にげうまメモ

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21/03/28 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2021/03/22-2021/03/28

3/27(土)

Kelso (UK) Good to Soft

〇 Handicap Hurdle (C2) 3m1f170y (Replay)

1. Agrapart J: Chester Williams T: Mrs Jane Williams

AgrapartがDoyen Breedとの叩き合いを制して勝利した。Agrapart自身は2017年のRelkeel Hurdle (G2)、2018年のCleeve Hurdle (G2)などの勝ち鞍があり、フランスへの遠征も含め、長く24fの重賞戦線で戦ってきた馬だが、障害競走での勝ち鞍は前述の2018年のCleeve Hurdle (G2)が最後となる。今年で10歳となるベテランで、Wind Surgeryを経てのこの一戦であったが結果を出すのだから大したものである。このレースには2018年のRendlesham Hurdle (G2)の勝ち鞍のある12歳のDonna's Diamondもいたが、こちらは早々に後退して途中棄権に終わった。不良馬場でパワフルな走りを見せる馬だが、近走はその重馬場でも良いところなく大敗しており、さすがに年齢的なものがでているような印象がある。陣営によればこれで引退とのこと。

 

3/28(日)

Ascot (UK) Good (Good to Soft in places)

〇 Veteran Handicap Chase (C2) 2m7f180y (Replay)

1. Singlefarmpayment J: Adrian Heskin T: Henry Oliver

Crosspark、Activialとの競り合いを制して勝利したのがSinglefarmpayment。Singlefarmpayment自身、2016年のNovice Chase以来の勝利とした。その後もコンスタントに24fのG3~G2路線で頑張っており、2019年のGrand National (G3)にも参戦し8着に入っている。最近はすっかりVeterans' Chase Seriesの常連と化しており、今回は10st6lbの軽量が活きた感もあるが、それでもこのような高齢馬が頑張っているのは良いことである。Crossparkはこれで生涯8回目となる2着に入った。West Approach、Outlander、Royal Vacationなどは見せ場を作れず大敗。December Novices' Chase (G2)勝ちのあるPresent Manは前半から積極的に先手を取るも、途中から後退して途中棄権。これで引退だそうだ。

 

Limerick (IRE) Heavy

Hugh McMahon Memorial Novice Chase (G3) 3m120y (Replay)

1. Chatham Street Lad J: Darragh O'Keeffe T: Michael Winters

好位から進めたChatham Street Ladが11馬身差の快勝。Chatham Street Lad自身は昨年のCheltenhamにてCaspian Caviar Gold Cup (G3)を勝利した馬で、Marsh Novices' Chase (G1)では4着に終わっていたが、メンバーが大幅に楽になったここではさすがに格好をつけた。初の24f戦を克服したということでこの馬にとっての収穫もあり、今後が楽しみになりそうだ。Defi Blueが2着に入ったが、同馬はChaseではここまであまり実績はなく、ようやく前走Beginners Chaseを勝ったばかりといったところ。Hurdleでは重賞クラスでの入着もあるのでもう少し頑張って欲しい。前走Beginners Chaseを勝利し、Henry de Bromhead厩舎の秘密兵器的な存在であったFull Time Scoreもいたのだが、こちらは大きく離れた3着に終わった。

 

Auteuil (FR) Tres Souple (4.1)

〇 Prix Colonel De La Horie Challenge De L'Obstacle Gras Savoye Hipcover

Steeplechase Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus, n'ayant pas, en steeple-chase, depuis le 1er janvier 2019 inclus, été classés dans les trois premiers d'une course de dotation totale de 125.000 3500m (Replay)

1. Edward D'Argent J: Mr Thomas Journiac T: David Cottin

France Galopの中継は以前までレースのみしか映さず、それ以外の時間は字幕のみだったのが、なぜかこの日はやたらとサービスがよく、参考レースやパドック等の映像も映していた。レースは途中から先頭に立ったEdward D'Argentが15馬身差の圧勝。Edward D'Argentは2018年のGrand Steeplechase De Paris (G1)の3着などし非常に期待された素質馬なのだが、2018年の同レースを最後に2年半近い休養に入り、昨年の12月のPauで復帰していた。これが復帰後初のSteeplechaseで、メンバー的には非常に手薄ではあったのだが貫禄の勝利と言ったところで、楽しみな馬が戻ってきたと言えよう。今回はアマチュア騎手Mr Thomas Journiacとのコンビであったが、おそらく今後は主戦騎手Kevin Nabetとコンビを組むものと思われる。

 

〇 Prix Virelan

Haies Pour tous poulains et pouliches de 4 ans, n'ayant pas, cette année, reçu une allocation de 26.000 en courses de haies 3600m (Replay)

4. Hakela Du Seuil J: Nicolas Gauffenic T: Mickael Seror

Taquin De Seuilの半妹のHakela Du SeuilのHaiesデビュー戦であったが、中段から脚を伸ばすも4着に終わった。Taquin De Seuilは2014年のJLT Novices' Chase (G1)の勝ち馬で、その後のG1路線ではやや頭打ち気味ではあったものの、2016年にはCheltenhamのBetVictor Gold Cup (G3)を制すなど活躍を続けた馬で、残念ながら2018年のPertemps Network Hurdleにおける落馬で予後不良となっていた。Hakela Du Seuilは若干やはり飛越面での航行性能に不安が残るような走りではあったが、最後はきっちり脚を伸ばして4着に食い込んでおり、飛越面がしっかりしてくればもう少しやれるだろう。

 

Prix Hypothese (G3)

Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus 3900m (Replay)

1. L'Autonomie J: Angelo Zuliani T: Francois Nicolle

好位から進めたL'autonomieが逃げたGalop Marinをあっさり6馬身突き放し快勝。L'autonomieは言うまでもなくフランスHaiesでの快速牝馬だが、昨年の秋のG1では右に斜飛する悪癖を見せ、結果的にGrande Course De Haies D'Auteuil (G1)ではPaul's Sagaの2着、後方から我慢するレースを試みたGrand Prix D'Automne (G1)ではGalop Marinの3着に敗れていた。これが仕切り直しの一戦といったところで、好位とは言ってもほぼ先頭を走るような形で気分よく運んだここではさすがの能力を見せた。右に斜飛する癖はあまり目立たなかったのだが、これが距離延長しても同じことが出来るかどうかが課題となるだろう。今年で9歳になったGalop Marinは例によって安定したレースを見せた。Paul's Sagaは好位から運ぶも最後失速しての6着で、距離的にもう少しあった方がいいのは確かなのだが、やや失速しすぎな感も否めない。

 

〇 Prix Le Touquet

Steeplechase Pour tous poulains et pouliches de 4 ans, n'ayant pas, en steeple-chase, été classés 1er ou 2ème d'une course de dotation totale de 80.000. (Replay)

4. Trheliga J: Raymond-Lee O'Brien T: Francois Nicolle

前走のPrix Agitatoにて30馬身差の大楽勝を見せたTrheligaが出走しており、途中までは例によって快調に飛ばしたのだが、途中の石垣で大きなミス、そこからあっさり失速し4着に敗れた。途中のミスが原因の失速であれば再度期待したいところだが、前走自体やや後続が大事に乗りすぎた感もあり、最後はやや脚色が鈍っていただけに次走は慎重に考えたいところ。勝ったのはHeloy Delabarriereで、Steeplechaseはこれが2勝目とした。前走同じくPrix AgitatoにてTrheligaの4着にいた馬だけに、まともな展開であればこちらを上に取る方が良いのかもしれない。

 

Oakbank (AUS) Soft5

〇 Ecycle Solutions Benchmark 120 Hurdle 3200m (Replay)

Handicap. No age restriction, No sex restriction. BenchMark 120. Apprentices can claim.

1. My Coyne J: Tom Ryan T: Nick Smart

OakbankのEaster Festival。好位から進めたMr Coyneがそのまま後続を突き放して勝利した。Mr Coyne自身はHurdleはMaidenに続き2勝目だが、昨シーズンはBM120 SteeplechaseにてAscot Redの2着があるなど比較的障害競走の経験は多く、全体的に若さを見せていたメンバーの中で落ち着いたレース運びは目立っていた。後方から追いこんだMazazが2着。逃げたRexmontは最後失速して3着。ニュージーランドのJohn Wheeler調教師が送り込んできたCleaverは好位から進めたが、どうにも引っかかり気味の追走で、最後は後退して4着に終わった。

 

〇 Qube Logistics Benchmark 120 Steeplechase  3250m (Replay)

Handicap. No age restriction, No sex restriction. BenchMark 120. Apprentices can claim.

1. Pentelligentsia J: Tom Ryan T: Grant Young

Newburyが後続を大きく突き放して逃げるも、2周目あたりから後続が殺到。その中から抜けてきたPentelligentsiaがCheners以下を抑えて勝利した。Pentelligentsiaは障害は初勝利とした。あまりここまで障害競走での実績はない馬で、昨年の段階でSteven Pateman厩舎からGrant Young厩舎に移籍している。ここでも最低人気と前評判は低かったのだが、今日はこれで3連勝と好調のTom Ryan騎手とのコンビで結果を残した。ニュージーランドのMacklemoreもいたのだが、こちらはやや遅れた3着まで。Newburyは前半から押して前に行ったが、早々に余力をなくして失速し4着に終わった。

 

その他

Lady Buttons team 'absolutely gutted' after learning she cannot have a foal (Racing Post)

Yorkshire Rose Mares' Hurdle (G2)勝ちを始め通算15勝を挙げたLady Buttonsだが、Walk In The Parkとの交配が予定されていたものの、残念ながら健康上の問題で繁殖牝馬としての活動は不可能であることが判明したそうだ。

Charlie Mann končí trenérskou kariéru (Dostihový Svět)

1995年にIt’s A SnipでVelka Pardubickaを制したCharlie Mannが調教師を引退するそうだ。

Oakbank feature switched to Saturday (Racing.com)

3月最終週に予定されていたOakbank Easter Festivalの日程が微妙に変更になっているため留意されたい。Harry D Young Hurdleが土曜日に移動されている。