*Aintree Good (Good to Soft in places)
Grand Nationalの回顧は追って別記事として投稿します。
Gaskells Handicap Hurdle (G3)
中段から進めたAux Ptits Soinsが勝利。Tommy Rapper、Keeper Hillと続いた。
Mersey Novices' Hurdle (G1) 2m4f
The Big Bite、Colonel Custardなどが淡々と逃げる展開も、残り3障害辺りから先頭に立ったReserve Tankがそのまま押し切り勝利した。Brewin'upastorm、Angels Breathと続いた。
Reserve Tankは前走C4のNoviceクラスを勝ってきた馬で、Hurdle自体は今年に入ってから3戦無敗とした。ただしKempton、Sandownと比較的スピードを要求されるコースでの勝ち鞍となっており、Cheltenhamのような坂の多いコースに外挿可能であるのかは微妙なところ。また、今回はRobbie Power騎手が内の好位から進め、直線で最短距離を抜けてきたという好騎乗を見せたことも勝因の一つだろう。なおこの馬のオーナーはThe Reserve Tankersというらしく、現時点でこの馬のみの所有となっているようだ。Ballymore Novices' Hurdle (G1)にてCity Islandの4着に入ったBrewin'upastormは惜しい2着。ただしこの馬自身、ChampやCity Islandといった一線級相手ではやや厳しそうな印象がある。Angels Breathは案外であったが、どうにもまだ気性的に未成熟な印象を受けた。
Doom Bar Maghull Novices' Chase (G1) 1m7f176y
終始先頭を進んだOrnuaがそのまま逃げ切り勝利した。Us And Them、Destrierと続いた。その後ろは大きく離れた。
OrnuaはRoscommonにてIrish EBF Novice Chase (G3)勝ちのある馬。その後のHenry VIII Novices' Chase (G1)でもDynamite Dollarsの2着に入っている。前走のArkle Challenge Trophy (G1)ではKnocknanussに絡まれた挙句第6障害で落馬に終わっていたのだが、気分よく逃げられたここではこの馬の高いスピード能力を見せつけた。あくまで良馬場において逃げの形を作る馬として記憶しておいた方がよさそうだ。Us And Themはこれで5戦連続となる2着。特にそのうちG1が4戦を占めているのはさすがに気の毒な部分がある。この馬自身特別決め手に欠けるという印象もないのだが、Le Richebourgのような強力な決め手を持った馬であったり、ふたを開けてみれば別格の存在であったDuc Des Genievresであったり、気分よく逃げてしまったOrnuaであったり、いまいち相手が悪いようなところもある。通常であれば距離を伸ばすという選択肢もあり得そうだが、Joseph O'Brien調教師のことだから何か違う手を打ってくる可能性もなくはない。Lalorは途中でミスをして後退したが、ミスをしたあとから飛越のリズムが崩れているように見えた。良馬場に代わったことはこの馬にとってプラスであったはずなのだが、どうにも飛越技術の面で成長に乏しいのは気になる部分である。
Ryanair Stayers' Hurdle (G1) 3m149y
Liverpool Hurdleといった方が分かりやすいかもしれない。例によってApple's Jadeが逃げる展開。これにSam Spinnerが絡んでいくも、残り3障害辺りから後退。そのままApple's Jadeは逃げ込みを図るも、これに迫ったIf The Cap FitsがRoksanaとの叩き合いを制して勝利した。Apple's Jadeは3着。
馬場がとにかく良いようで、Apple’s Jadeは普段のこの馬のペースで走っているのだが、どうにも他の馬もこの馬場であればApple's Jadeのペースについて行ってしまえるという側面がある。If The Cap FitsはCoral Hurdle (G2)の勝ち馬で、24fはこれが初挑戦。Christmas Hurdle (G1)はさすがに強烈な決め手を持っているVerdana Blue辺りには肉薄できず、National Spirit Hurdle (G2)もハンデ差のあったVision Des Flosに足元を掬われているのだが、ここではその決め手をいかんなく発揮することが出来た。初のコンビとなったSean Bowen騎手の鬼気迫る騎乗も光っていた。OLBG Mares' Hurdle (G1)を制したRoksanaも持ち前の瞬発力を生かして見せ場を作り、Benie Des Dieuxの落馬による棚ぼたG1馬ではないことを示した。逃げたApple's Jadeはどうにも右に斜飛するところが目立っており、さすがに今シーズン6戦目、そのいずれもがそれなりに厳しい競馬を続けていただけに、いい加減疲労も出てきている頃合いかもしれない。