にげうまメモ

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19/05/08 Czech Racing

*Pardubice Stav dráhy: 3.2 (dobrá až pevná)

https://www.youtube.com/watch?v=u03WxOFCDOs

 

Cena memoranda „ Dostihový spolek a.s., HC DYNAMO, BK Pardubice a.s.“

Steeplechase crosscountry IV.kat. - 4300 m, cena, 5letí a starší 60.000 Kč

Pardubice競馬場のシーズン最初の開催。今年からEquiTVなるところが中継してくれるようになった。とりあえずYoutubeライブストリーミングはなかなか質が良かったのだが、今回は平日ということもあり。果たしてうまく動いてくれるだろうか。

レースは1:09:00くらいから。レースはKremonnaなどが先頭を伺う構えを見せるも、途中からWildo Pepperがハナに行き少しずつペースを上げにかかる。Steeplechase Courseに入る辺りから好位にいたMazhilisが抜け出しを図るも、これをマークするように動いていたWaikitaがゴール手前でこれを捉えて勝利した。

Mazhilisは2016年のGran Premio Merano (G1)の勝ち馬。長くMeranoをはじめとするSteeplechaseで活躍し、今年で10歳となる。Gran Premio Merano (G1)勝利後もMeranoのSteeplechaseにて好勝負を演じていたが、昨年の10月からPardubiceのCross Countryに転向しているようだ。さすがにMeranoのSteeplechaseをこなせる馬だけあり、飛越自体は終始安定したものを見せていた。もともとハイペースで流れるところの追走能力に長けた馬で、瞬発力が高いわけではないのでこの惜敗は仕方がないところ。とりあえず今年のVelká Pardubickáに登録はあるようで、この馬の挑戦を楽しみにしたい。勝ったWaikitaは72.5kgを背負ってMazhilisを下してきた。本来Cena Laty Brandisové (Stcc NL)でも3着のある能力の高い馬で、いくら牝馬とはいえIV. kat.に入るとさすがに力が上である。

 

Cena podporovaná společností PROVET

Steeplechase crosscountry III.kat. - 4400 m, handicap, 5letí a starší 90.000 Kč

アグネスカミカゼ産駒のApple's Kamimazeが人気になっていたのだが、Dropの手前で馬が逃避する格好で競争中止。代わってValtzがゆったりと引っ張るも、最終障害手前から前に出てきたLombarginiがApas Rockaの追い上げを凌いで勝利した。Father Pauloが3着。

Lombarginiは昨年10月のIII. katから連勝とした。どちらかというと長い距離に適性のあるタイプのようで。以前は落馬が多かったもののここにきてレース振りはかなり安定してきている。8歳と障害馬としては円熟期を迎えつつある今年において、残念ながらVelká Pardubickáへの登録はなさそうなのだが、この距離において安定したレースを期待できるだろう。5歳馬Apas Rockaはポップロック産駒で、昨年のCena Laty Brandisové (Stcc NL)にてPoinsettiaの2着がある。Poinsettia自身さほど牡馬・セン馬相手では厳しいところもあるのだが、これからが楽しみな一頭だろう。サンデーサイレンス系ということであまり極端に道中から足を使わされるレースは向かないような印象もあるのだが、牝馬同士であればあまりそのような心配もないか。Father Pauloも軽量を生かして3着まで。

 

Cena firmy Petr Novotný – Výroba a prodej originálního Pardubického perníku

Steeplechase crosscountry III.kat. - 3500 m, cena, 5letí a starší 90.000 Kč

Caline De Juilley、Pepa Havelなどが先頭を伺うも、早々から制御を書いていたPepa Havelは障害手前で逃避。そのままCaline De Juilleyが逃げるも、早々からAmadeonがこれに並んでいく。最終障害でCaline De Juilleyを振り切ったAmadeonはそのまま逃げ込みを図るも、Marek Stromsky騎手の派手なアクションに応えてImphalがこれを内から差し切り勝利した。

Imphalは昨年の段階でII. Katで2着がある馬で、さすがにこのクラスでは力上位であることを見せた。Poplerův memoriál skupiny Profireal Group (Stcc NL)では途中棄権に終わっているが、ここから仕切り直しが出来ればといったところ。AmadeonはProutkyでは実績のある馬だが、今回は久々のCross Countryであった。III. katでありさほど難易度の高い障害は使わないのだが、終始飛越が安定していたことは収穫だろう。Mister Westminsterは平地では実績のある馬だが、PardubiceのCross Countryはこれが初参戦であった。勝負所から遅れ4着。

 

Cena města Pardubic - Úvodní Cross Country Koroka

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4500 m, cena, 5letí a starší 150.000 Kč

本日のメインレース。昨年のMemoriál Mjr M.Svobody (II. Kvalifikace na VP) (Stcc NL)及びCena města Pardubic - Euro Equus - (IV. kvalifikace na VP) (Stcc NL)の勝ち馬Ange Guardianが人気になっていた。対抗角としては5歳馬でCENA SPOLEČNÉ STOLETÍ - Cena ČASCH (Stcc NL)を3戦3勝で制したEvžen。その他Stretton、Mahony、Player、Star Makerなど。

レースはRebelino、Ter Millなどが前に行くも、早々に飛越する障害をミス。代わってPlayerが先頭に代わるも、終始馬群は密集して進行。途中からEvženが先頭に代わりそのまま逃げ込みを図るが、残り2障害辺りからするすると上がってきていたAnge Guardianが先頭に代わると、そのまま後続を突き放して勝利した。Stretton、Mahonyと続いた。

Ange Guardianはいわゆるスプリントを掛けるとフォームがバラバラになるタイプの馬で、同程度の持久力を持った馬を相手にスパートを掛けるといまいち分が悪いところがある。これがモロに出たのが昨年のVelká Pardubickáなのだが、さすがにここでは持っている持久力が違ったようだ。道中はゆったりと運びつつも少しずつペースを上げており、レース運びの上手さとロングスパート能力はここでは際立っていた。ただし、やはりスプリントを掛けたときのフォームは相変わらずイケていないので、どこでエンジンを吹かし切るかという問題はついて回るだろう。昨年のVelká Pardubickáの3着馬Strettonは3着まで。斤量面でAnge Guardianとは1kgの不利があったが、この馬はもう少し強気に立ち回ってもよかったのではないだろうか。昨年のCena Labe (Stcc L)の勝ち馬Mahonyは見せ場十分の2着。Marek Stromský騎手のアクションはやはり目立つ。この辺りもVelká Pardubickáに登録があり、よいシーズンスタートとなったと思われる。

上り馬Evženは強敵相手に見せ場を作った。年齢的にVelká Pardubickáには出ることは叶わないのだが、5歳馬でここまで走ることが出来るのは大きな収穫だろう。イタリアのSteeplechaseやCross Countryを走ってきたStar Makerは初のPardubice参戦となったが、終始飛越にスムーズさを欠いていた。ひとまずこれを経験して変わってくることを期待したい。フランスからスロバキアに移籍したTiep De L'Estはどうにもついて行くのが精一杯のようなレース振り。フランスCross Countryでも勝ち鞍がある馬であり、持っているものは良い物がありそうなのだが。RebelinoとTer Millは凡ミスだろう。