にげうまメモ

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19/05/30 French Racing - Crystal Cup -

*Lion D'Angers Tres Souple (3.9)

Prix Anjou-Loire Challenge (Listed) (Cross Country) 7300m

http://www.france-galop.com/fr/course/detail/2019/O/eHlxeW4rVklCMGVyK0MyZCtDSTdiQT09

距離としては7300メートルと世界最長距離を誇る障害競走。計50の障害を越えるのだが、その実フランスのCross Countryとしては平均的な難易度の障害や、春先で良化する馬場もあり、条件から想像されるほど厳しいレースではない点が特徴的である。レースは人気のKick Onが淡々と引っ張る展開で、これをUniment辺りがマーク。勝負所のBanquetteで落馬したKick Onを尻目にPosiloxが抜け出すも、これを追いかけたAmazing Comedyが最終障害でこれを捉えると、Posiloxに2馬身差をつけて勝利した。3着以下は大きく遅れた。

Amazing ComedyはフランスCross Countryでは非常に長い馬で、CheltenhamのGlenfarclass Cross Countryへの参戦歴もある。比較的小柄な馬体を持ちながらも器用で細かいステップを要求される障害を得意とする典型的なCross Country Horseであり、この飛越技術でCheltenhamでも目立っていた。どうにも行きたがって走る面があるのと、集中力に課題があったりと乗り難しいところがあるのだが、今回はKick Onがかなりゆったりとレースを進めたことで終始馬群の中で運ぶことが出来、この馬の器用な飛越を最大限に生かすことができた。瞬間的なスピード能力という意味ではいまいちなところがあるため、あくまでフランスCross Country向きの馬だが、9歳とまだまだ活躍を見せてくれることが期待される。古豪Posiloxはやはりこの条件では走る。近年はほぼLion D'Angers専門で走っているのだが、13歳と高齢であることも踏まえると今後の動向には注意しておきたい。Batterfly Du Mou、Unimentはやや遅れた。人気を背負ったKick Onが凡ミスだろう。