon、Surinは展開の綾だろう。対抗角であったTiger Tap Tapはジャッケネブロックを突破できず。
Chanelle Pharma Novice Hurdle (G1) 2m
Chanelle Pharmaceuticalsとは動物用医薬品関連会社らしい。レースはDancing On My Ownがゆったりと逃げるも、残り3障害辺りからKlassical Dreamが先頭に。最終障害を越えてAramonが先頭に代わるも、これをKlassical Dreamが差し返したところがゴール。3着にはVision D'Honneurが入った。
普通に考えればAramonのレースで、Paul Townend騎手も相当に追える人なのだが、あれを差し返せるのがRuby Walshである。Klassical Dreamはフランスからの移籍馬で、Master Dinoの勝利したPrix Cambaceres (G1)の4着もある。飛越技術は高いようだが、それ以上に前走のFuture Champions Novice Hurdle (G1)で馬群を突き飛ばして勝利してきたAramonを抑えきったことは高い評価に値する。さほど2頭の間に実力差はないようだが、Cheltenhamにむけても非常に楽しみなレースとなった。
Flogas Novice Chase (G1) 2m5f
ゆったりと逃げた人気のLa Bague Au Roiがそのまま逃げ切り勝利した。2着には追い込んだKaiser Black。
Leopardstownは最終コーナーが急なのか、その辺りで馬群が密集することが多く、ここをスピードを殺さずにスムーズに捌くことは瞬時に加速できない上に再加速するだけの余力がなくなっている障害競馬においては重要になる。La Bague Au RoiはこれでChaseは4戦無敗とした。さすがにイギリスでKauto Star Novices' Chase (G1)を勝利している飛越技術はここでも完成度が高く、逃げたこともありスムーズな飛越を終始見せていた。ただしトップスピードの面では一線級相手にはやや厳しいようで、おそらくJLT NoviceよりもRSA Chase (G1)の方がよいだろう。Kaiser Blackは外を回して追い込んできた。Mayo National、Connacht Nationalを勝利した馬で、明らかにNoviceのG1は守備範囲が異なるのだが、長くいい脚を使ったところは今後も注意しておくべきだろう。走法から考えるとおそらく良馬場の方が良いはず。Hardlineは直線で内に潜り込んだJack Kennedy騎手の好判断もあったのだが、それ以上にもたもたとした飛越が目についた。上でジャッケネブロックとか書いたように超一流の技術と並外れた勝負勘がこの騎手の武器なのだが、さすがにこのような飛越ではどうしようもない。
Irish Gold Cup (G1) 3m
10頭立て相当であったのだが、馬場が硬いのでうち6頭が出走取消、4頭立てとなってしまった。今年は雨が少ないのか、どうにも良馬場ばかりでおもしろくない。
ゆったりとBellshillが逃げるも途中からRoad To Respectが先頭に。しかし残り3障害辺りでミス、再度Bellshillの接近を許してしまう。BellshillとRoad To Respectの叩き合いはBellshillに軍配が上がった。
BellshillはPunchestown Gold Cup (G1)を勝利した馬だが、むしろIrish Grand Nationalでは色々やらかして台風の目になった方が記憶に残りやすいかもしれない。できれば馬場は少し渋った方がよさそうだが、全体的に緩い流れの中で力を見せた。ただしRoad To Respectがどうにも飛越がいまいちで、最後までリズムが悪かったのは注意しておいた方がよいだろう。Growise Champion Novice Chase (G1)を棚ぼたで勝利したThe StorytellerはどうにもG1路線ではいまいちなのだが、やはり現時点ではこれが上との力差なのだろう。