にげうまメモ

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19/08/10 Czech Racing

*Pardubice stav dráhy: 3.5 (dobrá / Good)

Cena města Pardubic – Cena Registany

Steeplechase crosscountry II.kat. - 4150 m, cena, 4letí a starší - klisny 120.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=ZtZTNagDdPQ

終始先頭で進めたPoinsettiaが後続を寄せ付けることなく快勝。2着争いはAlegoriaが制した。Silkは3着。

Poinsettiaは昨年のCena společnosti PARAGAN – Cena Laty Brandisové (Stcc NL)の勝ち馬。当時2着のApas Rockaはその後kat. III辺りでも勝ち切れずと若干水準としては微妙なところがあるのだが、牝馬限定戦に戻ったここはさすがに能力が違った。各地の競馬場を転戦してきた馬で、スウェーデンポーランドでも戦った飛越技術は高いものがあり、若干のミスはあれどレース運びは安定していた。2着以下はほぼ混戦といったところで、ポップロック産駒のAlegoriaは平地のスピード比べで浮上してきた印象。SilkはさかのぼればIzynkaの勝ったCena společnosti PARAGAN – Cena Laty Brandisové (Stcc NL)の2着馬だが、Steeplechase Courseに入っても加速が掛からない辺り少々厳しいところがある。

 

Cena Peruána

Steeplechase crosscountry II.kat. - 5200 m, cena, 5letí a starší 120.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=QnWHPULonbk

前半からTarasが積極的に飛ばす展開。Irish BankにてCayras Starが落馬、さらにEliášが飛越を拒否。そのままTarasが引っ張るものの、好位から進出したTheophilosがKrocoleonを振り切って勝利した。3着以下は大きく遅れた。

Tarasはどうにも飛越の直前でもたつく馬のようで、鞍上のJan Derychがある程度加速を掛けつつレースを進行させている。Theophilosは今年のVelká cena města Pardubic – XXVII. Ročník – I. kvalifikace na 129. Velkou pardubickou steeplechase (Stcc NL)は何かトラブルがあったのか途中棄権に終わっているが、その後のČervnová cross country Válečníka (Stcc kat. I)では3000メートル級のレースにも関わらず2着に入っている。一気の距離延長となったここでも力を見せた。3000メートルクラスでも戦えるスピードを兼ね備えた馬として注目に値する一頭である。Velká Pardubickáには登録こそあるものの、現時点では出走資格は得られていないため9月の予選への出走の有無が注目されるところ。Krocoleonはポーランドで勝ち鞍がある馬で、前走のCrystal Cupは落馬に終わっている。勝ち馬はかなりスピードがあるタイプなだけにこの着差は仕方がないのだが、距離を延長してパフォーマンスを上げてきたことは注意した方がいいかもしれない。古豪Zarifは最後やや遅れて6着。73kgの斤量がやや厳しかった可能性もあるのだが、12歳となった今年はややパフォーマンスを落としている感もある。

 

Cena firmy Chládek a Tintěra, Pardubice, a.s. - III. kvalifikace na 129. Velkou pardubickou steeplechase

Steeplechase crosscountry NL - 5800 m, cena, 5letí a starší 400.000 Kč

https://www.youtube.com/watch?v=AtE7p_V8z1Y

例によってBridgeurがやや引き離し気味に逃げる展開。後方からNo Time To Lose、Ange Guardianなどが構える。Bridgeurは軽快に逃げると、最終障害手前では追いかけてきたStrettonに数馬身のリードをつける。そのまま逃げ込みを図るも、追いかけてきたAnge Guardianが最後の直線にてこれを差し切り勝利した。2着にはNo Time To Lose。Bridgeurは3着。

Ange Guardianは11歳ながらも今年に入って3戦3勝とした。後方から捲りをかけていくレースはこの馬の戦術であり、その競馬運びは非常に安定したものを誇っている。現時点ではVelká Pardubickáに向けて最有力候補といっていいだろう。2017年のVelká Pardubickáの勝ち馬No Time To Loseはひとまず今年の初戦で出走資格を得た。もう一走してから本番に向かう可能性もあるのだが、これを叩いてパフォーマンスを上げてくる可能性がある。ただし、この馬に関してはもう少し馬場が渋った方が持ち前のパワーを生かすことが出来るだろう。

実績のある上位2頭は安定したレースを見せたのだが、それ以上に面白かったのがBridgeurである。この馬自身は深いブリンカーをつけているように集中力に課題があり、そのため鞍上がハイペースを作りだして逃げることで戦ってきた馬である。2017年のVelká Pardubickáでは前半から飛ばし、結果的に途中から先頭に立ったフランスのUrgent De Gregaineや、勝ち馬No Time To Loseからはかなり遅れたものの、なんとか7着で完走を果たしている。平地のスピードが全くない上にどうにもレース運びが不器用なだけに未だに勝利を挙げていないのだが、フランスのCross Countryでも戦うことが出来る能力を持っている。今回は前半から積極的に引っ張り、途中で息を入れた上にSteeplechase Courseにかけて再度加速を掛けるという興味深いレース運びを見せた。No Time To Loseはもともとズブいところがあるのだが、普段はするすると馬群を縫って上がっていくAnge Guardianがやや苦労して進出してきたのはこのペース推移もあったのかもしれない。本番でこの馬が似たようなペース推移を作りだすとすると、後方から進めるタイプの馬には若干戦いにくいレースとなるかもしれない。

Strettonは好位から進めるも4着まで。Velká Pardubickáでは昨年パフォーマンスを上げてきたのだが、どうにもそれ以降がいまいち。Chicname de Cotteは2回目のPardubiceだが、さほど前進は見られなかった。7歳と若い馬だけにもう少しやれていいのだが。Mahonyは途中で大きなミスがあった。Ribelino、Templářは現状こんなものだろう。