にげうまメモ

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23/01/29 Weekly National Hunt / Jump Racing

1/26(木)

Gowran Park (IRE) Soft (Heavy in places)

John Mulhern Galmoy Hurdle (G2) 3m100y (Replay)

1. Teahupoo J: Davy Russell T: Gordon Elliott

ゆったりとMy Design、Longhouse Poetなどが引っ張るも、残り2障害あたりから前に出てきたTeahupooがそのまま後続を大きく突き放して勝利した。

Teahupooは前走のHatton's Grace Hurdle (G1)から連勝とした。前走はHoneysuckleという圧倒的存在がいての勝利であったが、今回は人気に応えたこととなる。初の24f戦で恰好を付けたのは収穫で、この馬にとっては飛躍のシーズンとなっている。ただし、今回はどうにも全体的にメンバーとしてはかなり手薄で、ここからG1はおろか重賞クラスでも立派に主役を張れるかは疑問といった面々が相手で、この快勝が今後につながるものであるかは微妙である。Henry de Bromhead厩舎への移籍2戦目となったSumemrville Boyが2着。2018年のSupreme Novices' Hurdle (G1)を勝った馬だが、結局上のクラスのG1では足りなかったようで、アイルランド移籍前では重賞クラスでも足りないレースを繰り返していた。前走Demolition Hurdleを勝ったLonghouse Poetも人気になっていたが、ここではいいところなく敗れた。この馬はHurdleでどうこうということを目的にはしていないようで、明らかにGrand National等へのステップレースだろう。

 

Thyestes Handicap Chase (Grade A) 3m1f (Replay)

1. Carefully Selected J: Paul Townend T: Willie Mullins

一昨年の勝ち馬Coko Beachが積極的に引っ張る展開で、これにDarrens Hopeなどが絡んでいくが途中からはCoko Beachの単騎逃げの格好になる。そのままCoko Beachは積極艇に運ぶも、残り3障害あたりから後続が接近。Dunboyneとの叩き合いを制したCarefully Selectedが勝利した。

Carefully SelectedはシーズンとしてはNovice上がりの馬だが、National Hunt Challenge Cup (G2)にも挑戦したNoviceシーズンのあとは1022日の休養を挟んでおり、これが復帰2戦目となる。Irish Daily Mirror Novice Hurdle (G1)ではその後のGold Cup WinnerであるMinella Indoの3着にも入っていた素質馬だが、すでに11歳と年齢を重ねておりレース選択としてはNationalを目指すことになるのだろう。11st8lbというトップハンデを背負って勝ち切った内容は高く評価できるものであり、あまり現役として残された期間は長くなさそうだがなんとか無事に行って欲しい。10st8lbの軽量馬Dunboyneが2着。昨シーズンFlorida Pearl Novice Chase (G2)を勝ったPencilfullofleadはこれが初の24fハンデ戦であったが、最後追い込んで3着に来たようだ。

 

1/28(土)

Cheltenham (UK) Soft (Good to Soft in places)

JCB Triumph Trial Juvenile Hurdle (G2) 2m179y (Replay)

1. Comfort Zone J: Jonjo O'Neill Jr. T: Joseph O'Brien

引っかかり気味にJupiter Du Giteが後続を引き離して逃げるも、途中からは落ち着き馬群は密集して進行。そこから抜けてきたComfort ZoneがScriptwriterとの叩き合いを制して勝利した。

Comfort ZoneはこれでHurdleは4戦3勝とした。Churchill産駒のex-flat horseで、これでCoral Finale (G2)から重賞は連勝となる。元平地馬のスピードが生きるゆったりとしたJuvenile Hurdleらしい展開で、内容的にも納得のものだろう。ただしFairyhouseではLossiemouthに6馬身差の3着に終わっており、Cheltenhamで逆転が可能かは考えた方がよさそうだ。同じくex-flat horseのScriptwriterが2着。Coral Finale Juvenile Hurdle (G2)ではComfort Zoneに僅差の2着に入っていたが、今回はやや差がついてしまった。Castle Du Berlais産駒のJupiter Du Giteはさすがにレースになっておらず大敗に終わった。背が高く跳びの大きいフランスのSteeplechaseタイプのAQPSで、Gary Moore厩舎で大成できるかはどうにも微妙である。

 

〇 Novices' Chase (Class 2) 2m4f127y (Replay)

1. Stage Star J: Harry Cobden T: Paul Nicholls

前々で運んだStage StarがそのままDatsalrightgino以下を振り切って勝利した。Stage StarはこれでChaseは3勝目とした。HurdleではChallow Novices' Hurdle (G1)勝ちのある素質馬だが、その後ノドの問題があったようでWind Surgeryがあり、今シーズンはだいぶ調子を戻してきたようだ。全体的に体幹の強さを感じさせる安定した飛越を見せており、ノドの問題さえなければいいところまで行きそうだ。対抗角と思われていたFire Dancerはいいところなく早々に後退して途中棄権。ex-french steeplechaserのImastarもいたのだが、早々に落馬に終わった。フランスでは重賞で入着歴もある実績馬なのだが、飛越を見ているとフランスのSteeplechaseに対応した飛越を見せていたようで、どうにもイギリスのChaseに対応しきれていない感があった。

 

Glenfarclass Cross Country Handicap Chase (Class 2) 3m6f37y (Replay)

1. Back On The Lash J: Sean Bowen T: Martin Keighley

Legends Rydeが発馬拒否。レースはCrealion、Snow Leopardessなどが前に行く展開で、好位からBack On The Lashなど。馬群は比較的固まって進行するが、Minella Times、Easyslandは後ろから。好位から進めたBack On The Lash、Snow Leopardessが途中から先頭に立つが、ここから抜けてきたBack on the Lashが追いかけてきたDeise Aba、Delta Workらを振り切って勝利した。

ハンデ戦とはいえMinella Times、Delta Workなどが比較的抜けた斤量を背負っていた一方で、それ以外の馬についてはほぼ10st台の斤量を背負っている。Back on the Lashはこの路線では常連となった馬で、2021年の11月にはこのレースを勝利している。全体的にやはりコースへの慣れも大きかったようで、Sean Bowen騎手が勝負所で一気に前に出ていく好判断もあった。Deise Abaはこのレースは初めてであったが結果を残した。もともとは超長距離のハンデ戦にいた馬で、昨年はGrand National (G3)にも参戦している。10st3lbの恩恵はあったとはいえ、今後もこの路線で期待できそうだ。上位勢でやはり目立つのはDelta Workで、11st7lbの斤量を背負ってこの着差であれば十分だろう。どうにも鞍上とは初コンビだった影響か飛越のリズムが合わない場面がしばしば認められており、次は期待できそうだ。Mortal、Francky Du Berlaisまでさして差はなく、Snow Leopardessも最後は馬場が速すぎた影響でおいていかれたとはいえ、Cross Countryに目途をつけるレースを見せた。過去にはこの路線で強い競馬を見せていたEasyslandはここならばと期待されていたようだが、後方で我慢をさせるレースでいいところなく大敗。気性的に問題のある馬で、かつ重馬場だとあっさり脱落するところがあるため、今回のようなある程度早い馬場で気分よく運ぶことができればチャンスはあったのだが、この馬のいいところをさっぱり出せずに終わった。Minella Timesはどうにも飛越がちぐはぐで早々に途中棄権。Roi MageはCompiegneのCross Countryでも実績のある馬で、ここでも途中まではいい飛越を見せていたのだが、前の馬に引っかかったのか途中で落馬に終わった。

 

Clarence House Chase (G1) 2m62y (Replay)

1. Editeur Du Gite J: Niall Houlihan T: Gary Moore

元々Ascotで予定されていたレースだが、馬場凍結のためCheltenham開催に移動になった。この競走がCheltenhamで開催されるのは2017年以来となる。EnergumeneとEdwardstoneの強力な2頭の参戦により、Ascotの段階ではAmarillo Skyのみが出走を予定していたのだが、Cheltenham開催になったことで加えて3頭が出走を表明し、結果的には6頭立てのレースとなった。レースは前半からEditeur Du Giteが積極的に引っ張る展開だが、好位で抑えきれない勢いでEnergumeneが追走し、馬群は比較的密集して進行する。Editeur Du Giteはそのまま果敢に引っ張り、Energumene、さらに後方からEdwardstoneが押し上げてくるも、一度は前に出たEdwardstoneを差し返すような形でEditeur Du Giteが勝利した。Energumeneは最終障害で大きなミスをして3着に終わった。

Energumeneはフランス系の快速馬なのだが、AscotのClarence House Chase (G1)にて逃げてShishkinに差し切られて以降基本的に控える競馬を試みている。今回も主張して前に出たEditeur Du Giteに対して後ろから我慢をさせて追走しているのだが、レースの進め方としてはペースを握ったEditeur Du Giteに対して完全に後手に回る形で、この馬の高いスピードと加速力を全く生かすことなく終わっている。昨年のQueen Mother Champion Chase (G1)では当面の相手と思われたShishkin及びChacun Pour Soiが競争中止となり、残ったメンバーとしては格下のみであったことからこのようなレースでも恰好が付いたが、Edwardstone、さらにはCheltenhamの形状を利用して決め打ちしたEditeur Du Giteが相手だとさすがに苦しいということだろう。ただ、どうにもピッチ型の加速を見せるタイプでスピード自体の持続性能としてはやや疑問もありそうで、Cheltenhamだとやや乗り難しい面はあるかもしれない。

一方のEditeur Du Giteは前走のDesert Orchid Chase (G2)に続き大仕事をやってのけた。もともとこのCheltenhamのコースは得意としており、Niall Houlihan騎手もこの馬のことを熟知している。内容的にはCheltenhamの独特の形状を大いに利用したものだが、Queen Mother Champion Chase (G1)でも同じようなレースを行う馬として注意したい。EdwardstoneはEnergumeneを目標に騎乗したことからやや勝ち馬に対して仕掛け遅れの面があった。やはり内容的にはCheltenhamのコースは得意としているようで、Energumeneに対してCheltenhamでやりやすいとしたらこちらだろう。おそらくQueen Mother Champion Chaseでも同じようなレースをすると思われるが、Tom Cannon騎手の仕掛けのタイミングを含めて注意しておきたい。

 

Paddy Power Cheltenham Countdown Podcast Handicap Chase (Premier Handicap) 2m4f127y (Replay)

1. Il Ridoto J: Harry Cobden T: Paul Nicholls

Coole Codyと並んで逃げたIl RidotoがFugitifとの叩き合いを制して勝利した。Il Ridotoは重賞は初勝利とした。ここのところはCheltenhamの20f戦のみを使っていたようだが、レース内容としては全体的にCheltenham向きのメリハリの利いたいいスピードを見せていた。レース展開による助けもありそうで、今回初めて逃げる競馬となったことを考えると、どうにもこの路線はスタート直後にスプリントを掛ける必要があることには注意しておきたい。Fugitifはうまく馬群を縫って出てきたが惜しい2着。11st3lbということを考えるとこちらを上に取るべきだろう。3着以下は大きく遅れた。12歳のCoole Codyはいつものように前目で運んだが、さすがにコーナーから一気に突き放されて大敗。だいぶ年齢的にスピードには衰えがありそうで、Cheltenhamの常連といえどこのクラスではそろそろ厳しいかもしれない。

 

Cotswold Chase (G2) 3m1f56y (Replay)

1. Ahoy Senor J: Derex Fox T: Miss Lucinda Russell

Ahoy Senorが前に行くも早々にFrodonが前に出て引っ張る。しかしレース後半からSounds Russianが果敢に前に出て逃げ込みを図るも、じわじわとこれに接近してきたAhoy SenorがSounds Russianを退けて勝利した。

Ahoy Senorは昨シーズンのMildmay Novices' Chase (G1)の勝ち馬で、今シーズンもk対されたのだがここ3戦はさっぱり飛越が安定せずいいところなく終わっていた。本来良質なスピード能力を持った馬で、Aintreeでは果敢に前に行って飛越のリズムをつかんでいたのだが、今回はむしろCheltenhamのコース形態を生かしたSounds Russianの後半の加速によりこの馬にとってはレースを運びやすくなった可能性がある。ただ、好位のポケットで我慢させることはかえってこの馬の飛越には悪影響を及ぼす可能性が考えられ、今回は展開の助けはあったものの、同じようなレースをされるとやや怪しいところはあるかもしれない。Suonds Russianは果敢なレースで見せ場を作った。Noble YeatsはやはりCheltenhamだとレースの流れに乗り切れないところがあったのだが、最後はじわじわと差を詰めて3着まで来た。勝ち馬とはさほど離されてはいないようで、より厳しいレースになることが想定されるCheltenham Gold Cup (G1)ではさらにパフォーマンスを上げてくることも期待できそうだ。ProtektoratもHaydockやAintreeの方がやりやすそうな敗戦で、コース替わりで期待できそうだ。Frodonは年齢的なものもありそうで、現状このメンバー相手だとさすがに苦しかったようだ。

 

Cleeve Hurdle (G2) 2m7f213y (Replay)

1. Gold Tweet J: Johnny Charon T: Gabriel Leenders

例によってDashel Drasherが果敢に逃げる展開で、これにBotox Hasが絡んでいく。Paisley Parkはその後ろからDashel Drasherの逃げ足はなかなか衰えず、Paisley Parkもなかなか接近できないが、これに持ったままでついていったのがGold Tweetで、最終障害を越えてDashel Drasherを振り切って勝利した。Paisley Parkは3着に終わった。

イギリスにおいてフランス生産馬やフランス障害競馬の出身馬が活躍することは珍しいことではないが、フランス調教馬が重賞競走を勝利することは近年では極めて珍しい。Gold Tweetはフランス障害競馬ではお馴染みの馬で、昨年はPrix Maurice Gillois (G1)にてLet Me Loveの3着に入っている。どうやらGabriel Leenders調教師は比較的距離に融通が利くスピード馬として評価していたようで、今シーズンはSteeplechaseではなく秋から終始Hurdleのみを使っていた。前半はかなり引っかかるところはあったが、これはおそらくイギリスの24f Hurdle戦のペースに戸惑ったものだろう。なにかとイギリスの障害に手を焼きがちなフランス調教馬にも関わらずイギリスHurdleに対応した飛越を見せており、おそらくかなり入念に準備をしてきたものと思われる。Stayers' Hurdleには現時点で登録がないようだが、調教師曰くオーナーと相談するそうだ*1。Dashel Drasherは例によってこの馬のレースをしての2着。Paisley Parkは3着に終わったが、Champが早仕掛けをしたことでレースがしやすくなった前走と異なり、今回はさほど極端な展開にならなかったことが敗因だろう。

 

Ballymore Novices' Hurdle (G2) 2m4f56y (Replay)

1. Rock My Way J: Tom Scudamore T: Syd Hosie

人気薄のWay Outが淡々と引っ張る展開も馬群は例によって密集して進行。残り3障害あたりから抜けてきたRock My Wayが人気のPembrokeを振り切って勝利した。

Rock My WayはこれでHurdleは初勝利とした。ex-pointerで前走のMaidenではさっぱり評価されていなかったようだが、その前評判を覆す走りを見せている。ただ、少なくとも前走のNovice戦でいいレースをしてきたPembrokeを下したことは評価してよさそうだが、とはいえメンバー的にどうかという懸念はまだついて回りそうだ。そのPembrokeは差のない2着。SandownのWinter Novices' Hurdle (G2)を勝ったHenri the Secondはやや離れた4着に終わった。

 

Doncaster (UK) Good

Lightning Novices' Chase (G2) 2m78y (Replay)

1. Tommy's Oscar J: Danny McMenamin T: Mrs. Ann Hamilton

Since Day Oneがかなりゆったりとしたペースで逃げるも馬群は密集して進行。ここから出てきたTommy's OscarがBoothillに5馬身差をつけて勝利した。

Tommy's OscarはこれでChaseは2勝目とした。HurdleではNew One Unibet Hurdle (G2)の勝ち鞍がある馬で、今シーズンからChaseに移行している。内容的には16fにしてはだいぶのんびりとしたレースといったところで、よりペースが流れたときにどこまで対応できるかは未知数だろう。良馬場の上がり勝負で5馬身差というのはそれなりに決定的だが、レースの質としては若干微妙でもある。Wayward Lad Novices' Chase (G2)の勝ち馬Boothillが2着で、5lbの斤量差を考えるとあまり差はなさそうだ。

 

Yorkshire Rose Mares' Hurdle (G2) 2m128y (Replay)

1. Epatante J: Nico de Boinville T: Nicky Henderson

後方からじわじわと出てきたEpatanteがそのまま後続に6馬身差をつけてあっさり勝利した。Epatanteは過去にも複数のG1を制覇している近年のイギリスを代表する牝馬で、どうしてもHoneysuckleなどの陰には隠れがちなのだが、とはいえ常に上位争いを繰り広げてきた実力は確かなものである。どちらかというと16fの良馬場において瞬発力を生かすタイプで、さすがに牝馬限定の16f戦でこの馬場条件であればあっさりこれくらい突き抜けておかしくはないだろう。ただ、同厩舎のConstitution Hill相手だとだいぶ苦しいというのはここ2戦ではっきりしており、いっぽうで20f戦というのはもう少し条件が付きそうなところを踏まえると、Cheltenhamではやや扱いが難しくなりそうだ。

 

River Don Novices' Hurdle (G2) 3m84y (Replay)

1. Maximilian J: Brian Hughes T: Donald McCain Jnr

The Wounded Kneeがやや前向きに逃げる展開も馬群は密集して進行。内からじわじわと出てきたMaximilianがStay Away Fayを差し切り勝利した。

MaximilianはHurdleは3勝目とした。Winter Novices' Hurdle (G2)ではHenri The Secondから8馬身離れた3着に敗れているが、その後Wind Surgeryがあったようだ。基本的にここまで24fで結果を残している馬のようで、今回も難しい位置からかなり長い脚を使って追い込んできている。あまりG1でどうこうという馬がこのレースの勝ち馬にはいいないのだが、すぐにHurdleで結果を残すというよりはChaseを含めて長い目で見ておきたい。前走Class3のNovice戦を勝ったばかりのStay Away Fayが2着に入った。

 

Sky Bet Handicap Chase (Premier Handicap) 2m7f214y (Replay)

1. Cooper's Cross J: Sam Coltherd T: Stuart Coltherd

Tea For Freeがやや前向きに引っ張るも馬群は比較的密集して進行。これにGa Law、Cooper's Cross、Cap Du Nordが接近するも、残り2障害で落馬したTea For Free、最終障害で落馬したGa Lawを残してCooper's Crossが勝利した。

Cooper's Crossはこれが久しぶりの24f戦であったが結果を残した。基本的にはClass2のHandicap戦で走ってきた馬で、Hurdleでも大した実績があるわけではない。どちらかというと良馬場の方がよさそうな感はあるのだが、とりあえず今シーズンは崩れずに走っているようで調子の良さという点では気を付けた方がよさそうだ。10st3lbの軽量馬Cap Du Nordが差のない2着。前走CheltenhamのPaddy Power Gold Cupでいい競馬を見せたGa Lawは最終障害で落馬に終わった。12st0lbという斤量を考えればこれだけ走れたことは大したもので、馬自身は無事なようなので引き続き期待したい。

 

Fairyhouse (IRE) Soft

Solerina Mares Novice Hurdle (G3) 2m3f110y (Replay)

1. Ashroe Diamond J: Danny Mullins T: Willie Mullins

牝馬のNovice戦らしくHalka Du Tabertが逃げるも馬群は密集して進行。ここからJetaraなどが抜けてくるも、外から出てきたAshroe DiamondがJetara以下を差し切り勝利した。

Ashroe DiamondはHurdleでは重賞初勝利とした。ここまでRoyal Bond Novice Hurdle (G1)、Future Champions Novice Hurdle (G1)でもいいレースをしていたのだが、今回は牝馬が相手ということで実績通りの走りを見せたことになる。牝馬Novice戦らしくゆったりとしたレースであったが、ここでのスプリント勝負を勝ち切ったことは収穫だろう。前走High Definitionの2着に入ったJetaraがまたもや2着。Maidenを圧勝して挑んできたHalka Du Tabertが3着に入った。4着のWhatcouldhavebeenまであまり差はなく、勝った馬はそれなりに力量はありそうだが、レースの性質としてはやはり牝馬限定戦といった印象のレースだろう。

 

Pau (FR) Tres Souple (4.1)

Prix John Henry Wright (Classe 1)

Cross Country #1 TROPHEE NATIONAL DU CROSS HARAS DU LION - GENYBET Pour tous chevaux 6 ans et au-dessus. 5000m (Replay)

1. Galcoflaur J: Thomas Beaurain T: Philippe & Camille Peltier

この日から始まったTrophée National du Cross。レースはHip Hop Contiが引っ張るも2周目のBanquetteに入る地点からGalcoflaurが先頭に。そのまま追いかけてきたHarmonie RoqueをしのいでGalcoflaurが勝利した。

Galcoflaurは前走のPrix Mortimer De Lassenceから連勝とした。そこまで連勝街道を伸ばしていたSaint Godefroyを下しての勝利で、その前走がフロックではなかったことを示したことになる。飛越にも特段問題はなく、自身のペースで進んだとはいえ安定したパフォーマンスであった。昨年からPauのCrossに参戦しているHarmonie Roqueが2着で、前走はClass2を勝っていたのだが、全体的に落ち着いた流れであったとはいえ上のクラスでもやれることを示した。ここのところ好調のHip Hop Contiはやや遅れての3着。昨年Grand Cross De Saumurを勝利したGamsoulは勝負には加われず離れた4着に終わった。Lucky Net LoveはPassage de Routeの中間で落馬に終わった。

 

1/29(日)

Naas (IRE) Soft

Finlay Ford At Naas Novice Chase (G3) 3m170y (Replay)

1. Thedevilscoachman J: Brian Cooper T: Noel Meade

Amiriteが淡々と引っ張る展開も、好位からじわじわとRamilliesが接近。そのままRamilliesは馬群を割って進出を試みたThedevilscoachmanをブロックすると、再度追いかけてきたThedevilscoachmanを抑えて1位で入線した。

上記のレース展開により、どうやらRamiliesは2着に降着になったようだ。RamiliesはHurdleではG1戦線に参戦するもThe Nice Guryには遠く及ばなかった馬で、これがChaseでは2戦目となる。レース内容としてはだいぶ安定したものを見せていたが、とはいえこの時期の24f Novice Chaseということもあってかメンバー的には若干悩ましいところがある。ThedevilscoachmanはBoyne Hurdle (G2)の勝ち馬だが、前走のDrinmore Novice Chase (G1)では落馬に終わっており、今回は仕切り直しの一戦であった。3着のAmiriteもNeville Hotels Novice Chase (G1)で落馬に終わっており、全体的にここから上を目指したい馬が多かったとはいえ、すでにこの路線も有力馬がだいぶ固まってきた感もあり、どこまで上で通用するかは注意した方がよさそうだ。

 

Limestone Lad Hurdle (G3) 1m7f151y (Replay)

1. Echoes In Rain J: Paul Townend T: Willie Mullins

Cash Backが淡々と逃げるも、内から抜けてきたEcoes In Rainがもったままで後続を突き放して勝利した。

Echoes In Rainは2021年にNoviceのG1を勝っている馬で、その後は16fの主役候補として期待されていたものの、どうにも勝ち負けには加われないレースを繰り返していた。障害戦では上記G1以来の勝ち星となる。どうにも気性的に乗り難しいところがあるようで、ひとまず今回は勝ち切ったこと自体は収穫ではあるものの、メンバー的にはさほど強力な面々ではなく、ここからいきなりG1クラスでどうこうというのは微妙かもしれない。11歳のCash Backが2着。Bob OlingerはHurdle帰りということで再度期待されていたようだが、どうにも伸びきれず3着に終わった。これが久しぶりの16f戦で、ここを叩いて変わってくればよいのだが、ここ2戦の内容からは少々望み薄といったところだろう。

 

その他

Banks racing to return to Knockanard this February (Irish Point to Point)

KnockanardのPoint-to-PointにBank Courseが新設されたようで、今年の2月には当該コースを使用した競走が行われるそうだ。同競馬場のtwitterを見るとなかなか立派な障害が設置されているようで*2、開催が楽しみである。