にげうまメモ

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19/06/30 Italy Racing

*Merano Terreno Buono

Grande Steeplechase di Roma - Memorial Paolo Meandri Euro 30.000 TRIO

per cavalli di 5 anni oltre (Cross-Country - G3 - G.R. -Amazzoni-Fantini)

http://webtv.awsteleippica.com/index.php/video/67219/corsa-02-galoppo-merano-300619

MeranoのCross Countryには、比較的平易な障害を多用する距離が短いものと、Premio Delle Nazioniのように難易度の高い障害を使用する長距離のものが存在する。Grande Steeplechase di Roma (G3)はその前者に当たるレース。前半からBroughtonが積極的に引っ張る展開だが、残り3障害辺りからAmaranthusが先頭に。そのまま逃げ込みを図るが、最終障害を越えて加速したBroughtonがFly Filo Flyに5馬身をつけて快勝した。Amaranthusは3着まで。

Broughtonは元々はイギリスで走っていた馬だが、イタリアではGrande Steeplechase di Milano (G1)勝ちの実績がある。今年3月のVendereを経て、その後はCross Countryに出走しているようだ。Steeplechaseでもまだやれそうな馬だが、このような馬がCross Countryに参戦してくるのは興味深いところ。MeranoのCross Countryも3戦目であり、かなり障害にも慣れがあったようだ。ほぼ最後のフラットのスピードで他を圧倒したという内容だが、チェコ調教馬だけに目線を変えてくる可能性もあるかもしれない。Fly Filo FlyはMeranoのCross Countryは2戦目だが高い適応能力を見せた。イタリアのAmaranthusはGran Criterium D'Autunno (G1)の3着がある馬だが、その後はSteeplechaseはそこそこに最近はCross Countryへと移行している。どうにも行きたがって走る面が目立っており、Siepiの方がよさそうなところはあるのだが。同じく地元のSilver Tangoは安定したレースを見せたが、この馬は距離が伸びた方がいいだろう。チェコのParetoは小型の競馬場では高い機動力を見せる馬だが、今回はMeranoのCrossに戸惑うような飛越であった。チェコ各地やポーランドと転戦している大ベテランだが、そうはいってもMeranoのCross Countryは少々思想が異なるので仕方がない。Burrows Laneはスピード不足だろう。

 

Grande Steeplechase D'Europa (G1) Euro 65.000

per cavalli di 5 anni ed oltre (Steeplechase - G1 -Fantini)

http://webtv.awsteleippica.com/index.php/video/67223/corsa-04-galoppo-merano-300619

じわじわと逃げたNotti Magicheが好位からこれを追いかけてきたAl Bustanを抑えて勝利した。Zaniniが3着。Almost Humanは遅れた4着。

Notti MagicheはGran Premio Merano (G1)の落馬以降これで5連勝とした。その中にはGrande Steeplechase di Milano (G1)も含まれており、その勢いは特筆すべきものがある。Grande Steeplechase di Milano (G1)はどうにもメンバー的にはいまいちなところがあったのだが、Al Bustan、Zaniniといったところを下してきたのだからさすがに文句は言えないだろう。もっとも、今回は自らペースを刻んでいくスタイルであったため、これ以上ペースが上がった際にどこまで対応できるかは微妙なところではある。Al Bustanはどうにも動ききれず2着。前走からイギリスのAndrew Glassonbury騎手とのコンビとなっており、特別何か息が合わないというところはなさそうなのだが、元々Meranoの狭いコースをすり抜けてくる機動力の高さを武器にしていた馬だけに、このような取りこぼしをしたのはやや気になる内容である。今シーズンはこれが3戦目と、特別休み明けということもないだろう。前走はPiton des Neiges、All About Cossioなどを相手に15馬身差の圧勝を決めてきたZaniniは3着には入り、調子のよさを見せつけた。なお、地元の馬で唯一出走を予定していたReturn Flightは出走取り消しで、出走馬5頭全てがチェコ調教馬となった。

 

LXIV Premio Ezio Vanoni Euro 40.000

per cavalli di 4 e 5 anni (Steeplechase - G2 - Fantini)

http://webtv.awsteleippica.com/index.php/video/67230/corsa-06-galoppo-merano-300619

前半から積極的にフランスのPessacが飛ばす展開も、これをぴったりとついて行ったPrince D'Orageがゴール前でこれを交わして勝利した。Pessacが2着。地元のLeonardo Da Vinciが3着。

Luigi Maceli調教師はイタリアMeranoのPaolo Favero師のもとで修業をした若手の調教師らしい。Pessacはフランスではさっぱり良績がない馬で、Lyon ParillyのHaiesを勝った程度の実績。とはいえ飛越はさすがにフランス障害馬らしいテンポが早く飛距離のあるものを見せており、ここでも他馬とは一線を画すものを見せていた。Prince D'Orageは前走のNoviceでは一瞬セーフティリードかと思われる勢いで後続を引き離したところでまさかの滑って転倒をやらかした馬で、今回はそのうっ憤を晴らす勝利を挙げた。Pessacのリズムについて行ったことはひとまずここでは評価してよい内容だろう。地元のLeonardo Da Vinciはやはり後ろからじわじわと上がっていく戦術を取っているのだが、スピード能力の違いで前とはやや差がありそうだ。