にげうまメモ

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19/04/27 National Hunt Racing

*Sandown Good (Good to Firm in places)

Oaksey Chase (G2) (For the Menorah Challenge Trophy) 2m6f164y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-27/sandown/520388/bet365-oaksey-chase-grade-2-for-the-menorah-challenge-trophy

Jump Finalということで、イギリス競馬はこのSandown開催を持って2018-19シーズンを終了し、これから夏の間はシーズンオフに入ることになる。どこからイギリス競馬シーズンが始まるのかは諸説あり、あまりはっきりとした定義があるわけではないのだが、個人的にはCheltenhamのThe Openからだと思っている。

Cobra de Maiがやや主張して逃げる展開も、好位から進めたBlack Cortonが抜け出すとGold Presentに11馬身差をつける快勝。3着にはSan Benedetoが入った。

Black Cortonは今シーズンはようやくといった初勝利。重賞クラスで何度も2着に入っているのだが、どうにも平地部分のスピードで微妙なところがあった。小柄な馬だけに斤量を背負うと厳しいところもあり、スピード能力も相まってG1クラスではやや不安が残る一方で、Novice G1の好走歴があるだけにハンデ戦では斤量を背負わされるというジレンマに陥っているのだろう。どうしようもなくLimited HandicapとなるG2クラスを使っているように思われる。飛越は高く安定しており、技術も素晴らしいものをもっているだけに、どこかでNational Fenceで見てみたいという気持ちはあるのだが。

 

Celebration Chase (G1) 1m7f119y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-27/sandown/520389/bet365-celebration-chase-grade-1

https://www.youtube.com/watch?v=rVsqtP0ZgmQ

圧倒的人気を背負ったAltiorが逃げる展開。好位からSceau Royal、God's Ownが追走。残り3障害辺りからやや手ごたえが悪くなったAltiorにSceau Royalが迫るも、Altiorがゴール前で再度もうひと伸びしてSceau Royalを振り切った。God's Ownが3着。

Altiorはこれで障害19戦19勝とした。トップスピードや持続力、さらにそのスピードを生み出す強力な飛越能力も素晴らしいものを持っている稀代の障害馬である。ただし、やはり9歳とやや年齢を重ねてきたことも相まって、トップスピードの面では少しずつ陰りが見えているようだ。元々エンジンが掛かるのは遅い馬であったのだが、今回はトップスピードと加速力の面では高い能力を持っているSceau Royalがほぼ持ったままの勢いで肉薄してきているのはその証左である。Sandown競馬場はゴールに向かって厳しい上り坂となっており、ゴールシーンを見てもわかるようにタフなレースとなることが多い。そのために、Sceau Royalは使える脚は長くはないことで最後は脚が上がっており、今回は使えるトップスピードの持続力の面でAltiorが上回ったということだろう。16fは比較的前向きにレースを進行させるトップスピードに秀でた馬が参戦してくることが多く、そろそろAltiorにとってこの路線は潮時だろう。どうやらNico de Boinville騎手も距離延長を進言しており、Nicky Henderson調教師も来シーズンはKing George VI Chaseを第一選択に上げている。Altiorの距離延長は前々から議論されてきたことであり、来シーズンはどのような活躍を見せてくれるのか非常に楽しみな挑戦となるだろう。

Sceau Royalは前述の通り見せ場を作った。God's Ownもまたトップスピードには秀でたタイプであり、11歳となったここでもAltiorに肉薄する競馬を見せた。全盛期のGod's Ownであれば、今日のAltiorには逆転の目まであっただろう。どうにも距離には限界があるため活躍の場はこのくらいの路線に限られるのだが、11歳と年齢を重ねたにも関わらずこの路線の名脇役として存在していることには本当に頭が下がる。

 

bet365 Gold Cup Handicap Chase (G3) 3m4f166y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-27/sandown/520390/bet365-gold-cup-handicap-chase-grade-3

例によってStep Backが逃げる展開も、好位で進めたThe Young Masterが途中から先頭に。しかしこれを追いかけたTalkischeapが最終障害で先頭に立つと、そのまま10馬身差をつけて快勝した。

Talkischeapは特に目立った実績がある馬ではなく、せいぜいLadbrokes Novices' Chase (G2)にてLa Bague Au Roiの2着がある程度なのだが、非常に印象的な勝ち方を見せた。前走は888Sport Handicap Chase (G3)を使っており、ここまでNoviceを使ってきた馬にとってハンデ戦への慣れもあったのだろうか。今後の可能性が広がるレースであった。2016年の勝ち馬The Young Masterはここのところアマチュア騎手限定戦を使っており、スピード能力の面でどうかと思っていたのだが、良い意味で期待を裏切る走りを見せた。昨年はWind Surgeryの影響もあったのかやや調子を落としていたようだが、アマチュア騎手限定戦を使うことでだいぶ調子を取り戻してきたようだ。前走Grand Nationalでは障害への対応に手を焼いていたStep Backはこの馬らしい走りで3着。

 

Select Hurdle (G2) 2m5f110y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2019-04-27/sandown/520391/bet365-select-hurdle-grade-2

やや引っかかり気味にRayvin Blackが逃げるも、途中からYounevercallが先頭に。そのまま後続を突き放すと、On The Blind Sideに9馬身差をつけて快勝した。Black Opは4着。

Rayvin Blackはこれが引退レースであったらしく、引っかかって先頭に行くのはこの馬にとっていつも通りのレース運びなのだが、無理やり押してペースを作りに行くのではなく、Younevercallが来た時点で無理をせずにあっさりと引いている。Younevercallは昨年の12月のLong Walk Hurdle (G1)以来の競馬であったが素晴らしいパフォーマンスを見せた。途中にWind Surgeryを挟んでいたらしく、Long Walk Hurdle (G1)では大敗しているが、Wind Surgeryを経てノドの状態が良化している可能性を感じさせるような、今後が楽しみとなるレースであった。On The Blind Sideは久しぶりのHurdle戦であった。CheltenhamのRSA Chase (G1)では途中棄権に終わっており、Chaseではどうにも頭打ち感もあるだけに、今後の選択が注目される。