にげうまメモ

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21/07/11 Weekly National Hunt / Jump Racing

*障害競馬回顧 2021/07/05-2021/07/11

7/6(火)

Lysá nad Labem (CZE) stav dráhy: 3.6 (dobrá / Good)

〇 Memoriál Evy Palyzové O pohár hejtmanky Středočeského kraje

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4600 m, cena, 5letí a starší 150.000 Kč (Replay)

1. Aeneas J: ž. Jan Kratochvíl T: Váňa st. Josef

途中からスパートを掛けたAeneasがあっさりとそのまま後続を突き放すと、2着のLarizanoに12馬身差をつけて勝利した。AeneasはLysá nad LabemのCross Countryのスペシャリストで、ここまで2019年のPardubiceのCena Vltavy (Stcc NL)にて4着はあるのだが、昨年以降は専らLysá nad Labemを使っている。遡ればチェコSt Legerの2着、スロバキアダービー3着もある馬だが、どちらかというと小回りの利くこのような競馬場の方が合うのだろうか。つい先日死亡したGalileoの産駒だが、未去勢の牡馬ということで、今後の動向にも注目したいところ。13歳のベテランLarizanoが2着。最近はポーランドとLysá nad Labemが専門だが、崩れずに走っている辺りさすがといったところ。Her Himは案外振るわず3着。昨年ポーランドで結果を残してきたCosmic MagicはBankにて落馬に終わった。

 

なお、Galileo種牡馬として平地競争における多数の名馬を輩出しているが、 イギリス・アイルランド・フランスにおいて障害G1を勝利した産駒はCelestial Halo、Windsor Park、Supasundaeの3頭である。また、オーストラリアではVIC州Grand National Steeplechaseを3勝した名馬Wellsを輩出している。Sadler's Wellsの系統の分枝となるGalileoの系統もまた多数の有力な障害馬を輩出するラインであり、その影響力は各国の障害競走においても非常に大きい。

ちなみに、Galileo産駒の日本の障害競走における出走歴は殆どなく、唯一アメリカンゴールドという平地の未勝利競走を勝ったのみの馬が障害未勝利戦で3着に入ったのが最高である。

 

7/11(日)

Racing Te Aroha @ Te Aroha (NZ) Heavy10

〇 Victor & Frank Matijasevich Hurdle RST OPN HDL SWP 3100m (Replay)

1. El Luchador J: Shaun Phelan T: Mark Brooks

人気のRaucousが逃げるも、最終コーナー辺りから後続が殺到。一旦は抜け出したTwin Spinnerが逃げ込みを図るも、混戦を内から抜け出してきたEl LuchadorがBanks Roadを凌いで勝利した。El LuchadorはHurdleは21勝目とした。KS Brown Hurdle (PJR)にてArite Guruの2着のある実績馬だが、今回は全体的に逃げたRaucousを目掛けて前掛かりになる中、馬群のうちでじっくり構えたShau Phelan騎手の判断が当たったものと思われる。外を回って進出してきたBanks Roadが2着だが、最近この馬はRST OPN HDLクラスでもあまり良いところがないだけに、全体的に展開一つで変わり得るメンバーであったということだろう。前走のRST OPN HDLを勝って人気を集めていたRaucousは前半から引っかかり気味に走るところが目立ったが、それ以上に道中のプレッシャーが厳しかったかもしれない。

 

〇 Frank & Annie Matijasevich Memorial Steeplechase RST OPN STP 3500m (Replay)

1. Lacustre J: Craig Thornton T: Samantha Logan

前半からThat's How It Goesが積極的に引っ張るも、2周目から押っ付けて前に出てきたLacustreがそのまま後続を振り切り勝利した。Craig Thornton騎手は2014年に騎手を引退したのだが、今年の5月に復帰し、これが初の勝利となる。一方のLacustreは2019年のPakuranga Hunt Cup (PJR)の勝ち馬だが、その後故障で長く戦列を離れ、今年の4月にレースに復帰していた。McGregor Grant Steeplechaseでは5着とうまくいかなかったのだが、ようやくここに来て調子を上げてきたようで、レース内容としても積極的にThat's How It Goesを競り潰しにいくパフォーマンスで、今後が楽しみになるものであった。上り馬のItiswhatitisが2着。人気のEionは前には肉薄できずの3着だが、もう少し馬場が渋った方がいいかもしれない。