にげうまメモ

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19/06/29 New Zealand Racing

*Hawke’s Bay RI @ Hastings Slow7

TE Whangai Romneys Hawke's Bay Hurdle OPN HDL 3100m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47398/3/Race-Detail.aspx

葦毛のWoodsmanが軽快に逃げる展開も、2周目からLaekeeperが絡んでいきペースが上がる。しかしWoodsmanが抵抗、最終コーナーを回って外に出したNo ChangeがWoodsmanとの叩き合いを制して勝利した。3着にはLaekeeper。Ooee、Lucky Tonightと続いた。

Slow7とこの時期のニュージーランドにしては比較的馬場がいいこともあるのだが、Woodsmanがある程度のペースで引っ張りつつも後半にかけて脚を使っていく典型的なニュージーランドHurdleのペース推移を作りだし、最後までタイムロスを生じることなくラップを上げ切ることが必要なレースとなっている。そのため、結果的にはある程度の位置を取りつつも、スムーズにレースを進めることが出来ないと厳しいレースとなった。No Changeはシンコウキング産駒の10歳馬で、地元のPaul Nelson & Corrina McDougal調教師にとっては嬉しい勝利となった。昨年のHurdleはこれで4勝目。PJRは初勝利だが、前走のKS Brown Hurdle (PJR)でも4着に入る辺り、ここでも通用する下地はあったようだ。また、今回は内で我慢しながらも最終コーナーから馬の間をすり抜けてくるAaron Kuru騎手の好騎乗も光った。MDNを快勝してきたWoodsmanは力を見せた。HDLは2戦目だが飛越には問題はなく、フレッシュな馬として注意しておかなければいけない存在だろう。実績馬Laekeeperは実戦は久しぶりであったが3着に入った。Emily Farr騎手はこのようなアイデアのある騎乗が多く、ハマるときもあれば全くハマらないときもあるのだが、今回は早めに動いたことが功を奏した印象。KS Brown Hurdle (PJR)を勝ってきたTommyraは案外。その2着のLetmebyも凡走に終わり、この組は少々レースレベルに疑問符が付く内容となった。

 

Just A Swagger HB Hunt Maiden Chase MDN STP 4000m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47398/6/Race-Detail.aspx

It's A WonderとKangarooが競る形となり、2頭で後続を大きく引き離す格好になる。2周目の後半からKangarooは脱落し、そのまま残ったIt's A WonderがZedmanに12馬身差をつけて快勝した。Zedaceは3着まで。

It's A WonderとKangarooが逃げているのだが、飛越技術で勝るIt's A Wonderが飛越のたびに差を詰めるため、Kangarooがややムキになって走ることでペースが上がっている。It's A WonderはSTPは2戦目で初勝利。Hurdleでは2018 Waikato Hurdle (PJR)にてThe Shacklerの2着のある能力の高い馬で、前走もいきなりRST OPN STPに挑戦して2着に入っていた。能力的には順当勝ちといったところで、このペースでレースを進めながらも最後まで脚が上がっていない辺りは評価していいだろう。

 

AHD Hawke's Bay Steeplechase OPN STP 4800m

https://loveracing.nz/RaceInfo/47398/7/Race-Detail.aspx

Zardettoが先頭を伺うも途中からPerry Masonがハナに。これを追いかけてChocolate Fish、Kipkeino。Wise Men Say、Shamalは後方から。早々にThe Oystermanは脱落。Shamal、Chocolate Fishなどが少しずつ進出を開始するも、最終コーナーの辺りで後続を振り切ったPerry MasonがそのままChocolate Fishを凌いで勝利した。Zardettoが3着。Shamal、Kipkeinoと続いた。

Perry Masonは昨年のPakuranga Hunt Cup (PJR)に続くPJRは2勝目とした。前走のMcGregor Grant Steeplechase (PJR)はニュージーランド屈指の機動力を持ったMaxの2着に入っていたが、現時点で調子もよいのだろう。昨年のGreat Northern Steeplechase (PJR)でも好走する辺り、距離や馬場がさらに厳しくなっても力を発揮することが出来ると思われるが、今回は65kgの斤量が味方した可能性は気を付けておいた方がよさそうだ。また、比較的小型のHastingsの障害がこの馬のスピードのある飛越を助けた部分もあるかもしれない。昨年のGreat Northern Steeplechaseの勝ち馬Chocolate Fishは明らかに前走のMcGregor Grant Steeplechaseから前進の見られる2着。ただしどうにも昨年と比べてズブくなっているようなところが否めないのは気がかりな内容かもしれない。Zardettoは安定したレースを見せた。この馬の番になるのも近いだろう。Shamalはどうにも69kgの斤量が堪えたような印象。Wise Men SayはHeavy11程度に馬場が悪くなるとどうにも厳しい。2年近い休養明けの2戦目となったThe Oystermanは早々にペースについて行けず途中棄権に終わった。