にげうまメモ

障害競馬の個人用備忘録 ご意見等はtwitter(@_virgos2g)まで

23/05/07 Weekly National Hunt / Jump Racing

5/1(月)

Lysá nad Labem (CZE) stav dráhy: 2.8 (dobrá až pevná / Good to Firm)

Prvomájová steeplechase města Lysá nad Labem

Steeplechase crosscountry I.kat. - 4200 m, cena, 5letí a starší 150.000 Kč (Replay)

1. Aeneas J: Jan Kratochvíl T: Váňa st. Josef

スロバキアのEnjeu D'Arthelが前に行く展開も、Irish Bankを越えTimberを飛越した辺りからAeneasが前に出てくる。そのままAeneasが食らいついてきたEnjeu D'Arthelを振り切って勝利した。

AeneasはこのコースのCourse Specialistで、7月に行われるMemoriál Evy Palyzové o pohár hejtmanky Středočeského krajeを3連覇している。このレースは一昨年の2着に続く参戦であったがさすがの実力を見せた。ただしPardubiceではどうにもワンパンチ足りないというのが現状で、昨年もVelka PardubickaのQualification Raceに参戦するも結果は残せず、結局Cena Vltavyに切り替えている。ひとまず馬の調子自体はよさそうで、春先からいまいちだった昨年よりは良いスタートを切ったのだが、レース選択には少し注意した方がいいかもしれない。フランスではGrand Steeplechase De Paris (G1)に出走するなど実績のあるEnjeu D'Arthelは能力の高いところを見せたが、Auteuilで結果を残してきたSaddler Makerの産駒であることを考えると、あまり小回りコースの良馬場において機動力を生かすタイプではなさそうで、あまり今回のレース条件向きのようではなさそうだ。

 

5/2(火)

Warrnambool (AUS) Soft 6

〇 Maiden Hurdle

Set Weights. No age restriction, No sex restriction. Maiden. Apprentices can claim. Track name: Main. 3200m $50,000 (Replay)

1. Teofilo Star J: Campell Rawiller T: Gai Waterhouse

マイペースで逃げたTeofilo Starがそのまま後続を寄せ付けず8馬身差で圧勝した。Teofilo Star自身はこれでHurdleは3戦目で、前走のPakenhamにてCircle The Sunの2着に入っていた。内容的には前走と同じく逃げてのもので、見た目通り力が違った内容だろう。Campell Rawillerはこれまでに平地G1にて計66勝を挙げ、日本でもマーティンボロで重賞を勝つなど実績のある平地騎手Nash Rawillerの息子であり、今年22歳となる騎手で、元々は平地騎手として結果を残していたものの減量の問題もあり今年から障害騎手として活動している。すでにPakenhamのMaiden Hurdleで障害初勝利を挙げているが、初のthe 'Boolでの騎乗で勝利を挙げた。Nash Rawillerの父Keithは元障害騎手であり、Campellの祖父及び父もまたこのthe 'Boolでの騎乗を観戦していたようで*1、Campell Rawiller騎手にとっては新たな障害騎手としてキャリアを歩むうえで大きな勝利となった。

 

Brierly Steeplechase

Handicap. No age restriction, No sex restriction. No class restriction. Apprentices cannot claim. Track name: Steeple. 3450m $175,000 (Replay)

1. Britannicus J: Aaron Kuru T: Symon Wilde

the 'Bool初日のメインレース。レースは人気を背負ったFlying Agentがやや引っかかり気味に逃げる展開も、途中からBritannicusが先頭に。そのまま巻き返してきたFlying Agent及びValac以下を振り切ってBritannicusが勝利した。4着以下は大きく離れた。

Britannicusは昨年のAustralian Steeplechaseの勝ち馬だが、昨年のこのレースでは2着に入っていた。元々積極的な先行策が持ち味の馬であったが、今回はどうにも今シーズン初戦ということで引っかかり気味に走るFlying Agentを見ながら進めるという技ありのレースで、いったんFlying Agentが息を入れたところから前に出てくるというAaron Kuru騎手の判断が光る結果となった。10歳馬Flying Agentは元気に走って2着。Steven Pateman厩舎の期待の葦毛Valacはいい位置で進めたのだが、最後はFlying Agentに振り切られて3着に終わった。Inayforhay、Bee Tee Juniorはどうにもいいところなく途中棄権。ニュージーランドからAbacusが参戦していたが特にいいところはなく大敗に終わった。とはいえニュージーランドでの実績を考えればここでは明らかに格下の馬で、Open Steeplechase辺りでもそこそこ勝負になるElvison、Police Campあたりから大きく遅れなかったのは大したものだろう。

 

5/3(水)

Warrnambool (AUS) Heavy10

Galleywood Hurdle

Set Weights plus Penalties. No age restriction, No sex restriction. No class restriction. Apprentices cannot claim. Track name: Main. 3200m $175,000 (Replay)

1. Saunter Boy J: Steven Pateman T: Ciaron Maher & David Eustace

初日から好調のAaron Kuruを乗せたFabalotが引っかかり気味に逃げる展開も、好位から進めたSaunter Boyがこれをねじ伏せて勝利した。

Saunter Boyは言うまでもなく昨年のオーストラリアHurdleの最強馬で、前走のPakenhamのMJ Bourke HurdleではBlandford Ladに敗れていたが、今回はその借りを返したことになる。前走は敗れたとはいえ大きなハンデ差があったこともあり、そのハンデ差が2kgと縮小した今回はさすがの能力の高さを見せた。飛越自体も終始安定しており、そろそろSteeplechaseを使ってもよさそうな感もある。ドイツ生産馬のCamelot産駒のFabalotは引っかかり気味に走っての2着で、あの走りで2着まで残るのはむしろ大したものだろう。3着にはInstigatorが入り、あまりオーストラリアでドイツ生産馬を見ることは少ないのだが、ドイツ生産馬が2、3着を占める結果となった。

 

Nancy (FR) Souple (3.6)

〇 Prix De L'Est Republicain (Classe 3)

Cross Country Pour tous chevaux de 5 ans et au-dessus, n'ayant pas, depuis le 1er septembre de l'année dernière inclus, en steeple-chase, reçu une allocation de 11.000. 5000m (Replay)

1. Halco De Sarti J: Geoffrey-Gilles Vibert T: Ecurie Christophe Herpin

小回りのコースになかなか多数の障害が設置されているNancyのCross Country。レースは途中から前に行ったHalco De SartiがDisco De Vaut以下を振り切って勝利した。Halco De Sarti自身はこれでDurtalのClasse 3から連勝としたが、Classe 2以上では結果が出ていないようで、ひとまず5000メートルの距離に目途を付けたっということはプラスなのだが、引き続き相手関係が問題になりそうだ。ドイツのJetstream Jackは途中のBanquetteで大きなミスがあったが立て直して3着まで。Croco Rouge産駒のAQPSの牝馬Freydisは途中から脱落して大敗に終わった。Croco Rougeアイルランドに輸出されたのちフランスに移動したようで、産駒を見るとAQPSやACもいるようだ。

 

Bro Park (SWE)  Steeplechase god, Häckbana god

〇 VÅRSTEEPLECHASE

För 5-åriga och äldre hästar som ej segrat mer än 2 gånger. 50,000 kr 3500m (Replay)

1. Liars Corner J: Henrik Engblom T: Henrik Engblom

この日から始まったスウェーデンの障害競馬シーズン。レースは前にいったLiars CornerがそのままDon Diablo以下を振り切って勝利した。Liars Cornerは2021年のスウェーデンHurdleでは強い競馬を見せていた馬だが、同年9月のH.M. Drottningens PrisでEarly Voiceからやや離れた4着に終わったのを最後にやや長い休養に入っていた。ひとまず今回は初のSteeplechaseであったが飛越面に問題はなく、楽しみな馬が返ってきたということで期待できそうだ。なお、厩舎はKahlil De Burcaから現在はHenrik Engblom厩舎に変わっている。アイルランドからの移籍馬Don Diabloはようやくスウェーデン障害競馬で結果を残しての2着。スウェーデンHurdleの実績馬で、やはりSteeplechaseは初参戦となるMr Suarezが3着に入った。昨年から障害競馬に乗り始めたアマチュアのJacob Kvisla騎手のRoxie Roseは最終障害で大きなミスがあるも、立て直して5着に入ったようだ。

 

〇 NOVISSERIEN HÄCK

För 4-åriga och äldre hästar som ej segrat mer än en gång. 50,000 kr 3450m (Replay)

1. Mutadaffeq J: Kevin Parkin T: Karen Kuszli

途中から馬群を抜けて出てきたMutadaffeqが後続を突き放して快勝した。Mutadaffeqは昨年のBro ParkのSteeplechaseで3勝を挙げた馬で、その中にはJockeyklubbens Stora Prisも含まれている。その後はポーランドにも遠征していたようだがこちらではうまくいかず、今シーズンはHurdleから始動したようだ。内容的には明らかにここでは力が違ったといったところで、この馬の動向には引き続き注意したい。昨年のNovice戦線で戦ったXit、Impact of Bloomが2、3着に入った。Impact of BloomはDeep Impact産駒のBarocciの産駒だが、どうにも勝負所でもたついてMutadaffeqに前に入られるところが気になった。

 

5/4(木)

Warrnambool (AUS) Heavy10

Champion Novice Hurdle

Set Weights plus Penalties. No age restriction, No sex restriction. No class restriction. Apprentices cannot claim. Track name: Main. 3200m $60,000 (Replay)

1. Circle The Sun J: Campell Rawiller T: Eric Musgrove

やや積極的に逃げたCircle The Sunがそのまま後続を突き放すと、頑張って食らいついてきたNelson以下を振り切って勝利した。

Circle The SunはMaidenからHurdleは2戦2勝とした。PakenhamのMaidenではこの開催のMaidenにて強い競馬を見せたTeofilo Starを振り切って勝利しており、そのレースの水準の高さをここでも示したことになる。Campell Rawiller騎手はこの開催では障害戦2勝目で、その騎手としてのポテンシャルの高さを遺憾なく示すことに成功している。このレースでも素晴らしいペース配分で見事な逃走劇を見せており、これから楽しみな若手障害騎手として面白い存在になりそうだ。Frankel産駒で平地では重賞勝ちのあるNelsonが2着。Port Guillaumeは特にいいところなく大敗に終わった。

 

Grand Annual Steeplechase

Handicap. No age restriction, No sex restriction. No class restriction. Apprentices cannot claim. Track name: Steeple. 5500m $400,000 (Replay)

1. Rockstar Ronnie J: Chris McCarthy T: Ciaron Maher & David Eustace

オーストラリア競馬としては最長距離を誇る5500メートルの距離に計33の障害を飛越する競走。さらにWarrnamboolのコースの丘を2回昇り降りするタフなコースが設定されており、オセアニア随一の障害競馬としての名声を確かなものにしている。特に近年はOakbank Easter Festivalの消失に代表されるRacing SAの愚行、それとは対照的なまでのWarrnambool May Carnivalの大成功も相まって、オーストラリア最高の障害競馬としての地位を獲得しつつある。このレースを丘の上に集まって観戦する大観衆はもはや名物の光景と化しており、この日の競馬中継でも繰り返しその光景が映し出された。Great Eastern Steeplechaseを含む伝統ある障害競争を失い、閑古鳥が鳴き続けるOakbankの開催とは対照的なまでの大成功といっていいだろう。レースは元々フランスHaies出身の馬で、オーストラリアHurdle及びSteeplechaseで圧倒的なレースを見せていたStern Idolが集めていた。

スタートからStern Idolはやや抑え気味に好位から進め、代わりにイギリスDan Skelton厩舎出身のRockstar Ronnieが逃げる展開。それを追いかけてCrosshill、Vanguardなど。Epizeel、Hurry Cane、Blood And Sand、Police Campは後ろから。特にレースではアクシデントなく進行する。Stern Idolは終盤から押し上げを図るも、どうにも手ごたえが悪くあっさり脱落するとそのまま途中棄権。代わって後ろからTom Ryan騎手のPolice CampがCrosshill、Vanguardらを交わして出てくるも、Rockstar Ronnieがそのまま逃げ切り勝利した。

Rockstar Ronnieは上記のとおりもともとイギリスDan Skelton厩舎にいた馬で、特段目立った実績があるわけではないが、HurdleはNovice戦で2勝、ChaseはClass3で3勝をあげている。基本的には良馬場の2m~2m4f程度の距離を得意としていた馬のようで、Heavyの馬場はNovice Hurdle時代に一度経験があるだけなのだが、比較的良馬場でのスピードに優れたタイプと考えてよいだろう。オーストラリアではこれでSteeplechaseは2戦目であったが結果を残した。やや行きたがって走るのは前走のBM125 Chaseと同様だが、やはりオーストラリアの障害への慣れ、さらに距離延長、斤量的にも有利になったことが今回の大仕事に繋がったと考えてよさそうだ。

昨年2着のPolice Campは後方からじわじわと出ていくレース運びで、さすがのCourse Specialistぶりを見せてくれた。出走馬の中ではBrierly Steeplechaseにも出ていた唯一の馬だが、距離的にもおそらくこちらの方が向くのだろう。アイルランドからの移籍馬Crosshillが3着で、この馬もRockstar Ronnieと同じくオーストラリア移籍後あまり実戦経験があるわけではないのだが、やはりもともと持っていた馬の完成度が違うようだ。それにしてもこの5500メートルの舞台において、欧州障害競馬の出身馬が1及び3着に入り、欧州生産馬が1~3着を占めたということはやはり考えさせるものがある。

昨年のBrierly Steeplechaseの勝ち馬で、Grand Annual Steeplechaseでは人気を背負いながら落馬に終わったVanguardが南半球生産馬として最先着の4着。元々ニュージーランド障害競馬で頭角を現してきた馬だが、おそらくCrosshillとは2.5kg差の分だろう。昨年は結局the 'Boolでの出走のみに留まっていたことを考えると今年は無事に行って欲しいところである。5着以下は大きく遅れ、Epizeel、Hurry Cane、Blood And Sandと続いた。人気のStern Idolはやはり気性的にだいぶ難しいところがあるようで、今回は明らかに距離的な問題が出てしまったものと思われる。Steven Pateman騎手はだいぶ馬を宥めながら騎乗しているのだが、5500メートルを走り切るのはまだ難しかったようだ。

 

5/5(金)

Vichy (FR) Tres Souple (3.8)

Grand Cross De Vichy #5 TNC Haras Du Lion - Genybet - Prix Marc Boudot (Classe 1)

Cross Country Pour tous chevaux de 6 ans et au-dessus. 5000m (Replay)

1. Born To Be A Queen J: Kilian Dubourg T: Lageneste & Macaire

TNC第5戦。葦毛のBorn to be a Queenが逃げる展開も、途中からGamsoul、Black'N Rosesなどが前に出てくる。しかし再度盛り返してきたBorn to be a QueenがGamsoul以下を抑えて勝利した。

Born to be a QueenはこれでCross Countryは6連勝とした。元々2021年StrasbourgのPirx De La 1ere ArmeeにてFayasから半馬身差の2着に入るなど力のある馬だが、同年PardubiceのCena Labeで最終障害にて落馬してからは約10カ月程度の休養を挟んでいた。その後はClasse 3~4のみを使っていたようで、今回は久しぶりに上のクラスでのレースとなったがやはり力のあるところを見せた。今回は66kgとやや斤量的には恵まれた感もあるが、まだ8歳と可能性のある馬だろう。FontainebleuのGrand Crossを勝ったGamsoulが2着。3着のBlack'N Rosesとは6kgの斤量差があることを考えればその力量差は明白だろう。チェコからはこの路線ではすっかりおなじみになったBrunch Royalが参戦しており、いつも通り後方から押し上げるレースを試みたが、前には肉薄できずやや離れた4着に終わった。

 

5/6(土)

Waikato RC @ Te Rapa (NZ) Heavy8

〇 Harcourts Hamilton Rentals Hurdle RST OPN HDL SWP 2800m (Replay)

1. Tweedledee J: Portia Matthews T: Mark Oulaghan

レースはオーストラリア生産馬English Gamblerが後続に大きなリードを取って逃げる展開で、スタンド前では一時は後続を大きく引き離す。しかし2周目に入ってじわじわと後続が接近すると、直線を向いてこれに並んできたTweedledeeがEnglish Gamblerを交わして勝利した。

Tweedledeeは平地では7勝をあげた実績馬で、Hurdle自体は2021年から使っているようだが、初勝利を挙げたのは昨年9月であった。ひとまずこれがHurdleでは2勝目となる。RST OPN HDLでは元々力上位の馬で、今シーズンは既に4月の末に一度Hurdle戦を使っている利もあった。すでに10歳とかなり年齢を重ねているようだが、長く活躍してほしいところである。昨年Waikato Hurdle (PJR)でDr Hankの2着もあるEnglish Gamblerは積極的に逃げての2着で、2800メートルということでさほど大きく止まっているわけではなさそうだが、もう少し制御が利いて欲しいところでではある。Mark Walker厩舎からはAquiloとBank Da Masterの2頭が出走していたが、いずれもここでは勝負圏外に終わった。Aquiloは元々オーストラリア平地競争でデビューしこれがHurdle初戦ということで伸びしろはありそうだ。Bak Da Masterは昨年のWaikato Hurdle (PJR)の2着馬だが、それ以降はどうにもいまいちで、そろそろSteeplechaseの方が目標かもしれない。なお、Mark Walker厩舎はLeaderboardというアメリカ生産馬も当初出走を予定していたようだ。

 

〇 Ken & Roger Browne Memorial RST OPN STP SWP 3900m (Replay)

1. The Cossack J: Dean Parker T: Paul Nelson & Corrina McDougal

Locally Saucedが前に行くも、これを制して途中からSuffice To Sayが先頭に。そのままSuffice to Sayが逃げ込みを図るも、最終障害で前にでたThe Cossackがそのまま勝利した。

The Cossackは言うまでもなく近年のニュージーランドHurdleの最強馬だが、昨年はHawke's Bay Hurdle (PJR)を勝利したのちはオーストラリアに遠征していた。オーストラリアでもGrand National SteeplechaseにてSt Arniccaの2着に入るなど結果を残しており、今年はこれが始動戦となる。どちらかというと試走的な立ち位置のレースで、かなりゆったりとした展開ではあったためさほど着差は付かなかったのだが、とはいえTe Rapaの生垣障害にもきっちりと対応しており内容的には合格点だろう。主戦のShaun Phelan騎手が怪我で離脱しているためDean Parker騎手とコンビを組んだようだが、特段の問題は見られなかった。この路線ではすっかりおなじみとなった10歳馬Suffice To Sayが2着に入った。Dal Kilchoanが最後追い込んで3着に上がったようだ。

 

Great Meadow (USA) Good

David Semmes Memorial (G2)

TO BE RUN OVER NATIONAL FENCES For Four Year Olds and Upward. Two And One Eighth Miles On The Hurdle $100,000 (Replay)

1. Welshman J: Graham Watters T: Jack Fisher

Gordon's Jet、Booby Trapが並んで引っ張る展開も、途中から抜けてきたWelshmanがそのままレースを引っ張り、追いかけてきたGordon's Jetを振り切って勝利した。

WelshmanはFlintshireの産駒で、ここでも数多く出走していた欧州生産馬ではなくアメリカ生産馬である。昨年のAFLAC Supreme Hurdle Stakesの勝ち馬で、今年はCarolina Cup Hurdle StakesにおいてはCaramelisedの2着に敗れていたが、ここでは結果を残した。メンバー的にここからG1となるとどうかという懸念はありそうだが、とはいえ上がり馬として楽しみな馬だろう。元々はイギリスで走っていたGordon's Jetはこれがアメリカ2戦目であったが、Welshmanについていって2着に入った。3着以下は大きく離れ、離れた3着にはBelfast Banterが入ったようだ。

 

Virginia Gold Cup Timber Stakes

FOR FIVE YEAR OLDS AND UPWARD. Four Miles On The Timber $100,000 (Replay)

1. Mystic Strike J: Gerard Galligan T: Todd McKenna

早々にTomgarrowが落馬するアクシデント。Cracker FactoryがAndi'amuを制して軽快に引っ張るも、終盤であらぬ方向に行ってしまう。そのまま残った2頭のマッチレースはMystic StrikeがAndi'amuを下して勝利した。

Mystic Strikeはもはやこの路線の常連で、ここまでにもPennsylvania Hunt Cup、Middleburg Hunt Cup、Genesse Valley Hunt Cupなどを勝利している。このレースは2019年及び2021年に挑み、それぞれ6着と落馬に終わっていたのだが、今回は結果を残した。若干ズブそうな面はあるのだが、とはいえ2009年生まれの馬がここまで元気に安定した飛越で4マイルを走り切るというのは大したもので、アメリカTimber競走の奥深さを感じさせるレースとなった。2010年生まれのAndi'amuはここまで3連勝で来ていたが、今回はMystic Strikeに交わされて2着に終わった。

 

5/7(日)

Dielsdorf (SWI)

108. Grosse Preis der Stadt Zürich

Steeplechase 4jährige und ältere Pferde 4300m CHF 20,000 (Replay)

1. Molly Power J: Jan Faltejsek T: Alzbeta Faltejsková 

若干使い勝手は悪いのだが、スイス競馬に関してInstitute Equestre National Avenchesのデータベースが使用可能のようなので当ブログでも情報を記載する。レースはBaraclaasが逃げる展開も比較的馬群は密集して進行。この馬群の外から出てきたMolly Powerが馬群を縫ってでてきたFou De Reveを交わして勝利した。

Molly Powerはチェコ調教馬だがそのキャリアの殆どはフランス及びポーランドで過ごしており、昨年はWroclawのSteeplechaseで1勝を挙げている。馬群が密集する中を外から捲ったJan Faltejsek騎手の好騎乗はあったようだが、とはいえまだ6歳と楽しみな存在だろう。元々はフランスCross Countryを走り、昨年はDielsdorfのPreis Der Freunde Des Hindernissportsを勝利し、今年の2月のSt MoritzではSkikjöringにも参戦したFou De Reveは馬群を割って2着に入った。勝ち馬とはレース運びの差で、展開次第では逆転もできそうだ。Jürg Langmeier厩舎の最先着はex-french AQPSのFandangoで、Galant Du Chenet、Al Cuartoといったいつもの面々はやや遅れた入線となった。

 

その他

5e étape TNC - Haras du Lion Genybet : Born To Be A Queen, la boxeuse de la famille Piquemal (TNC)

TNCによる第5戦の振り返り記事。どうやらBorn To Be A Queenは今年の秋は再度Pardubiceへの遠征を計画しているようだ。

Pardubické novinky: Dostihový spolek vyhlíží jubilejní třicátou sezonu (Jezdci.cz)

Pardubiceの競馬協会は今年で30周年を迎える。賞金額の増額や2歳牝馬平地競走の新設など、今年は様々な拡大策が行われるようだ。

Rawiller 'a champion in the making' (Racing.com)

Warrnamboolの障害戦で素晴らしい騎乗により2勝をあげたCampell Rawillerについて、関係者からはなかなか良い評判が聞こえてくるようだ。記事中ではShane JacksonやEric Musgroveといった著名人のコメントが掲載されている。