にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

21/06/06 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2021/05/31-2021/06/06

6/1(火)

Hamilton (AUS) Soft 7

〇 Eulong Cavendish Steeplechase

Handicap. Three-Years-Old and Upwards, No sex restriction. No class restriction. Apprentices can claim. 3450m (Replay)

1. American in Paris J: Ronan Short T: Symon Wilde

ゆるゆるとLaunch Timeが逃げる展開だが、二周目の途中で落馬。これを追いかけていたLucquesもこれに躓いて落馬し、代わってAmerican In Parisが先頭に。そのままAmerican In ParisはついてきたLongclawを振り切ると、2着に10馬身差をつけて勝利した。American In Parisは障害自体が初勝利だが、Steeplechasseは前走いきなりBM120 Steeplechaseに参戦し、勝ったMichelinからさほど差のない3着に終わっていた。Hurdleでも勝ち切れないまでも素質を高く評価されていた馬であり、64kgで出走することができたことでここは集中した一番人気に推されていたようだ。飛越自体はやや怪しい部分があったものの、比較的メンバーが手薄だったここでは内容的にも納得の勝利だろう。まだ5歳と若く、今後が楽しみな馬である。このクラスでは安定勢力となりつつあるLongclawが2着に入った。

 

6/6(日)

Merano (ITA) Tempo Coperto - Terreno Morbido

〇 Premio Scena Euro 19,800 TRIO

per cavalli di 4 anni (Siepi - CONDIZIONATA - FANTINI) 3300m (Replay)

1. No Profit J: Agus Gabriele T: Raffaele Romano

レースはチェコYmirが引っ張るも、どうにも飛越が安定せず。好位から抜けてきたNo Profitがそのまま後続に8馬身差をつけて快勝した。No Profitは昨年9月のEttore Tagliabue (G3)の勝ち馬で、その後のGran Criterium D'Autunno (G1)でもLemhi Passの2着に入っている。Lemhi Passはその後のMilanoのCorsa Siepi Dei 4 Anni (G2)で大敗を喫しているあたり水準的には微妙なところもあるのだが、さすがにメンバー的には格下のここでは力量の違いを見せるレースであった。Gemix産駒のYmirが2着で、元々AuteuilのListedクラスを走った経験もある馬。レース運びが安定してくればもう少しやれてもおかしくはない。

 

Premio Chivals Regal Euro 22,000 TRIO

per cavalli di 5 anni ed oltre (Siepi - LISTED RACE - FANTINI) 3500m (Replay)

1. Live Your Life J: Raffaele Romano T: Raffaele Romano

ゆるゆるとCandalexが逃げる展開だが、好位から抜けてきたLive Your Lifeがそのまま2着以下に10馬身差をつけて勝利した。Live Your Lifeは地元Raffaele Romanoの管理馬で、地元勢にとってはこの日は嬉しい一日となった。この馬自身2019年にはGran Corsa Siepi Di Milano (G1)勝ちのある地元では代表格の一頭で、今年は12月からコンスタントに使っているが、比較的調子は良さそうだ。元々フランス調教馬でMeranoへの遠征経験もあるCandalexが2着に入った。どうやら最近スイスのJuerg Langmeier調教師のところに移籍したようで、あまりスイス調教馬がイタリアを始めスイス以外で好走した記憶がないのだが、今後はどうするのだろうか。ゆったりと逃げるのは良かったのだが、どうにも飛越自体が安定しないようなところが目立った。チェコのPiton Des Neigesが3着に入った。

 

Lunedi' Di Pentecoste - Memorial Ludovica Albertoni Euro 25,000 TRIO

per cavalli di 5 anni ed oltre (Steeple-Chase - LISTED RACE - FANTINI) 3900m (Replay)

1. Notti Magiche J: Ondrej Velek T: Josef Vana Jr

Gran Premio Merano連覇のL'Estranなどが出走していたが、早々にAl Bustanが落馬すると、Oxer Grandeにて唯一の地元勢のPurple LightのみならずL'Estran、Lodgian Whistleも落馬。First of Allが逃げるも勝負所から失速し、変わって抜けてきたNotti MagicheがそのままBugsie Maloneに10馬身差をつけて楽勝した。

やや全体的にアクシデントの多いレースとなってしまった。Al Bustan、L'Estranなどは凡ミスは重複落馬によるもので従はなく、とりあえず馬は元気に走っていたようなので問題はないのだが、今シーズンを占うSteeplechaseとしての内容は微妙である。Notti Magicheは今年11歳になるベテランで、さすがは安定したレース運びであった。2着のBugsie Maloneは久々のMeranoのSteeplechaseであったが、2019年に走った際も一線級相手にはやや厳しい内容であり、今回のレース内容としても同様であった。上記のCandalexと同様に元フランス調教馬で、スイスのJuerg Langmeier調教師が送り込んできたGalant Du Chenetは早々に馬群から遅れるも、とりあえずは3着に頑張ったようだ。昨シーズンは破竹の勢いの連勝を見せたFirst of Allは案外な内容で、どうにもレース中のお行儀の悪さが目立ったのと、苦しくなると堪えきれずにあっさり後退するところがあった。Auteuilでも同様の問題点を見せており、素質だけで勝てる昨年までと異なり、このクラスで戦うには障害馬としてもう一段階完成度を上げる必要があるように感じる。