にげうまメモ

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19/06/03 New Zealand Racing

*Auckland RC @ Ellerslie Heavy10

Coca-Cola Hurdle MDN HDL 2760m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47425/1/Race-Detail.aspx

改装工事とかで昨年は名物のGreat Northern HurdleもTe Arohaに移されていたEllerslie競馬場だが、無事工事も終わり久しぶりに障害競走が戻ってきた。

Francis DrakeとKing's Secretが逃げるも飛越をミスしどうにもスピードに乗り切れない。代わってArite Guruが先頭に代わり、さらに捲ってきたMesmerizeが先頭に立つとそのまま逃げ込みを図るが、ゴール直前でなぜか復活してきたArite Guruがこれを捉えて勝利した。

Arite Guruは障害7戦目で初勝利。平地では66戦して2勝を挙げたベテランで、どちらかというとHDLでも頭打ち感があっただけに驚きの勝利である。通常重馬場で完全に捲り切られてしまうとそのままズルズルと後退することが多く、先頭に立ったMesmerizeも極端にゴール前で止まったようなところもなかったのだが、この馬の精神力の高さを感じさせる勝利である。Mesmerizeは惜しい2着で、RST OPNクラスでもそれなりに戦える馬だけにいい加減MDNくらいは勝ちあがって欲しいところ。

 

KS Browne Hurdle (PJR) OPN HDL 3350m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47425/4/Race-Detail.aspx

PJRだが上り馬のDuffers Creekが人気になっていた。その他Tommyra、No Changeなど。

レースはClapathundaがゆったりと逃げる展開。これを残り1000m地点辺りからYardarm、Hesaljazzなどが捲っていくも、さらに外からTommyra、Duffers Creekの2頭が進出。この2頭が先頭に立ち最終コーナーを回るが、残り2障害地点でDuffers Creekが落馬。そのままTommyraがLetmebyの追い上げを凌いで勝利した。Delegate、No Changeと続いた。

ClapathundaはRST OPNでは一応Lucky Tonightを下して勝利した経歴のある馬だが、去年の8月以降はほぼ大敗続きで、今回も捲られた時点で余力を無くしている。重馬場で行われることの多いニュージーランドHurdleにおいて、このように勝負所から再加速する余力のない馬が先頭に立っていた場合、そこからは如何に不利を受けずに捲り切るかが焦点となり、少々の距離ロスよりも馬群を捌くことの方がリスクが高くなるため、往々にして外々からの捲りが決まることが多くなる。TommyraはWaikato Hurdle (PJR)にてIffitelの3着に入っていた馬で、昨年はRST OPNにてBanbury Ladを下した経歴もあるのだが、とにかくこの外をまくり切るという勝ちパターンに乗ったShaun Phelan騎手の好騎乗が大きかった。LetmebyはRST OPNクラスならという馬で、PJRではやや足りない印象もあるのだが、この馬もまたTommyraの後を追うように進出したことが好走の要因だろう。内を突いて上がってきたDelegateは3着だが、着順以上に評価していい内容。Hesaljazzはどうにも行きたがる面が目についた。とにかくもったいなかったのがDuffers Creekで、どうにも重たい馬場に足を取られたような落馬に見えた。

 

Dunstan Feeds Steeplechase MDN STP 4150m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47425/6/Race-Detail.aspx

SontanaとBig Meadsyが並んで逃げる展開も、坂を下る途中で先頭に立ったSuffice To SayがそのままStorming the Towerの追い上げを凌いで勝利した。Zedace、Eionと続いた。

Suffice To SayはSTP3戦目にして初勝利。さすがにHDLでも経験の長い馬だけに安定した飛越を終始見せていた。とりあえずRST OPNクラスくらいなら普通に勝負になる内容だろう。比較的タフなEllerslie競馬場で勝利を挙げたことは今後に向けて楽しみになる内容である。Storming the Towerも惜しい内容で、この馬の勝ち上がりもそう遠い話ではないだろう。

 

McGregor Grant Steeplechase OPN STP 4150m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47425/7/Race-Detail.aspx

例によってThenamesbondが逃げる展開。一度目のEllerslie Hillを降りてきたところからHighly Likelyが並んできてこの2頭でやや後続を引き離す展開となる。しかし2周目の入り口でHighly Likelyが落馬、ここから好位にいたJokingがこれに乗じて先頭に立ち、後続を引っ張る形に。Ellerslie Hillを降りる辺りから一気に馬群が密集し、Perry Masonが先頭に代わるが、内側から一気に進出してきたMaxが先頭に代わると、Perry Masonに4馬身差をつけて快勝した。Lacustre、Chocolate Fishと続いた。

Thenamesbondは完全にワンペース型の馬で今回も例によって最後まで頑張って走っているのだが、Jokingが接近した辺りからややペースが上がり、Ellerslie競馬場のSteeplechaseの特性上仕方がないのだが、Ellerslie Hillの下り坂からさらにペースが上がる形となっている。MaxはWaikato Steeplechase (PJR)に続きPrestige Jumping Raceは2勝目とした。どうしても小柄な馬だけに斤量を背負わされたりすると厳しいのだが、このような機動力を生かす展開であればこの馬の良さを発揮することが出来るようだ。Perry Masonは直線に入って空馬に進路をカットされる場面があった。この馬もPrestige Jumping Raceでは力量上位の馬として記憶しておく必要があるかもしれない。Great Northern Steeplechaseの勝ち馬Chocolate Fishはどうにも反応が悪く、馬群を捌くのに苦労していた。Gagarinは期待されたが5着まで。もう少し格好をつけて欲しかったというところはある。