にげうまメモ

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19/08/10 New Zealand Racing

*Riccarton Park - Canterbury JC @ Riccarton Park Heavy11

Speight's Premier Hurdle 0-1 WIN HDL 3100m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48358/1/Race-Detail.aspx

人気を背負ったRevolutionがハナに行く展開も、これにSir Ritchieが絡んでいきペースは上がる。早々にSir Ritchieは苦しくなり後退するが、さらにここにQuaff、Mesmerizeが進出し先頭に。しかし最終コーナーを終える辺りから後方にいたAbacusが進出すると、苦しくなったQuaffに11馬身差をつけて快勝した。Revolutionは大敗。

Heavy11と馬場状態は非常に厳しいコンディションになっていた上に、雨が降り注ぐことで馬場はさらに悪化している。前半からRevolutionにSir Ritchieが絡んでいくことでペースは上がっており、結果的に苦しくなった馬は大敗か途中棄権という着順になった。AbacusはHDLは初勝利。前走はスピードを生かして逃げ切ったRevolutionからは大きく離れた大敗に終わっていたのだが、今回はRevolutionがSir Ritchieに絡まれて苦しくなった上に、後方からじわじわと進出した仕掛け位置の妙もあった。Quaffもまた未勝利馬だが、ワンテンポ遅らせて仕掛けることでもう少しAbacusに迫ることが出来たかもしれない。ただしMesmerizeはRST HDLでは頭打ちの感もあり、少々上位馬の水準には疑問が残りそうだ。

 

Racecourse Hotel & Motor Lodge 145th Grand National Steeplechase (PJR) OPN STP 5600m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48358/6/Race-Detail.aspx

Doctor Hookが先頭を伺う構えも、これを制してIt's a Wonderが先頭に。そのまま後続に10馬身ほどをつける逃げを打つ。好位からMr Enthusiastic、Shamal。中段にChocolate FishやDes De Jeuなど。Gagarinは一頭ポツンと最後方から進める。2周目に入ってGagarinが馬群に取りつきじわじわと進出。一旦は2番手に立ったShamalだが、そこから苦しくなり後退。代わってMr Enthusiastic、さらにはGagarinが先頭を走るIt's a Wonderを追いかけるも、It's a Wonderに逃げ足は衰えることなく、苦しくなった後続を尻目に23馬身差をつけて圧勝した。Gagarin、Mr Enthusiastic、Des De Jeuと続いた。さらに遥か彼方に遅れていたMacklemoreまでが完走したようだ。

It's a WonderはKoral Steeplechaseから連勝とした。前走もDoctor Hookと競る形になっており、先行集団はお馴染みのメンバーでもある。MDN STPを勝利した際には今日も飛ばしていったKangarooと激しく競る形になっており、スピードの持久力という意味では非常に高いものを持っていたようだ。Waikato Guineas SteeplechaseこそShamalの機動力に屈していたものの、この機動力云々以前に強力なパワーと持久力を要求される舞台が向いたのかもしれない。以前は引っかかって走るところがある馬であったが、今回はShuan Phelanがリラックスして馬を走らせることに成功していた。内容的には見ての通りの完勝であり、比較的上り馬の多いGrand National Steeplechaseといえど、現在のニュージーランドSteeplechaseを代表する馬が勢揃いしたここを勝利した内容は非常に価値がある。ただし、今回はさすがに条件がやや異質な感もあり、今後斤量が増えた際の対応という意味では課題が残る。

Wellington Steeplechase (PJR)の勝ち馬Gagarinは見せ場を作った。前半はやる気なく後方を進み、後半から捲り上げていくのはこの馬の形であり、今回も例によってその形を作っていた。It's a Wonderのこの条件への対応力を褒めるしかないだろう。Mr EnthusiasticはSTP1勝馬だが、一気の距離延長でも対応した。気性的な課題で出世が遅れた可能性もあり、もう少し長距離戦で見てみたい。Des De Jeuは飛越の微妙なところが嫌われたのか人気を落としていたが、とりあえずは完走したようだ。Chocolate Fishはどうにも今シーズンは精彩を欠く。Shamalは途中からIt's a Wonderを追いかける形になるも、最後は苦しくなり途中棄権。本来はこの馬の機動力を生かす展開の方が向く印象がある。