にげうまメモ

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20/01/25 National Hunt Racing

*Cheltenham Soft

JCB Triumph Trial Juvenile Hurdle (G2) 2m179y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-25/cheltenham/561451/jcb-triumph-trial-juvenile-hurdle-grade-2-registered-as-the-finesse

Trial Dayということで、Cheltenham Festivalの主要競走に向けたレースが行われる一日。レースは人気のMonte Cristoが逃げる展開も、残り2障害辺りから一気に馬群が密集。内を掬って出てきたGalahad QuestがNight Editionを凌いで勝利した。Gerolamo Cardanoと続いた。

Juvenile Hurdleの前哨戦ということで、そもそもレースに参加していないGold Standardを除けば残り2障害辺りからのスパート能力を試されるレースとなっている。Galahad QuestはHurdleは初勝利だが、11月時点でAllmankindとは全く勝負にならなかった馬で、その後どこまで差を詰めることが出来ているのかは未知数である。フランスで走ってきたMonte Cristoはフランスでの実績が評価されていたようだが、スパートしてからのスピード能力という点で見劣った。C2を勝ってきたRowland Wardは直線で前が詰まる不利があった。

 

Cotswolds Chase (G2) 3m1f56y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-25/cheltenham/561458/paddy-power-cotswold-chase-grade-2

Bristol De MaiとSantiniが人気になっていた。例によってBristol De Maiが淡々と引っ張る展開だが、残り3障害辺りでミス。ここで一旦Santiniが前に出るが、さらにBristol De Maiが抵抗。Santiniが最終障害を越えて、食い下がるBristol De Maiを3馬身ほど退けて勝利した。後続ははるか後方に遅れた。

SantiniはDoom Bar Sefton Novice Hurdle (G1)の勝ち馬で、昨年のRSA Chase (G1)ではTopofthegameの2着に入っていた。どちらかというとパワーのある走りで馬場は重い方がよく、そういう点ではKemptonの良馬場で行われたKauto Star Novices' Chase (G1)ではスピードのあるLa Bague Au Roiの3着に負けていたのだが、やはりこのような条件では一線級の能力を持っている。スムーズに走れたBristol De Maiを下したパフォーマンスは今後に向けて高く評価すべきものである。一方のBristol De Maiは自身のリズムで走れたことが大きかった。9歳とやや年齢を重ねてきているが、能力に衰えはないだろう。Kauto Star Novices' Chase (G1)を勝ってきたSlate Houseはさすがに相手が強すぎたようで、現時点ではNoviceならではといった印象。Top Ville Ben、De Rasher CounterなどG3クラスでいいレースをしてきた馬も出ていたのだが、さすがに上位2頭はG1クラスの能力を持っており、ほぼ同じ斤量で走るとこのくらいの差はつくのだろう。

 

Ballymore Novices' Hurdle (G2) 2m4f56y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-25/cheltenham/561459/ballymore-novices-hurdle-grade-2-registered-as-the-classic-novices-hurdle

House Islandが引っ張る展開。やや馬群は長くなるが、2周目の途中から馬群は密集。ここから外を回ってKing Rolandが先頭に立つが、内を回して出てきたHarry Seniorがこれを凌いで勝利した。Protektoratは3着。

Harry SeniorはChepstowのMaidenから連勝とした。距離を伸ばしてパフォーマンスを上げてきたタイプのようだが、外を回してスムーズに加速したKing Rolandと異なり、馬群をさばいて出てきた勝ち方は興味深い内容。人気となっていたKing Roland自身、未勝利戦を19馬身差で圧勝してきた馬であり、ややメンバーレベルとしては不明な部分もあるのだが、勝ち方としては立派なものだろう。Protektoratはまたもや惜敗に終わったが、やや踏み遅れた部分もありそうな印象。

 

Cleeve Hurdle (G2) 2m7f213y

https://www.sportinglife.com/racing/results/2020-01-25/cheltenham/561461/galliardhomescom-cleeve-hurdle-grade-2

Summerville Boyが逃げる展開も、全体的にペースは落ち着き馬群は密集して進行。そのまま最終コーナーを回って一気にペースアップし、馬群を抜け出してきたPaisley ParkがSummerville Boyを抑えて勝利した。3着にはLisnagar Oscarが入った。

Paisley Parkはさすがに貫禄を見せたが、やはりSummerville Boyが慎重に運んだということもあり、一瞬のキレよりはスピードの持続力で勝負するこの馬にとっては、やや難しい展開になったようだ。Stayers' Hurdleではさすがにもう少し全体的に仕掛けが早くなることが想定され、この馬向きの展開にはなると考えられる。Relkeel Hurdle (G2)を勝って復調気配がうかがえるSummerville Boyは初距離ということもあって慎重に運んだようだ。その分もあって今回は格好をつけたが、もう少しペースを上げたときの対応力は未知数である。Lisnagar OscarはNovice時代にG2勝ちがある馬だが、その後はいまいちな成績と言うこともあって人気を落としていた。一度Chaseに転向して結果が出ず、その後Hurdleに戻してもパッとしない成績だっただけに、この馬にとっては収穫のあるレースになったと言えよう。