にげうまメモ

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22/07/10 Weekly National Hunt / Jump racing

7/6(水)

Lysá nad Labem (CZE) stav dráhy: 4.3 (dobrá až měkká / Good to Soft)

〇 Memoriál Evy Palyzové o pohár hejtmanky Středočeského kraje

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4600 m, cena, 5letí a starší 150.000 Kč (Replay)

1. Dusigrosz J: ž. Ondřej Velek T: Váňa st. Josef

人気を集めると思われたAeneasが直前で回避。レースは人気のAntalgiqueが引っ張るも、途中からDumon Roclayが先頭に代わり逃げ込みを図る。しかしDumon Roclayの飛越は安定せず、再度Antalgiqueが前に出るも、直線に入ってArganoとの併せ馬の状態で追いこんできたDusigroszがArganoを制して勝利した。

この競馬場のCross Countryはテクニカルで途中に大型のIrish Bankもあるため極端にペースが落ちる場合もあるのだが、今回は前半からある程度のペースでAntalgiqueが引っ張っている。Dusigroszは主にSteeplechaseで実績を残してきた馬で、このコースのCrossは2020年に経験はあるのだが大敗している。今回は久々のCross Countryで、やや飛越に手間取る場面もあったのだが結果を残した。今後の予定は不明だが、そろそろSteeplechaseでは頭打ち気味になっていること、及び久々のCross Countryである程度のペースを追走することに成功したことを踏まえると、Cross Countryを続戦するのであれば面白い存在になるかもしれない。Arganoは未勝利馬だが、ある程度前がやり合う展開を利して2着まで雪崩れ込んだ。このコースで実績のある牝馬Antalgiqueは最後息切れして3着。14歳馬Larizanoもいたのだが、さすがに今回はペースが厳しかったようだ。

 

7/8(金)

Kilbeggan (IRE) Good (Good to Yielding in places)

Midlands National Handicap Chase (Grade B) 3m1f (Replay)

1. Hurricane Georgie J: Jack Kennedy T: Gordon Elliott

牝馬Fairyhill RunがKapard、Freewheelin Dylanなどを制して逃げる展開。道中はやや後続にリードを取って逃げるも、残り3障害手前からKapardが前に出ようと試みる。しかしながらKapardは残り3障害地点で飛越をミスして後退。代わって後ろから進出してきたHurricane Georgieが最終障害前で前に出ると、そのまま後続を13馬身突き放して勝利した。

Hurricane Georgieはまだ5歳の若馬だが以外と経験は豊富なようで、この夏は牝馬限定Handicap Hurdleを含む3連勝とした。レース運びを見る限りやはり夏場にありがちな良馬場のスピードタイプといった印象で、今回も一気の距離延長をスピードで押し切ったようなレースであった。Gordon Elliott調教師は今年の中山グランドジャンプに2頭ほど予備登録していたようだが、中山に適性があるとすればこういう馬だろう。前走Connacht Nationalで2着に入ったPopongは後方から足を伸ばすも2着まで。Rachael Blackmoreは上手く乗っているのだが、今回はやや相手が強かった。Porterstown Handicap Chase (Grade B)で3着に入ったあとしばらく休養していたFairyhill Runはこれが222日ぶりの復帰戦で、積極的に運んで見せ場を作った。実績馬としてはBattleoverdoyen、Freewheelin Dylan、Hardlineなどもいたのだが、いずれもあまり良いところなく大敗に終わった。

 

7/10(日)

Corlay (FR) Bon Souple (3.3)

Prix Carcaradec - Grand Cross De Corlay

Cross Country # 8 TROPHEE NATIONAL DU CROSS HARAS DU LION Pour tous chevaux de 6 ans et au-dessus. 5600m (Replay)

1. Gold Allen J: Erwan Bureller T: Patrice Quinton

なかなか面白いコースを通るCorlayのGrand Cross。レースはFayasが逃げるも途中からBarcarolleが先頭に。さらにChampi De Bersyが前に出るも、障害手前で逃避して競争中止。一旦は前に出たGold Allenを制してBarcarolleが逃げ込みを図るも、最終障害手前で前に接近してきたGold Allenがこれを捉えて勝利した。

Gold Allenは主にAuteuilの重賞戦線を戦ってきた馬で、昨年の段階ではPirx Wild Risk (Listed)の勝ち鞍もある。ただし、基本的にはAuteuilの重賞クラスでは荷が重かったようで、今年からCross Countryに転向していた。Cross2戦目でいきなり結果を出すのだから大したものだが、やはり最後はSteeplechaseのような性質を有するCorlayにて終いのスピードで間に合わせたといった印象が強く、もう少し経験が欲しいところだろう。Cross Countryの経験のある牝馬Barcarolleは安定したレース振りで2着に入った。実績馬Otchoa Rougeはいつもの戦術を取ったのだが、さすがに押し上げるタイミングがなかったようで、前からはやや離れた3着に終わった。

 

その他

Donald McCain: Jump racing needs a longer summer break to tackle staff burnout and small field sizes (Sky Sports)

近年イギリス競馬のfield sizeの減少とスタッフの燃え尽き症候群等が問題となっているのだが、Donald McCain調教師は夏の障害競馬のブランク期間をより長くとることを提言しているようだ。

Jumps racing to be banned in SA (Racing.com)

The Greensが提出しているSA州の障害競馬を禁止する法案は可決される見通しのようだ。長らく続いたSA州の障害競馬を巡る問題もこれで終止符が打たれるものと思われるが、残念ながら最悪の結末となってしまった。これでオーストラリアにおいて障害競馬を開催するのはVIC州のみとなる見込みである。

Jumps racing to be banned in South Australia with state government backing Greens bill (abc.net)

上記の決定に関して両者の言い分が記載されている記事。Oakbank Racing ClubのArabella Branson及びThe Greens側の主張も記載されているが、ここに要約するほどの価値すらない失笑ものである。

“Welcome To South Australia, Where Jumps Racing Came To Die” (RSN)

上記の経緯に関するMatt Stewart氏による記事。タイトルはSA州とVIC州の州境にかけた痛烈な皮肉となっている。

JUMPS RACING CONTINUES TO GROW IN VICTORIA (AJRA)

上記の決定を受けて、Australian Jumping Racing Associationは上記のような声明を発表した。Victoria州の障害競馬はここ最近で大きく状況が改善されており、この先10年間の発展に関する指針も発表されている。