にげうまメモ

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19/09/07 New Zealand Racing

*Auckland RC @ Ellerslie Heavy11

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Ellerslie競馬場に行ってきました。この時期のニュージーランドなので天気のことを心配していたのですが、終始暖かな晴天で、絶好の競馬日和でした。スタンドもさほど混んでおらず、余裕で座るところをゲットできるので、レースの合間にビールも飲めるとなかなか優雅な競馬観戦を楽しむことが出来ました。それよりも、むしろ台風の直撃を食らっていたせいで、日本に帰る方が大変だったという。香港でトランジット、成田空港は陸の孤島...。

 

Stella Artois Hurdle MDN HDL 2760m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48458/1/Race-Detail.aspx

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とりあえず最終障害付近に陣取ってみるテスト。

レースはCountry Bumpkinが逃げる展開も、内からこれにFlyingwithoutwingsが絡んでいく。最終コーナーからBee Tee Junior、Freewheelerなどが捲っていくが、さらに外から進出したGrinnerが先頭に。しかし内から抵抗したBee Tee JuniorがGrinnerとのたたき合いを制して勝利した。Summer Warriorは途中から脱落し途中棄権。

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ニュージーランドの女性障害騎手Emily FarrがGrinnerに騎乗しており、てっきり勝ったかと思ってGrinnerを追いかけていた図。勝ったAaron Kuru騎手はこれでニュージーランド障害競走100勝目らしい。Bee Tee JuniorはHDL2戦目にして初勝利。Flatでは8勝を挙げたベテランで、重賞競走への出走歴もあるようだ。飛越自体はまだ改善が必要そうだが、ひとまずここでは一気に捲り切ってきたGrinnerを抑えたスピードの持続力は評価できる内容。2着のGrinnerはRST OPNクラスでも戦える能力を持っているだけに、上のクラスに上がってもやれるだろう。Grinnerは惜しい2着。Summer Warriorはあっさり脱落したが、そろそろ疲労が溜まってきていたのかもしれない。

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嬉しそうなAaron Kuru騎手。オーストラリアに行ったときも見ました。

 

Otakiri Reserve Steeplechase MDN STP 4150m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48458/5/Race-Detail.aspx

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まるで返し馬のようなレース中の写真が撮れた。Steeplechaseは内馬場を使うため、スタンドからではいまいち遠いので、あえてスタンドから離れてスタート地点の方まで行ってみるテスト。400ミリレンズで頑張ってこれくらいは。

レースは淡々と逃げたEionがそのまま勝利。2着にはMesmerizeが入った。

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ヒゲが渋いBuddy Lammas騎手。EionはSTPは5戦目で初勝利。RST OPNクラスでもそれなりに実績があり、上のクラスに入ってもやれそうな感はあるのだが、どうにも最後は苦しくなっている辺り、距離的にはこのくらいが限界かもしれない。飛越自体は伸びのある安定したものを見せており、特に問題は見受けられなかった。ただし、今回はかなり展開が楽でありこの馬のタイミングでスパートを掛けることができたこと、2着のMesmerizeはMDNなら勝ち負けになる程度という立ち位置であることも注意した方がよさそうだ。

 

Boutique Body Corporates Great Northern Hurdle (PJR) OPN HDL 4190m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48458/6/Race-Detail.aspx

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本日のメインレースその1。Hurdleとしてはニュージーランド国内で最長・最高賞金額を誇るレース。人気はLaekeeperから。

レースはMagic Cannonが出てくる構えを見せるも、これを制して外からAlfie Deeが先頭に。そのままやや後続を引き離して引っ張る。好位からTrisha Leaなど。最終コーナーを回る辺りからTrisha LeaがAlfie Deeに接近し先頭を伺うも、これをBad Boy Brown、さらに外からLaekeeperが捲っていく。一旦はLaekeeperが前に出るも、最終障害を越えて半馬身ほど前に出たBad Boy BrownがLaekeeperを抑えて勝利した。3着にはNo Tip。Alfie Deeは脱落し途中棄権。

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Bad Boy BrownはHDLは4勝目とした。今年の6月にフランス・オーストラリア平地G1を勝利したGallanteを2500m戦で抑えて勝利していたのだが、どうやら当時のパフォーマンスは本物だったらしく、その後のWellington Hurdle (PJR)、さらにGrand National Hurdle (PJR)といずれも2着に入っていた。それにしても、最終障害を大事に飛んだLaekeeperとは対照的に加速をつけて行ったIsaac Lupton騎手の騎乗は見事であり、道中の進路取りも含めてパーフェクトな騎乗であった。一方のLaekeeperは惜しい2着。トップハンデに相応しい堂々たるレース振りであったが、ここのところいまいち飛越に不安があったようで、最終障害で細かいミスがあったことが最後の着差に響いてしまった。ハンデ差も含めて内容的にはこちらを上に取るべきだろう。昨年のGrand National Hurdle (PJR)及びGreat Northern Hurdle (PJR)の勝ち馬Jackfrostがどうやら幹細胞治療が効いたために引退撤回の可能性があるようで、来年はJackfrostも含めた再戦が期待される。

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Wellington Hurdle (PJR)の勝ち馬No Tipは勝負所で脚を溜める戦法に出たのだが、最後は前に行った2頭を追いかけられず3着まで。距離は若干長いかもしれない。Grand National Hurdle (PJR)を制したAlfie Deeは前半やや制御を欠き、一気に馬が殺到した辺りから脱落して途中棄権に終わった。66.5kgと斤量は楽だっただけに、もう少し気性が落ち着いて欲しい。2戦2勝で挑んできたTrisha Leaもあっさり脱落してしまった。さすがにこの2戦とは戦ってきた相手が異なる。

 

Network Visuals Great Northern Steeplechase (PJR) OPN STP 6400m

https://loveracing.nz/RaceInfo/48458/8/Race-Detail.aspx

Great Northern Hurdleの辺りでAscot Standに居座ったところ、とにかく居心地がいいので動けなくなってしまった。パドックもレースも良く見えるし。

さて、本日のメインレースその2。Steeplechaseとしてはニュージーランド障害競走において最長距離・最高賞金額を誇るレース。今年8月のPakuranga Hunt Cup (PJR)を勝利して波に乗るLacustreが人気になっていた。その他Max、The Arabian DukeCrash Bandicootなど。

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Wise Men Sayがとりあえず前に行く展開。1周目のスタンド前にてKokanee Goldが逃げるWise Men Sayに絡んでいきややペースが上がる。好位からPerry Mason、Crash Bandicootなど。Lacustre、Maxなどは例によって後方から。逃げるWise Men Sayの脚色はなかなか衰えず、3周目に入っても後続にリードを保ったままEllerslie Hillを下り終える。これにCrash Bandicoot、Mr Enthusiasticなどが接近するが、Wise Men Sayがこれらの追い上げを凌いで勝利した。2着にはいつの間にか進出してきたKings Kiteが上がった。Lacustreは4着。

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Wise Men SayはGreat Northern Steeplechaseについては2勝目とした。Wise Men Say自身は、異次元の不良馬場となり、歴史的に最も遅い勝ち時計が記録された2017年のGrand National Steeplechaseを勝利した馬で、とにかく重い馬場の超長距離戦においてタフさを発揮するタイプ。これまでのPJRを3勝している名馬だが、2018年のWellington Steeplechase (PJR)を勝った以降はどうにも精彩を欠いていた。特に今年に入ってからは後方からやる気なく追走し、特に見せ場なく回ってくるというレースが続いていた。2走前のWanganui Steeplechaseでは若干復調の気配は見せていたものの、その後のPakuranga Hunt Cup (PJR)は大敗しており、当然のように今回もいまいち人気を落としていた。一方で、今回はKokanee Goldがやや絡んでいったという面もあるが、2周目から鞍上のShaun Fannin騎手が促してペースを上げているように、自らこの厳しいレース条件にも関わらず非常にタフな流れを作り出し、後続の体力を削り切るというレースをやってのけた。前走のPakuranga Hunt Cup (PJR)では激しくペースが上下動するようなタイプのレースであり、このようなワンペース型の馬には厳しかったのだろう。このような馬はとにかく前線で張り続けることが、この馬の持てる能力を最大限に引き出すことが出来る戦術であり、今回はそのようなレースを実現したということが出来るだろう。それにしても、Great Northern Steeplechaseを勝利するに相応しいタフネスと技術を持った馬が、Great Northern Steeplechaseに相応しいパフォーマンスを見せた、ニュージーランド最高峰Steeplechaseとしてあるべきレースであった。

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驚きのレースを見せたのが2着のKings Kite。Steeplechaseは18戦して2017年のMDN勝ちのみに留まり、2017年のRST OPN STPで2着に入った程度の実績しかない。しかもここのところは全くレースに参加することなく後方でやる気なく追走し、気が付いたら完走しているか、いつの間にかリタイアしているか程度の走りしか見せていなかったのだが、後半人気どころが次々と苦しくなる中、一頭猛然と後方から追いこんできた。とはいえ走りを見ていると到底フラットのスピードがあるタイプのようには見えず、このようなタフな条件になってこそ浮上するタイプなのだろう。また、ひたすらこの馬のレースに徹したBradley Thomas-Rantall騎手の好騎乗も光った。

Wise Men Sayに真っ向勝負を挑んだのが3着のCrash Bandicoot。PJR勝ちこそないものの、遡れば2016年のWellington Steeplechase (PJR)でEric The Vikingが大穴をあけた際に2着に入るなど、ここでも戦うだけの能力を持った馬。2年間の長い休養を経てSteeplechaseに戻ってきた経緯もあり、ここではその実力を見せてくれた。何とか来年も無事に行ってほしい。前走のPakuranga Hunt Cup (PJR)にて好走したLacustre、The Arabian Duke、Kokanee Goldなどは大敗。前走とはレースのタイプが大きく異なる。Emily Farr騎乗のMr Enthusiasticはあわやのシーンまで作ったが、最後は苦しくなり後退。距離短縮でチャンスはあるだろう。Maxは機動力に優れたタイプだが、今回はこの馬のスピードを生かすような展開にならなかった。今年のHawke's Bay Steeplechase (PJR)を勝ったPerry Masonは好位を追走するも脱落し途中棄権。どうにもそろそろお疲れな感がある。牝馬Old Countessは見せ場なし。昨年のPakuranga Hunt Cup (PJR)では2着もあるが、どうにもPJRクラスでは厳しそうだ。

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Wise Men SayとShaun Fannin騎手。場内からは3周目くらいになると笑いとどよめきが起きていたのだが、レース映像には場内の歓声が入っていないのが残念である。